黒猫チャペルのつぶやき

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ハシゴ車に乗る

2007年10月23日 | みのりのつぶやき-成長の足跡
 10月20日、六本木の新国立美術館を訪れる。母殿が描いた私の顔を元にした油絵がD展の入選作品として展示されているのである。作品自体は制作中に家でもずっと見てきたが、広い展示スペースの中に数多の力作と並んべられた大写しの我が姿を大勢の来館者とともに眺めるのはなかなか興深いものであった。群馬から祖父殿、祖母殿もやってきていて、一緒に一通り展示を見て回った後、父殿と外のテラスで終日遊んで過ごした。ガラス張りの巨大な建物に、夕日が柔らかな光を投げ、周囲の緑と調和して都会の真ん中ながら大いに安らげる景観であった。

 翌21日、母殿の買い物につきあって錦糸町まで出かけ、母殿が用事を済ます間、父殿と錦糸公園で遊ぶ。折しも、消防と住民の方々と大勢集まって、消火訓練などやっているかと思ったら、ハシゴ消防車がやってきて、何やら人々が回りに集まっている。「はたらくくるま」の歌を愛唱歌とし、トラック、バス、クレーン車、ショベルカー、何によらず大きな自動車は大好きな私だが、消防車は特別ひいきにしてきている。保育園からのお散歩でも消防署を訪れるのが一番お気に入りのコースなのである。この度も間近でハシゴ車を見るために、父殿と駆けていったところ、思いもよらず、ハシゴに乗せてもらうという幸運に見舞われた。幾組かの親子連れとともに列を作って並び、時間の関係で私たちが最後に乗せてもらえるギリギリのタイミングであった。いよいよ番がきて、頑丈なハーネスをしっかりと腰に巻いてもらい、ヘルメットを頭に乗せられる。ハシゴの先端のかごに抱き上げられ、ハーネスの綱をかごに結わえていただき、後は父殿と消防士さんに挟まれ、夢中でかごの柱にしがみついていた。

 かごの中の消防士さんが車体後部に立った方に合図を送ると、まずむくむくとハシゴが立ち上がり、約60度の仰角になる。これだけでも地面からはかなりの高さである。そこからさらに、ハシゴがスルスルと伸びるのである。エレベーターに乗っているのと同じように極なめらかに、静かに登っていくのだが、風で先端のかごはかすかに揺らぎ、足元遥か下に鉄の網目の間から地面が見えている感覚は他に類似のものがない。約25メートルにまで登って、つい先ほどまでそばにいた人々が小さな点になって見えて、私は一言も発せず、懸命にかごにつかまっているばかりであった。登りと同じようにまた静かにハシゴが下ろされ、地面に着くまで、緊張しきりであったが、消防士さんに「大きくなっても覚えてるといいね。」と言われた通り、実にいい体験であった。

 児童公園に戻り、しばらく滑り台で遊ぶ。この公園の滑り台は高さが結構あり、円筒状の登り口の中の幾つものハシゴを順に登ってようやく頂上に立てるのである。肝心のすべり口は、この高さからループを描きながら一気に下りおりる、底面が多数の細長い滑車を並べられたいわゆる「ローラー滑り台」の仕掛けである。保育園の近くの「ローラー公園」にもこの遊具があって大好きなのだが、高さが全く違う。先日出かけた埼玉県立みさと公園にもこの巨大なものがあり幾度も登っては滑ったが、傾斜がさほどではなくスピードは余り出なかったものである。こちらのものは傾斜も滑車の動きの滑らかさも最適といってよく、滑り下りる心地よさは抜群であった。はじめは父殿がついてきてくれたのだが、狭い登り口は父殿には通り抜けるのもなかなか大仕事である。そのうち父殿の手を離れ、私一人勝手に登りはじめた。父殿がハラハラしていたら、気のいいお姉さんがいて、「みなみ、5歳です。滑り台は得意です。ブランコだって落ちたことないんですよ。」と父殿に挨拶をしたかと思うと、親切に私につきそって上り下りをしてくれたので、短い時間に幾度も滑走を楽しむことができ、大満足であった。

 食事の後、家の近所の散髪屋さんに寄り、髪を刈っていただく。前からなじみの子供扱いの大層上手な老婦人が、今回も申し分無しに手際よく、きれいに刈り込んでくださった。今までは父殿に抱っこされて二人ながらにケープをかけてもらって刈られていたのだが、今回はもう一人で、きちんと椅子に座ってハサミを当ててもらった。老婦人が奥からもってきてくれた電車やバスのおもちゃを順に手に取りながら、ちっともむずかることなく、おとなしくしていた。もうすぐ3歳である。近頃会う人ごとに、「さんさい!」と指を3本(なかなかうまくいかないが)立ててみせる私である。

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1 コメント

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みのりくんへ (美乃里より)
2007-10-23 19:10:05
お久しぶりです。
コメントありがとうございます。
ここへ来て、生まれたてのときにレスしていた事を思い出して、感動しました。
お互い大きくなりましたね。

もうすぐ、誕生日ですね。
はしご車は2歳のいい思い出になりましたね~。
きっと、うちの場合親のほうが怖がって乗れてないと思います…。

このたびは再会できた気分でうれしいです。
みのりくんが元気に3歳を迎えられますように。
そして、お互い元気に大きくなりましょう!!
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