クマムシ好きの日常

これからクマムシの情報や生物に関する情報を載せていきたいと思います。
なおここで掲載される情報は基本二次掲載禁止です。

クマムシは乾眠前の記憶を保持できる!?

2013-08-06 11:56:42 | クマムシ情報
購読しているメルマガに「クマムシは乾眠後も連合学習記憶を保持している」というないようの論文が出版されたと情報が!!

ちなみに連合学習記憶とは自分も高校の生物で習ったのだが、犬に餌を与えるとヨダレを垂らします。で、餌を与える時にベルの音を聞かせること(条件付け)を繰り返すと、犬は餌が無くてもベルの音を聞いただけでヨダレをだらだらと垂らすようになります。
このように、ある条件付けにより新しい学習行動が見られることを連合学習といい、この実験方法は一般的に「パブロフの犬」の実験と呼ばれています。


しかし一体、体長1mm以下の虫が記憶を保持しているかどうかなどをどうやって調べたのだろうか・・・?
ぶっちゃけ研究結果の詳し内容よりもそっちのほうが気になるというね(笑)
実際メルマガの著者もクマムシを連合学習できないかと試みたようですが、クマムシを誘因したり刺激する物質が見つからず失敗に終わったとのこと…。


報告によると、この研究ではわざわざクマムシの誘引物質を探そうとせずに、エサである苔を誘引効果のないアセトンに浸してから食べさせるようにして、最終的にアセトンのみに反応するかという実験ということ。
まさに逆転の発想!!
こうゆうのが生物の研究の醍醐味だよね~(^.^)/

この実験の結果クマムシの条件付けに成功したとのこと。
そして本命である乾眠後の状態を調べるために、12時間乾眠させてから蘇生させアセトンを垂らすと、クマムシはアセトンの方向に向かったとのこと。
今回の研究では条件付けを1回行ったのと7回行った個体を使用したところ、すべてのクマムシが同じ反応を示したとのこと。
そして1回行った個体は約5時間、7回行った個体は約30時間で記憶失われたという事から、短期記憶と長期記憶のメカニズムが異なっていることが示唆されたとのこと。



アマチュアの僕にはわからないのだが、この実験にはまだまだ改善点などがあるらしく、これからもっと詳しく調べていくとのこと。

いつの日か人間が死ぬ直前で自分の脳を取り出し乾燥保存させ、クローンで作られた肉体を手に入れたときに移植することでまた日常生活を送ることができるようになるかもしれない。
あっ…、でもそうなると人間の存在意義とかがなくなってしまうのか(;´∀`)

南極の氷底湖からクマムシ?!

2013-08-03 22:57:20 | クマムシ情報
知っている人もいると思うが、南極大陸の底4km先にはボストーク湖という琵琶湖の約20倍に相当するほどの大きさの湖が存在する。


この湖は50万年以上前から氷に閉ざされた環境にあり、水質は淡水。
近年ではもしこの長年にわたって外界から隔離された環境で生態系が存在すれば、木星の衛星にも同じ氷で覆われた海が存在することから、地球外生命体の存在可能性を探ることができるのではと注目を浴びている。

そして最近、ついに氷床コアからサンプルを回収して、含まれている核酸について調べられた。
結果、サンプルには細菌や真核生物などの遺伝子配列が見つかったのだが…、
なんと!!サンプルからオニクマムシに似た遺伝子配列も発見されたという報告がされた。


この遺伝子がボストーク湖に潜んでいるオニクマムシの未記載種のよるものなのか、はたまた伝説のクマムシであるオンセンクマムシもオニクマムシに似ている特徴を持つことから、この遺伝子はオンセンクマムシのものであるもの…
いろいろな想像が生まれてきて止まらない!!(≧▽≦)

お金とコネがあったら今すぐに南極に飛んで行ってサンプル分析に参加させてもらいたい~(/_;)

伝説のクマムシ

2013-06-13 15:00:37 | クマムシ情報
中クマムシ綱
Mesotardigrada
 オンセンクマムシ目
 Thermozodia
  オンセンクマムシ科
  Thermozodiidae
   オンセンクマムシ属
   Thermozodium

特徴:頭に側毛があるが、背甲板はない。
   脚には6~8本の爪があり、咽頭には明瞭な大楯板があるという真クマムシ綱と異クマムシ綱の特徴を併せ持つ。

1937年日本の雲仙温泉郷の古湯でRahmによって発見された。
しかし、それ以来再発見はなく、発見された温泉は枯れているため真偽は不明。


ちなみにいつかこのクマムシは発見するのが自分の夢である(笑)

チョウメイムシ属の卵

2013-06-12 14:25:43 | クマムシ情報
これはチョウメイムシ属の卵です。


通常のクマムシは下の写真のように自分が脱皮した皮の中に産み付けるのですが、なぜかこの卵は皮は包まれずに産み付けられたいました。
この写真ではわかりにくいのですが、拡大するとクマムシの爪や口管がすでにできていました。


資料によると他にも吸盤のような突起がついた卵もあり、いろんな種類があることがわかります。

クマムシについて

2013-06-09 15:08:25 | クマムシ情報
まず初めは「クマムシ」についての基本情報です。

クマムシは体長が約1~0.1mmの大きさで、主に草食性で苔のエキスを吸って生きています。しかし特定の属だけ肉食性。
種類は2005年の時点で960種類発見されており、2013年の現在では1000種類を超えていると思われるが、なにせとても小さいため同定が混乱していて正確な数値は不明とされている。
生息地は世界中に群生している苔、地位類を始め土壌、川の底、浅瀬にある藤壺の中や深海の砂つぶの中、果てにはヒマラヤ山脈や南極からも発見されている。
白亜紀とカンブリア紀の地層からクマムシの化石や琥珀が見つかっており、クマムシはもっとも身近な生きた化石であると私は考えています。

なぜクマムシという名前が付けられたのかというと、第一発見者が熊のようにノソノソと歩く姿から水に生息する熊を連想し、「Water Bear」と名付けたからです。


ここからはクマムシの最大の特徴である乾眠についてで~す♪

まず乾眠とは簡単に言えば熊が冬眠する現象の乾燥バージョンと同じです。
詳細を説明すると体を乾燥させていく上で、体内のグルコースをトレハロースに作り替えていきます。そして水分の替わりにトレハロースが置き換わると体を構成する炭水化物が破壊されることなく小さくなり、最終的には酸素の代謝も止まって休眠状態になります。
この現象をまとめて「クリプトビオシス」と呼ばれます。
クマムシはこの状態になると高温約150℃、低温役-275℃、人の致死量の1000倍以上のX線、約6000気圧もの圧力(自然界でもっとも圧力がかかるマリアナ海溝の約5.5倍)他にも紫外線、電子線、アルコール、宇宙の環境下にさらしても水をかければ蘇生し、繁殖をすることができます。

しかし、世界にはこれに似た特徴をもつ生物が幾つかいます。
クマムシがそれらと違う点はこの能力を卵から成虫までと全ての過程で備えていると言うことです。
例えを挙げるとアメリカの「ネムリユスリカ」は幼虫の期間だけ乾眠の能力を持つが、卵と成虫では耐性がないのです。


とまあ、長くなってしまいましたがここまで読んでいただきありがとうございます。
まだ個人でクマムシの研究をしているだけなので、間違っている箇所などがありましたら、指摘お願いします。