今回は生物に関連した話ではないのだが、今福島原発でトリチウムが漏れだしたと騒ぎになっていて、ちょうど無機化学の講義で習ってきたところなので投稿しようと思う。
世間では放射線同位体のトリチウムが漏れだしたと問題になっているが、一体何が問題なのか?
これまでも放射性物質が漏れ出していたのに、なぜ急にトリチウムというのが問題視され始めたのか?
僕は講義でその意味をやっと理解したので公開しようと思う。
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まずトリチウムとは水素(H)の同位体の一つで、水素の同位体には三種類がある。
陽子だけを持つのがただの水素で、この世界にある水素の9割以上を占め、陽子と中性子を持つのが重水素と呼ばれるものだがこれは稀にしか存在しない。そして中性子を二つ持つのが三重水素(別名トリチウム)というものでこれは放射線同位体の性質を持っている。
なぜ、今になってトリチウムが問題視され始めたかというと、これら三種類は同じ水素なので水になることができる。
そして人類の最先端の科学力で作られたろ過装置を使うと、重水素と水素をろ過することはできるのだが、トリチウムだけはろ過することができないとの事…
当然生物は水素とトリチウムの区別がつかないので水分として吸収していまい、いつの間にか被爆していると(・_・;)
しかもこのトリチウムは地下水にも漏れ出して可能性があるとのことなので、生物濃縮によって我々の口に入ってくる可能性もある
※生物濃縮とはある物質が食物連鎖によって濃縮されること。
例)海洋プランクトンが1の放射線物質を持っているとして、捕まえた魚は今までに100匹のプランクトンを食べてきたとする。そうするとその魚は100の放射線物質を持ち、人間が生涯にその魚を100匹食べれば人間には1万の放射線物質が入ってくるという現象のこと。
この事実を聞かされたからといって今更対策することはできないのだが、それでも重要な情報だと思う。
情報機関でもただ放射線物質が漏れ出しているという情報だけでなく、詳細を公開してほしいな…(;一_一)
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