建設が進んでいる風力発電所は(仮称)三大明神風力発電所。株式会社ユーラスエナジーホールディングスが計画した。東京電力と豊田商事が出資し、太陽光と風力発電事業を国内外で展開している事業者だ。
同社の当初の計画は、遠野町北側に東西に延びる三大明神山の尾根沿いに、3,000kw級の風車を最大18基建設し、最大出力5万4,000kwの風力発電所を作ろうというものだった。その後、環境影響評価等の手続きの過程で住民らから様々な意見が出された。それを受け、風車を大型して基数を9基とする計画に変更した。風車1基あたりの発電量は4,200kw、総発電量は3万7,800kwだ。この結果、当初計画では最も近い民家は風車から2km以内だったが、2Km以上離れることになった。
発電所は来年4月からの稼働をめざして2021年9月に一部着工し今に至っている。風車は、当初はタワー部分が山の上に見え始めた。最近はタワーに設置されたアセルに風車の羽(ブレード)が取り付けられるなど、山頂を突き抜けた風力発電所の全貌が見えるようになってきた。
写真は今日の風車の様子だが、自宅からは3基の風車が見える。うち1基はブレードが1枚取り付けられている。あとの2基はこの1基を挟むように建設途上にあるタワーがのぞいている。
我が家辺りから見えるようになる以前、しばらく前から、遠野和紙工房「学舎」などに出かけた際に、風力発電機が着々と立ち上がる状況を見かけていた。
写真は、入遠野中学校付近から東側の山並に、立ち上がっていく風車やタワー撮影したもの。こんなに大きく見えるのかと、気持ちの最後に多少感嘆符(!)がつく思いで眺めていた。
ところが先だって出かけた際、これらとは全く別の場所で驚くべき光景を見かけた。小名浜から遠野に向かって車で走行している時だ。遠野から見れば湯の岳の裏側になるのだが、そこにずらっと並ぶ風車が見えていた。
別に風車が気にかかっていたわけではない。気にかかっていたのは湯ノ岳上空の雲だった。分厚い大きな雲が遠野方面から湯ノ岳上空を通って内郷方面にかかっていた。とても存在感のある雲。昔見たアニメの宇宙戦艦ヤマトに浮遊大陸という空に浮かぶ地殻が出てきたが、それに見えるといっても差し支えない存在感を持っていた。
なにげなくその雲に注意をひかれていた時、ふと目にとまったのがその下に並ぶ風車の列だった。間違いなく三大明神風力発電所の風車だ。まだ動いていない風車だ。
さらに先に車が進むと真正面の山並の上に、回転する風車も見えてきた。3基か4基か、よく見るとそれだけの風車が確認できる。遠野は正面から右手よりの方向にある。この方向は田人なはず。とすると、見えている風車はユーラス田人ウインドファームに違いない。遠野と同じユーラスエナジー社が田人で手がけている風力発電所だ。
思いがけない場所から見えた風力発電所の風車を見て、かつて参加した事業説明のあり方を考えさせられた。私自身は遠野に住んでいる。そのためもあり、三大明神風力発電所を遠野の視点からだけ見ていた。
環境影響評価の項目の1つに景観への影響というのがあったと記憶している。
その説明で提示された三大明神風力発電所の資料に、遠野の各地域からの風車の見え方を写真に落として景観を示したものがあったと記憶している。その景観の資料には、入遠野、上遠野の各所の他、田人からの景観が示されていた記憶がある。常磐から見た資料はなかったように思うのだが。
しかし、今回気付いた常磐からの景観から考えると、風車を含む景観は遠景になるとはいえ、遠野同様に景観上の影響が大きいような印象がある。おそらく田人ウインドファームも同様だろう。事前の説明で、こうした景観の変化はどの範囲の地域まで周知されていたのだろう。
遠景から見た風車が景観を壊して生活に影響があるとは言いがたい。しかし、別の感覚を覚える人もいるだろう。また、風力発電の影響の1つにブレードの回転があったと記憶している。回転するブレードの影などが、それに日常にさらされる者に心理的な悪影響を与えてしまうものだったと記憶している。その悪影響は、遠景の風車の回転によっても生じるのだろうか。
私自身は風力発電一般に反対する考えはない。原子力発電所の事故の経験から原子力エネルギーからの脱却が強く求められている時に、代替エネルギーとなる風力や太陽光などの再生可能エネルギーの確保は大切な課題となる。再生可能エネルギーにも様々な課題の指摘がある。しかし、その課題が解決ができないものではないだろうし、住民意識との関係では、十分説明もし住民の納得と信頼を得られる事業となるよう開発事業者が努力することで問題を解決できるものと思っている。
さて、着々と建設が進む遠野での風力発電所であるが、開発事業社には住民との関係をしっかりと築く努力を続けてほしい。そう思った。
同社の当初の計画は、遠野町北側に東西に延びる三大明神山の尾根沿いに、3,000kw級の風車を最大18基建設し、最大出力5万4,000kwの風力発電所を作ろうというものだった。その後、環境影響評価等の手続きの過程で住民らから様々な意見が出された。それを受け、風車を大型して基数を9基とする計画に変更した。風車1基あたりの発電量は4,200kw、総発電量は3万7,800kwだ。この結果、当初計画では最も近い民家は風車から2km以内だったが、2Km以上離れることになった。
発電所は来年4月からの稼働をめざして2021年9月に一部着工し今に至っている。風車は、当初はタワー部分が山の上に見え始めた。最近はタワーに設置されたアセルに風車の羽(ブレード)が取り付けられるなど、山頂を突き抜けた風力発電所の全貌が見えるようになってきた。
写真は今日の風車の様子だが、自宅からは3基の風車が見える。うち1基はブレードが1枚取り付けられている。あとの2基はこの1基を挟むように建設途上にあるタワーがのぞいている。
我が家辺りから見えるようになる以前、しばらく前から、遠野和紙工房「学舎」などに出かけた際に、風力発電機が着々と立ち上がる状況を見かけていた。
写真は、入遠野中学校付近から東側の山並に、立ち上がっていく風車やタワー撮影したもの。こんなに大きく見えるのかと、気持ちの最後に多少感嘆符(!)がつく思いで眺めていた。
ところが先だって出かけた際、これらとは全く別の場所で驚くべき光景を見かけた。小名浜から遠野に向かって車で走行している時だ。遠野から見れば湯の岳の裏側になるのだが、そこにずらっと並ぶ風車が見えていた。
別に風車が気にかかっていたわけではない。気にかかっていたのは湯ノ岳上空の雲だった。分厚い大きな雲が遠野方面から湯ノ岳上空を通って内郷方面にかかっていた。とても存在感のある雲。昔見たアニメの宇宙戦艦ヤマトに浮遊大陸という空に浮かぶ地殻が出てきたが、それに見えるといっても差し支えない存在感を持っていた。
なにげなくその雲に注意をひかれていた時、ふと目にとまったのがその下に並ぶ風車の列だった。間違いなく三大明神風力発電所の風車だ。まだ動いていない風車だ。
さらに先に車が進むと真正面の山並の上に、回転する風車も見えてきた。3基か4基か、よく見るとそれだけの風車が確認できる。遠野は正面から右手よりの方向にある。この方向は田人なはず。とすると、見えている風車はユーラス田人ウインドファームに違いない。遠野と同じユーラスエナジー社が田人で手がけている風力発電所だ。
思いがけない場所から見えた風力発電所の風車を見て、かつて参加した事業説明のあり方を考えさせられた。私自身は遠野に住んでいる。そのためもあり、三大明神風力発電所を遠野の視点からだけ見ていた。
環境影響評価の項目の1つに景観への影響というのがあったと記憶している。
その説明で提示された三大明神風力発電所の資料に、遠野の各地域からの風車の見え方を写真に落として景観を示したものがあったと記憶している。その景観の資料には、入遠野、上遠野の各所の他、田人からの景観が示されていた記憶がある。常磐から見た資料はなかったように思うのだが。
しかし、今回気付いた常磐からの景観から考えると、風車を含む景観は遠景になるとはいえ、遠野同様に景観上の影響が大きいような印象がある。おそらく田人ウインドファームも同様だろう。事前の説明で、こうした景観の変化はどの範囲の地域まで周知されていたのだろう。
遠景から見た風車が景観を壊して生活に影響があるとは言いがたい。しかし、別の感覚を覚える人もいるだろう。また、風力発電の影響の1つにブレードの回転があったと記憶している。回転するブレードの影などが、それに日常にさらされる者に心理的な悪影響を与えてしまうものだったと記憶している。その悪影響は、遠景の風車の回転によっても生じるのだろうか。
私自身は風力発電一般に反対する考えはない。原子力発電所の事故の経験から原子力エネルギーからの脱却が強く求められている時に、代替エネルギーとなる風力や太陽光などの再生可能エネルギーの確保は大切な課題となる。再生可能エネルギーにも様々な課題の指摘がある。しかし、その課題が解決ができないものではないだろうし、住民意識との関係では、十分説明もし住民の納得と信頼を得られる事業となるよう開発事業者が努力することで問題を解決できるものと思っている。
さて、着々と建設が進む遠野での風力発電所であるが、開発事業社には住民との関係をしっかりと築く努力を続けてほしい。そう思った。
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