約2年ほど待って、図書館からかりられた大人気本「黄色い家」。
読みたい本ランキング一位(2022年11月〜12月)で、世界中から翻訳オファーが殺到!と本の帯にある。
孤独な少女の闘いを圧倒的スピード感と緻密な筆であぶり出すノンストップ・ノワール小説。(帯より)
図書館の窓口で、この本を見た時、600ページの分厚さにちょっと気が重くなり、他の本も一緒に回ってきてたので、これキャンセルして、また予約しなおそうかなと言うと、図書館員さんが、2週間閉館になるので1ヶ月ほど、貸し出せますよ。それに、また、待つと一年かかりますけど。と言う。
なので、借りて帰って、読み出すと、ほんとにノンストップで読めた。芥川賞の川上未映子って、こんなジャンル犯罪小説みたいなのも書くのかあ。と思った。でも、真面目過ぎる若い女性の主人公が、普通すぎて、面白味にかける。他の脇役たちも。けど、そこがミソかも。普通の人は、誰でも陥る罠ということか。
ただ、外から見たら悪いことでも、内側に入ってみると、普通のことだったりするんだな、と考えさせられた。悪と正義が反転して見えるのが面白かった。
一番印象的だったのは、貧乏に生まれたら(主人公も)ずっと貧乏で、金持ちに生まれた人はずっと金持ちで、どうしたらそっちにいけるんですか?と開き直っていうところ。
金持ちも貧乏も一生懸命、生きている。いや、むしろ貧乏人の方が頑張ってる。働いてる。どうしたらそっちにいけるんですか?と問うシーン。私も聞きたい!と主人公の切実さが身にしみた。
本当に真面目って哀しい。この主人公絶対生粋のA型やな、と思った。偏見やけど。
そういえば、今日、アジア人は働きすぎて過労死するけど、西欧では、働くのはバカンスのためって、新聞かなにかに書いてあった。