会社ではなんとガラス張りの小部屋で吸わされるのだ。それでも以前は情報収集のため、その小部屋に良く出かけた。ここにいると室課を越えた情報が手に入ったからだ。最近はしゃべる事もなく、ひたすら煙草をふかして職場に戻る人が増えた。これでは情報も入手出来る筈が無く、足が遠のいた。
その代わりと言うわけではないが、弊社はガムには寛大な会社だ。研究所で業務中にガムを噛んでいて怒られたのは２０年前、総務出身の小心モンが上司だった時。後にも先にもこの１回きりだった。なんせ役員連中が会議でガムを噛んでいる会社なので当然と言えば当然か。
黙認とは言え、あまりに大量のガムを消費するのもどうかと思っていた時、何かで健康にはガムより昆布を噛むといいと書かれていたのを読んだ。それまでにも酢昆布を試した事はあったのだが、あまりにも妙な味が付けられており、嫌になっていた。何が哀しゅうて味の素漬けの昆布を食わねばならんのだ。まともな昆布ならそのままで美味いはずだ。
記事によると普通のダシ昆布を固いままかじれとある。早速台所の在庫で試してみた。乾燥させすぎたせいか、かなり固い。音を立てて、かじっている内にしっとりとしてきたし歯応えもある。しかも旨みがじわーっと舌に伝わってくるではないか。これはいい。
色々試したが、安い昆布は薄くて噛むには適さない。また、産地により噛み応えに違いがある事も判った。やはり北海道産はしっかりとした味がある。利尻昆布はやや固く最初のうちは噛み難いが、細かく噛み砕くと濃厚な旨みが口に広がる。
一番のお気に入りは羅臼昆布だ。厚みがあり、乾燥し過ぎでもカチカチにはならない。口に入れしゃぶっていると歯応えと粘りが出てくる。旨みも申し分ないが８０ｇ８００円とガムよりは割高な感じだ。ガムのボトルは１５０ｇで７００円弱か・・まぁ昆布なら繊維質も取れるし、いいか。
一度だけ廉価な大袋を買ったが懲りた。厚みが薄い分旨みに乏しく、表面に塩がついている為、めっちゃ塩辛い。こいつでダシを取ったら塩はいらんと思う。今度、帰ったら千波（ちなみという京都錦市場にある昆布屋・・ここの昆布は絶品ぞろい）の昆布を試してみよう。美味いかもしれないが１００ｇで２千円か、ちょっとかじるには躊躇するなぁ。（どーせ、ワタシャ貧乏人）
