黒猫チャペルのつぶやき

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ぶーぶー

2006年06月28日 | みのりのつぶやき-成長の足跡
 今私の最大の関心事項は、ぶーぶーである。もとい、自動車である。走っている自動車を眺めることに無上の喜びを覚える毎日である。お散歩に連れて行っていただける折は、周囲の何者にも増して自動車の姿を追い求め、「ぶーぶー、ぶーぶー」と連呼する。電車でも良いのだが、電車を見られる場所はかなり限られる。踏み切りなどがあると大いに興奮し、警報音を聞きながら電車の来るのをわくわくしながら待ち、走ってくる電車に「でんしゃ、でんしゃ」と呼びかけ、走り去るのに「ばいばい」と手を振って見送る。踏み切り待ちがずっと続いても良いから、たくさんの電車を一日中でも見ていたいといつも思う。

 家にいても、絵本を開いて最も真剣に飽かず眺めるのは自動車と電車の写真の載ったページである。熱心に眺めすぎてそのあたりのページは大半破り去ってしまったくらいである。特にお気に入りは、救急車である。「きゅうきゅうしゃ。ぴーぽー。」と呟きながら念入りに見入る。遠くから救急車のサイレンが聞こえると、微かな音であってもすぐに気づいて、「ぴーぽ、ぴーぽ」と父殿や母殿に知らせる。新聞折込チラシなどに自動車の広告が入っておれば、これももみくちゃになるまで執心し眺める。

 写真に飽きてくると、「ぶーぶー、ぶーぶー」と連呼しつつ、ベランダのほうに視線を送って父殿母殿におねだりをする。お二人ともいい加減辟易をしながら、時間が許せば私を抱いて道路を見下ろせるベランダに連れ出してくれる。続けて自動車が通ることもあれば、なかなか一台もやってこないときもあり、満足いくまで部屋の中に戻ることを私は承知しないから、ときによっては結構長い間外を見続けている。やってくるのが自動車でもバイクでも自転車でも、目の前を通り過ぎていくときには大声で「ばいばい!」と見送る。時折手を振り返して下さる方もいる。

 目下車の次に私の関心を引きつけるのは、様々な動物たちである。わんわん=犬、にゃんにゃん=猫、ぽっぽ=鳥。カラスが鳴いていれば「あーあー」と真似をし、雀が鳴いていれば「ちゅんちゅん」と真似てみる。公園に行けば大きなお魚を見たり、亀を見たりしてやはり興味をそそられるが、彼らを表現する言葉は今のところもたない。父殿、母殿はしばしば、今度の休みは動物園に行こう、などと言ってくれるがこれは果たされないままとなっている。

 そう言えば父殿はまた、「電車の絵本を買ってやろう。」とも幾度も言われるのだがこれも果たされないままである。何かとお忙しいお二人であり、私もしばしば熱を出したりしてご迷惑をかけたりしているので大きなことは言えぬが、子供への約束は守ってほしいものだと思う。


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