休みの間世話になる同僚達にはタコヤキ休暇と称しているが、実際のところ明石蛸の旬は７月である。秋になると若干味が落ちるそうだが、アフリカ蛸に比べたら、味には雲泥の差がある。本来、婆さんの誕生日は京都の松茸最盛期と被るのだが、余り高価なモンを食わすとボケが来るから危ないと中国産でお茶を濁してきた。
ウチにTVがあった頃、丹波産の松茸を取引する番組を見たことがあるが、領収書や消費税もお構いなしの現金取引だった。二条城の駅で現物と前掛けの下に束ねた札束とのトレード。秤にかけている様子もなかったので、値付けは重さじゃないのかもしれない。
流通の不透明性や大金が動くところは、トリュフ取引のようだ。あちらは重さでなんぼの世界のため、気を付けないと散弾の鉛球を仕込まれるときがあると言う。キノコ食って歯を欠いたではシャレにならんし、鉛は体に悪そうだ。ピーター=メイルのプロヴァンスもんにはこういった話が綿々と綴られているが、我が国で不心得もんはいないのだろうか？
中国産を二条まで持って行って売ったらバレるかなァ？見た目、中国産は色が薄い気がするが、何かで染めれば（笑）。まぁそれが出来るなら既に中国で加工されているだろう。夏休みには中国産が安く出ていたので買い求めたが香もそこそこはあって味はモロ、松茸（当たり前か）。
ただ１年に一回くらいは国産を食べたい。１０月１０日が例年だと価格の落ち着く頃だが。夏が長かった今年はどうだろうか。冷やかしに錦のかね松にでも行ってみるかな。余りに高ければ京野菜に変更する。ということで、休みは松茸休暇としたかったのだが、同僚たちの恨みを買いそうなのでやはりここはタコヤキ休暇のままとしておこう。
