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本屋を殺すのは誰??

今をさかのぼること半世紀前、受験で切羽詰まり京都にある有名予備校の夏期講座を申し込んだ。丁度、東京で有名だった予備校が前年に京都へ進出し、一期生たちがかなりの成果を上げていたことが背中を押してくれた。神戸からでは遠かったが祖母が京都に住んでおり、そこから通うことにする。

最初の現国授業で『国語の学力は過去の読書量に比例します。と言っても今更本を漁っても仕方がないので、ある種のテクニックもお教えします』と言われる。国語に限らず、すべての授業が受験を前提に教えてくれて、これが受験界のプロかと目からうろこの落ちる思いをしたものだった。

自慢する訳ではないが、国語の成績はかなり良い方だった。この予備校でもクラスで一桁という時もあったくらいだ。浪人と一緒なんで自信になったことは間違いない。これが講師の言う過去の読書量から来ているとすれば、親に礼を言う必要があるだろう。さして裕福な家ではなかったが、小学生の頃から本屋に関してはツケ買いを認めてくれていたからだ。

漫画は不可だったが、文学書であれば行き付けの本屋で親父に『○○です。お願いします』と言えば持ち帰ることが可能だった。ちょっと立ち読みをして、面白そうだったら持って帰る。今程に図書館が恵まれた状態じゃなかった時代なんで、子供にとっては最高の環境だったと思う。

この本屋はその後、やや駅から離れた市場の近くから駅の真ん前に引っ越した。ウチからは離れたが、これが幸いしたんじゃないだろうか、未だに存在している。本屋がどんどん廃業している今、ちゃんと営業しているのは立派と言えよう。やっぱり本はちょっと試し読みをして買いたい。

そうは言うものの、情けないことに最近本を買うのはほとんどamazonからになってしまった。先日も全国書店員の押しと言われた文庫本をamazonで購入してしまった。書店員の推薦だったら本屋で買えよとは思うのだが、便利さには勝てなかったワシ。こういう態度が本屋の危機を招くんだよなぁと反省する。

てもって、開封するとその文庫本は・・・・透明の薄いフィルムに包まれていた。これじゃ、立ち読みは出来ない。まるで昔のビニ本じゃないか(今やビニ本なんて知らない人の方が多いな)。うーん、出版社側にも問題あるんだなぁ・・・ふと社名を確認したらポプラ社とあった。ジャリの頃、散々読ませてもらった出版社である。

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