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追憶のおでん

死ぬ迄にやりたいことを書いたリストをBucket Listというそうだ。同名の映画(邦題:最高の人生の見つけ方)はすごく面白かったが、僕の場合は食い意地が張ってるせいか、もう一度食べたいものリストになってしまう。それも次郎やタイユバン=ロブションのように高くて美味しいという高級店ではなくむしろ安価なお店、でももう店が無いという場合がほとんどだ。(タイユバンはもうないけど・・・)

ここにちょくちょく書いたけど、西北サンボアのカレー・銀座味川の百円寿司・家から歩いて行けた錦のタコ焼き(ここは阪神大震災で親父さんが亡くなってしまい廃業)そしてその中の一つが、垂水商店街にあった居酒屋百万両のおでんだ。美味いおでん屋はあちこちにあるが、ここのおでんは他とは違っていた。

というのも味噌だれを一筋掛けた上から青ネギの小口切りを散らして供されるのだ。スジ串・蒟蒻・豆腐等には特に良く合ったが、おでん自体は普通の出汁味でいわゆる田楽ではない。また、掛けてくれるのも名古屋・岐阜のデフォルト、八丁味噌ではなく淡色の米味噌だったと記憶する。

大学卒業後に訪れたら店はマクドナルドに変わっており、随分とガッカリしたもんだ。清酒百万両の直営店だったが、百万両自体がメルシャン傘下となり、長い間瓶すら見ていない。ところが、昨年末に王子公園の水道筋商店街で昔のままのロゴが書かれた看板を発見。3日にあったライブ会場はここのすぐ近く。これは行ってみるしかない。

夕方5時に店へ着く。ガラス戸をあけると昭和の匂いが(笑)。カウンターの中に婆ちゃんが一人、客も一人だけだがこの時間じゃこんなもんだろ。まずはマグロぶつでビール。良かったスーパードライ以外があるぞ・・・と、それを頼んだら『瓶は冷えてない』と言われる。初めての店の生はなぁと思っていたら、新しい樽を繋ぎだしたので、諦めて生のドライを貰う。マグロは脂が乗って美味。



おでん鍋を指さし、ある?と尋ねるたら『2日間病院に入ってたらダシが腐ってヌルヌルに・・』と仔細に語ってくれた。流行のバーチャンリアリティという奴か(笑)。食いながら聞きたくない話なんで「ここのおでんって味噌だれ掛けます?垂水にあった百万両で食べた事あるんだけど」と力技で話題を変える。

『私はもう65年この商売しててね』・・・聞いたことに答えられないのはウチの婆さんと安倍晋三だけと思っていたが・・・ここにもいたか(爆)。メニューのポテサラを頼むと『ウチは野菜サラダなんよ』。だったらそう書きなはれ(笑)はいはい、何でもいいからサラダ頂戴。



こりゃ早めに退散しないと。目の前に置かれた蒲焼が美味そうだけどちょっとでかいな。「蒲焼は量多い?」と聞いてみると『1匹800円じゃ大赤字・・・半分やで、うちは!』。値段聞いてないし・・・見事なくらいに話が噛み合わん(笑)。



早々に店を出るが、開演まであと1時間。結局、いつものな也で一杯やってしまった。うどんのな也が改装中なので蕎麦の方へ。お蔭で危険なカレーう丼(ご飯入りカレーウドン)は食わずに出て来られた・・・って威張ってる場合じゃないか(笑)
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