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錆びた鉄の胃

ガキの頃、有名なレスラーでフリッツ・フォン・エリックという人がいた。東ベルリン出身のドイツ人という触れ込みだったがどうやら役作りの一環で、実際はアメリカ人だったそうだ。得意技は“鉄の爪”と呼ばれたアイアンクロー。その大きな手で相手の顔・後頭部・腹部を掴み締め上げるというものだった。

対戦相手は掴まれないように彼の手首を握って防ぐのだが、攻防の末ついに捕まれると足をばたつかせて苦しがり、遂にはギブアップするという技で純情なお子さん達はこの威力を信じワクワクして見守っていた。特に腹部を掴む場合は“胃袋つかみ”と呼ばれ、苦悶の表情が見て取れるため、これが一番効果ありに思えた。

僕が長じて高校生になった頃、“鉄の胃”と呼ばれていたことがある。上級生で昼休みにプロレスを見せるのが趣味の二人がいたが、この仲間だった訳ではなく、大食いで何を食っても腹を壊さないから鉄の胃袋(笑)。余談だが上記の一人は埼玉教区の司教(現在は退任し空位)だったTさんという方で、妙な説教?でも知られた有名人であった。わしゃ聞いたこと無いけどね。

僕の高校時代には携帯電話などなく、外から・・・主に家からだが・・・電話がかかるとまず校内放送で呼び出しがあり、電話ブースで転送された電話を受けるというものだった。その呼び出しが昼休み前後に何度もあった。内容は『弁当のおかずがヤバイ!!』(爆)。これを読んだ若い方で『そんな美味い弁当なんだ』と思ったアナタ・・・それは大きな間違い。文字通り“危険”と受け取って頂きたい。

これが事前ならまだ許すが『さっき、弁当で残った餃子食べたら酸っぱかったんで、すぐ医務室で正露丸飲みなさい』と昼休みの終わりに言われても困る(笑)。それから流石に事後は無くなったが『あれ喰うな、それ止めとけ』の電話はそれからもかかり、友人達から“鉄の胃袋”という有難くない名を頂戴する。

その名の通り、腹を壊したことは一回もないのだが、有体に言えば育ち盛りだった僕は昼前に弁当を食い終わっていた、つまり食材が傷む前に完食していたというのが真相であった。その僕が今朝やられた。冷蔵庫の隅から出てきたローストビーフでサンドウィッチを作って食べたら、1時間後に来た、来た(笑)。

確か買ったのは数日前だったなと匂いで確認してから食べたが、ちょっと味がいつもと違う(笑)。後で気になり、家計簿を調べると1日と5日の買い物が怪しい。ソースに漬け込んだ肉とはいえ10日前はなぁ・・・14日前だとDラインを超えているし(笑)。結局、昼過ぎに体調不良は収まったのでレシートの日付確認はしないまま、問題にそっと蓋をする。

我が鉄壁の胃も経年劣化で錆が出たようだ。鉄の爪エリックに掴まったら、もうひとたまりもない。
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