2015年1月のブログ記事一覧-立川の踊る中幸年ブログ

死を覚悟したお客様

2015-01-17 22:16:46 | 日記

立川です。

今日、おなじみのお客様から電話がありました。

これまで何枚も作った衣装を買い取ってもらえないか？

とのことでした。

事情を聞いてみると、癌になってもう踊れなくなった

とのことでした。

お客様はもう70歳ですが、とても若々しく美しいので

とてもその年代には見えません。

ついこの春もステージに上がってがんばって踊っていらしたのに。

今までとても健康で元気だったので、特に医者にかかったことも

なく過ごしてきて、最近ちょっと調子が悪いので、病院に行ったら

癌が見つかり、もう手の施しようがないくらい大きくなっているし

転移もしているとのことでした。

私は、それはそれは驚き衝撃でしたが、もっと驚いたのは

お客様がとても元気で張りのある声で自分の病気のことを

話されたことです。まるで他人事のように面白おかしく

話してくれたのです。

手の施しようがないということは、ただ、死を待っている状態

ですから、明るくふるまうことにどれほどのエネルギーを使って

いるでしょう？

彼女は自分の生きざまとして、最後までできるだけ明るく生きたい

とおっしゃっていて、もはやあちらの世界に行くことは別に

怖くも寂しくもない。ただ、これから、肉体が痛みだし、耐えられるか

それだけが気がかりだそうです。（今はまだ痛みはないそうです）

棺桶には私の作った衣装と一緒に入りたいとおっしゃってくれました。

でもあまりにもがさばるので入りきれないかしら？おほほほ！なんて

話をして一緒に笑いました。

彼女は誰にも訪れる死を明るく向かえ入れようとしています。

そして、「昨日も春の発表会でソロを踊ったビデオを見て

いろいろ反省点や課題をついつい考えてしまったのだけど、もう次は

ないわけだから、そこは十分踊り切ったと納得することにしたのよ。フフフ」

ですって。

おそらく来年はもうこの世にいないかもしれない・・・

そう思うと胸がしめつけられそうになりました。

何か生き延びる方法はないの？ただただ待つしかないの？

私だったらどうする？

今は癌も治る時代だし、ご近所で仲良くしている人も

6年前に舌癌に罹り、余命3カ月、回復率０％とまで

医者に宣告され、それでも抗がん治療を受け、奇跡的に

回復して、今ではぴんぴんして世のために一生懸命

働いています。

だから諦めないで欲しいという気持ちで一杯なのですが

お客様が決め、受け入れたことに、口出しはしたくないし

できるだけ明るく見守っていくことにします。

長い間お客様としてだけではなく、色んな事を語り合って

ご自宅に招かれ、お食事したりもした大好きなお女性

です。こんなことになり残念ではありますが、一日一日が

これからは益々大切になり、普通の人よりも何倍も

貴重なものになっていくのでしょうね。

このたった今、この瞬間をいとおしく、真剣に味わいながら

残された時間を生き抜いて、そして、最後は笑って旅立てたら

それはそれで最高に素晴らしい人生だと思うな。

そして、それは私たち自身も同じです。余命宣告はされていなくても

必ず死はやってきます。余命はどれほどあるのか分からないけれど

今を真剣に味わうという気持ちはとても大切だと思います。

今のこの空気、感情、体の感覚などを楽しみ吸収して、多くの

ことを魂に記憶させてあの世に持ち帰るのです。

一瞬一瞬の経験がとても豊かで幸せなものだったら魂の記憶も

どんどん浄化され、光も強くなり、神に近づけるような気がします。

逆に一瞬一瞬に損得勘定だけで行動していったら、魂の記憶は

濁り、混沌の中にいて、地獄の現実を引き寄せるような感じがします。

最近はそんなイメージを持って生きているのでネガティブな

ことが起こっても、今のその感情を舐めるように味わっています。

だから、感情が抑えられなくて涙したり、大笑いしたり、起伏が

激しくなってきました。

一瞬一瞬の全ての記憶がどんどん潜在意識の中に蓄積され

それがその人の人格や人生を決めていくとしたら？

幸せで豊かな人生を望むなら、蓄積する記憶も

同じように幸せで豊かでなくてはいけません。

ここは重要なところですね。

お客さまのことは寂しいけれど、明るく最後まで生き抜くという

信念は本当に素晴らしいし、残された彼女の人生に私という

存在をもっとしっかり記憶に残してもらい、また次の人生で

出会って、楽しく語り合いたいです。

せつない一日でした。

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とても勇気をもらえます。

今の自分の状況を変えたい人、でも怖くて

踏み出せない人はぜひ聞いてみてください。

何度も何度も聞くことで少しずつ理解が深まり

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幸せな奴隷

2015-01-07 19:52:14 | 日記

立川です

私には愛する妹が一人おります。

私とは性格が180度違う別の意味で心やさしい

人間です。

とことん、自分の家族と自分に密接に係わって

いる人々に尽くす典型的な内助の功タイプなのです。

私はどれほど妹に支えられていることか。

妹がいなくなったら、立ち直れそうにないなー

それほどに、強い絆で結ばれたソウルメイト

です。

特に彼女は旦那ともいまだにラブラブで

人前でも公然とイチャイチャして、

旦那の言うことはなんでも聞いてあげる

献身的な女房で、その旦那も妹がもし

いなくなったら1日も生きていられない

だろうなと思います。

それほどに深く愛し合っているし、依存

し合っているのです。

そして妹は性格の違う私に対してよくこう言います。

「お姉ちゃんは強くて自分で自分の道を切り開く

タイプだけど私は周りの人が幸せだったらそれが

一番幸せなんよ。お給料をもらって、その範囲で

生活できて、旦那がいて、好きな本が読めたら

それでいいんよ。」

物事をあまり深刻に考えず、私からみればのほほんと

しているので、食べたいだけ食べ、飲みたいだけ飲んで

コロコロ太って、毎日ダイエットしなきゃと言いながら

むしゃむしゃ食べている超楽天家なんです。

昔はお金の使い方も大雑把だったのですぐに

金欠になり、いろいろ問題も起こし、周りに

迷惑もかけたけど今では心から反省し、旦那とも

とことん話し合って浪費はやめて

倹約もできているようです。

私はどちらかというと、今まで一匹メス狼で

あまり人と群れるのが好きではなく、１人に

なっても生きていけるようにといつも心を戒め

たゆまぬ努力をコツコツやってきました。

自分にきびしく、職人アーティストなので

作品に対してのこだわりも持っていて妥協を

許しません。

それに対して妹は群れる羊で１人になったら

なにも出来ない、いつも誰かと一緒にいてほしい

タイプ。

自分の人生でやりたい事とかは特になくてその瞬間が

楽しければそれが一番。

人に雇われて、そこそこちゃんと働いて、給料を

いただければそれでいい。

人間関係も特に波風たてるようなことはなく、とりあえず

皆には好かれています。

私が一番自分に求めている自己実現とか成長とか進化とか

ちっとも関心がないのです。

ただ、彼女は今の自分がどれほど幸せなのかは

よく分かっていていつもいつも感謝の心は忘れていません。

そこは私と同じ感覚なので全く違った二人だけど

一緒にいて語り合っているのがとても心地よいのです。

彼女は私の生き方も私の天然ボケも愛してくれて

いつも応援してくれるので私は癒されたメス狼になります。

時々妹はいいな～って心から思います。

このブログを読んでくれる人は私のような頑張り屋さんが

多いかもしれませんね。

いつもチャレンジャーで心休まることも少なく

自分で自分の道を切り開き、少しでもステージを上げることに

人生をかけている私のような人間からみると、そのような

欲望がないこと自体不思議で仕方ありません。

だからといって、自己実現を諦めているとかではなく

そもそもそんな欲望がないのです。

欲望がなければ、競うこともないし、自分との闘いとかも

あまり必要ないですよね～。

もしかしたら、妹は菩薩様？

そんな他人任せの人生で、不安はないの？と聞くと

「そんなことはないよ。大事な人がいなくなったらと

思うととても不安だよ。

お姉ちゃんや旦那が幸せそうだと私もうれしいし、

逆に辛そうだと私も辛いんだよ。」

つまり妹の幸せは私たち次第なのです。

彼女はよく言っています。

「私は幸せな奴隷でいいんだよ。

愛する人に仕えて、その人たちを支えるのが

私の生きがいなんよ」

そうなんです。世の中には本当にいろんなタイプの

人がいて、その人なりの価値観で生きているのです。

私の周りにはどうしても、同じような人間が集まってくるので

どうしてもテンション、モチベーションも上がり

自分なりの成功やゴールに向かって頑張ってしまいます。

でも気をつけなくてはいけないのは、その価値観を他の人に

押し付けないようにしないといけませんね。

みんな違うから面白いのです。みんな立っている

ステージが違うのです。

うちのスタッフもどちらかというと羊タイプが多いです。

そんな人たちに、自己啓発系の話をしてもあまり

響きません。そもそもそこまでの欲求がなく、作ることが

好きで働いてくれているのですから。

でも、与えられた仕事のプロにはなれるし

上達したい欲求はみんな持っています。

でも私が目指しているところを目指しているわけでは

ないのです。

以前はその気持ちの温度差に寂しさやもどかしさも

感じました。

でもそれは私のエゴでしかなかったのです。

これから、私は私の目指す方向に気兼ねなく突き進みます。

それについてこれない人は辞めて、共感する人が

集まってくるだけ。

もっともっと心が自由になって、周りの人も自由に

してあげよう！

そして、私が自由で幸せになれば妹もそれだけで幸せに

なれるのだから。