切手の切手で綴る「切手の物語」
世界最初の切手「ペニー・ブラック」が誕生して、今年は175周年になります。切手の中に切手図案を描いた「切手の切手」を使って、「切手の誕生」から、「世界諸国の一番切手」、「珍品・名品」、「トピカル切手」までの切手の物語を綴ります。
英国切手については、取りあえずこの辺で終わります。次に世界諸国の一番切手について綴ります。
本来は「旗章学」と言うのが正しいのですが、ここではそんな大それたものでなく、国旗のデザイン(意匠)の面白さやその背景を知って頂く程度のもので「意匠学」としました。
世界の国々は人種や文化、風土が異なるが、国旗の図形や色、紋様にその国の人々の思いや歴史が反映されている。
こうした国旗のデザインを系統化してご紹介しますが、今まで気づかなかった国旗の意匠の背景や面白さを知って頂ければ幸いです。また、きっと国旗を沢山覚えるのにも役立ちます。
参考:The world encyclopedia of FLAGS, by Hermes Hermen
世界の国々は人種、宗教、文化や風土が異なり、国旗のデザインや色彩・紋様にその国の特色が反映されている。色彩の意味は、国や民族によってさまざまであるが、最大公約数的な意味合いを紹介してみたい。
切手はもともと国家の一種のプロパガンダであるが、国旗の切手では一層その傾向が強い。国旗はその国の歴史を物語り、その時代のプロパガンダの方便として為政者の企てにも利用された。
独墺合併の合否の国民投票は4月10日であるが、その前日(4月9日)には独墺合併された地図入りの消印が用意され、海外(この封筒はスイス宛)に送付された。
カメルーンは金箔の切手なのですが、写真写りが悪くてすみません。
発展途上国の国旗は、政変を反映し頻繁に変化する。また地球規模の問題が山積する現代、各国が自らの存在と主張の誇示のために、また問題解決のための国際交流などを、工夫を凝らした図案でアピールしている。
国旗の切手は、各国が国威宣揚は勿論、民族や国家の象徴として国土、産業、文化、スポーツなどと一緒に紹介し、その国の理念や思いが織り込まれている。
「国旗の意匠学」 終