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苦渋の取捨

若い頃の畑正憲さんだったか北杜夫さんだったか、はっきり覚えてないのだが引っ越しの度に持ち出す蔵書はリンゴ箱1箱と決め、後は古本屋に売りに行ったという文章を読んだことがある。買うときは高いのに売る時は・・・と嘆いておられたが、この法則は今でも変わらない。しかし、今は『買えません』というレベルが存在することを知った。

婆さんが歳を食ってから、連休は家に帰ることが多くなった。必然的に実家のモノが増え、着るものやオモチャ、本、スクーターのように両方に同じようなもんを持つようになってしまった。引っ越しに際し、これを全部持って行ってもまず使わない。実家にある分は兎も角、引っ越し荷物から不要なものを極力処分し減らすべしと気が付く。

増えたのは蔵書であり、本棚には学生時代の経済原論や憲法なんて部厚い本まで並んでいる。こんなもん後輩に譲っていりゃ少しは役に立ったのに、40年近く開いていない事は明らかだ。貧乏性と言われたらそれまでなのだが、性分として本が捨てられない。まぁ誰かが読んでくれたらいいやと古本屋に売りに行く。

80リットルという特大トートに古本を詰め込んで近所の古本屋買い上げカウンターに預ける。暫くして呼び出され「525円です。この金額にご不満があればお持ち帰りください」金額に文句はない、本を捨てるのが嫌だから。ただ係の兄ちゃんは驚くべき説明をしてくれた。持ち込んだほとんどの本は『買い値0円』それも致し方なしなのだが、このレベルは店でも廃棄処分だという。

経年による黄ばみは当たり前だし、本の裁断面はどうしても手の汚れが付く。また、物置に保管してあった奴は、上に埃が溜まり、固く絞った雑巾で拭いたのだが、汚れが残っている。これらがすべて買い取り不能だというのだ。只は文句ないけど捨てますぅ??『御社は本用の特殊グラインダーで裁断面3方の汚れを落とすんじゃなかったっけ?』と聞いたら『お客様、それはBook-Offです』・・・そりゃすまん。しかし似たような店構えにしくさって、もう(笑)。

持って帰るのもなんなのでそのままにして帰る。この日は3往復して1500円弱。ガソリン代位にはなったと思われようが、支払われた代金のほとんどはDVDであった。面白そうなものは全て高校バスケの先輩に差し上げたので、そう思えばまぁまぁなのかな。



この店では自然の黄ばみも買い上げ対象外だというのだ。神田や高円寺の古本屋じゃ黄ばみを超え茶変した文庫本を堂々と売っているのに。↑ またドイツで買った本(マルクの値札が付いている5.6マルク、当時500円前後か)を捨てるのは切ないなぁ。値段倍だし。

そういや古本屋の主人が言っていた。流行のリサイクル本屋?(いわゆるBook-Off系ですな)は外観で値を付けるのでたまに希少本が激安値で売られているとか。写真集は神保町まで売りにイコっと・・・さて、そんな暇あるんか?!
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