街中でヴァイオリンを抱えている人に出会うと、この人はプロなのかアマチュアなのか、これから練習にし行くのか、本番なのか、ケースはどのようなものを使っているのか、ついつい観察してみたりします。
先日、雨の中、とある音大に向かう商店街を駅の方に向かって歩いていると、駅の方からヴァイオリンを背に抱えた女性が一人で歩いて来ました。
音大、音教がある街なので、ヴァイオリンケースを抱えた方は、全然珍しくないので、大学、音教関係者かなと思いつつ、いつものように観察してみると、あれれれれれ、どこかで見たことがあるような。。。。。
いや、でも、この商店街を駅の方から大学へ向かって歩くということは電車で来ていることを意味しており、その方が電車に乗るというイメージが全くなかったし、むしろ、御付きの方が案内しているというイメージがあったので、改めて顔を確認すると。。。
その方は、間違いなく、タングルウッド音楽祭で著名になったあの“グリーン”なお方でありました。ネットで調べてみると、その日にその音大での特別レッスンの招聘講師として召かれていたようです。
実際にお目にかかると比較的小柄の方で、あのようなパワフルな演奏をする方には見えませんでした。
片方の肩で背負うよりも安定するのか、楽器を両肩で背負う人は、プロ率が高いように思います。
さて、本日のレッスンは、中断していたWolfgang Amadeus Mozart ,Violin Concerto No. 5 in A Major, K. 219
左手に関して、一旦置いた指が途中で浮き指になり、浮いた指を再度置くのが遅れてしまい、左手と右手が整合しなくなる。早く弾くと、それが顕著になってしまう。
右手に関して、弓の場所、アクセントなど、問題山積で、アーティキュレーションを考えて弓が使えていない。要は、何も考えていないような弾き方。
実際、何も考えていなかったが、名曲はね、考えなくても、弾いているだけで楽しいので、ついつい。
楽譜にかじり付いていないで、もっと、自分の左手の運動、右手の運動を観察しないとね。
昨日は課題Aの提出動画を撮って頂いた。
残りの課題Aは全て山岡耕作先生の音階教本からの出題であり、非常に音程が取り難い。
全音の間隔を1.0とした場合に1.5の間隔で進行する分散三度がなぜ音程が取り難いのかについて、指板上のマッピングすると、以下のように、隣接する弦の間で押さえる指の配置には横の関係はなく、斜めの関係が存在する構成となっていることが要因のようだ。
G線 | D線 | A線 | E線 |
---|---|---|---|
G# | |||
D | B | ||
F | |||
B | |||
F | D | ||
G# | |||
D |
三度の重音も難しい。以下のように1−3の指の間隔がGD線、DA線、AE線において一定のパターで進まないようになっている。
課題Aの三度の重音
G線 | D線 | A線 | E線 |
---|---|---|---|
F1 | G1 | ||
C#1 | |||
B♭ | |||
D3 | A1,3 | E1,3 | |
F3 | G3 | ||
C#3 |
【単音:音階、分散和音、分散三度】
Simon Fisherの「Practice」のP.16に記載された「Loops」という練習方法で練習していた。
この練習方法を簡単に言うと、5つの音符を弾いた後に、逆順で3つ戻るというものである。
例えば、ドレミファソラシドという音階があったとする。
第1のループでは、第1番目のドからスタートして、5つの音符を進んでドレミファソ、その逆順で3つバックしてファミレと弾く
全体としては、ドレミファソファミレ ドレミファソファミレ ドレミファソファミレ・・・・・
第2のループでは、第2番目のレからスタートして、5つの音符を進んでレミファソラ、その逆順で3つバックしてソファミと弾く
全体としては、レミファソラソファミ レミファソラソファミ レミファソラソファミ・・・・・
第3のループでは、第3番目のミからスタートして、5つの音符を進んでミファソラシ、その逆順で3つバックしてソファと弾く
全体としては、ミファソラシラソファ ミファソラシラソファ ミファソラシラソファ・・・・・
第4のループでは、第4番目のファからスタートして、・・・・・
100メートル走で例えるならば、以下のように等差数列的に、
第1のループ区域は、0メートル地点から5メートル地点までの5メートルの距離を何度も行ったり来たり往復し、
第2のループ区域は、1メートル地点から6メートル地点までの5メートルの距離を何度も行ったり来たり往復し、
第3のループ区域は、2メートル地点から7メートル地点までの5メートルの距離を何度も行ったり来たり往復し、
第4のループ区域は、3メートル地点から8メートル地点のまで5メートルの距離を何度も行ったり来たり往復し、
・・・・
慣れてきたら、以下のようにループ距離を広げ、10メートルの間隔を5メートル毎に前に進むループ区域に設定したりする。
第1のループ区域は、 0メートル地点から10メートル地点までの10メートルの距離を何度も行ったり来たり往復し、
第2のループ区域は、 5メートル地点から15メートル地点までの10メートルの距離を何度も行ったり来たり往復し、
第3のループ区域は、10メートル地点から20メートル地点のまで10メートルの距離を何度も行ったり来たり往復し、
第4のループ区域は、15メートル地点から25メートル地点のまで10メートルの距離を何度も行ったり来たり往復し、
・・・・
要は、隣同士のループ区域でオーバーラップがある部分があることの重要。
行ったり来たり往復するので、音階の上昇部分を弾いてもね下降系の練習にもなるし、音階の下降部分を弾いてもね上昇系の練習にもなるし、一石二鳥なのである。
また、短い区域を何度も何度も往復するので、指がその位置を覚えてくれる。一つのループで指が覚えてくれたという感じがあれば、次のループに行くこととしている。
【重音:三度、六度、八度】
重音、特に三度については未だ雲の中にいるようであり、何をやっても上手く行かない状態が続いている。
重音、特に三度の練習方法は、考えられるものを全て試して見たが、一番効果的だったのは、先生に教わったように、下のポジションで1、3の指で音を取って、弦上を滑らせながら上のポジションの1、3へシフトする方法だろうか。
検定結果を見るまでは、中断しているモーツアルトで楽しみましょうとのこと。
梅雨入りしてしまった。外気の湿度(96%)の影響を受けて家の中もジメジメしており、ペグが回りにくい。
平日は夜にしか練習していないが、朝起きると、前日の夜にヴァイオリンの練習によって広がった指が縮まっている感じ。指の間の中にある伸びたゴムが一晩寝ると縮まっている感じ。エージングが原因なのか? 年をとると体が硬くなるというイメージがあって、指が硬くならないように指のストレッチは仕事中でもやっている。
ヴァイオリンを持っていなくても練習はできるもので、会議中に万年筆を使って指弓の練習したり、机の下でヴィブラートの練習したり、エスカレータに乗っている間は手すりの上で小指のトリルの練習をしたりと。
さて、今日のレッスンは、課題B、Cの動画撮影でした。ベストは尽くしたって感じでしょうか。
家で3時間練習した状態で、レッスンで先生に注意されたことをその場で治しつつ弾くので、先生宅で弾くのが一番上手く弾ける。過去においても、発表会の曲も、発表会当日よりも前日の先生宅で弾く演奏がベストになるのである。
来週までは、大きな壁となっている偶数ポジションの三度の重音を含む課題Aがまだ残っている。前回の審査員の先生の講評でも、重音が弾けるようになると曲の選択肢が増えますよと書かれているように、重音が弾けるともっと上手くなれるかな。
私のような怠惰な人間は、レッスンも含め試験という強制力の助けを借りないと動かないので、検定の存在は本当に有難い。
課題提出まで2週間になった。期限前の駆け込み練習中である。
次のグレードも受けたいなとは思っているが、今回のグレードの結果を見つつ、先生のアドヴァイスも参照して決めることとしよう。
音、響きは分かっているので、あとは、指がそこの位置に行くか否かが問題である。
自分が考えている程度よりも過激に指をくっつけたりすると丁度良い音程になったりする。
【スケール、アルペジオ、3度、6度、オクターブの重音】
スケールの出だしはきちんとポジションチェンジする。手の甲は3rdのままで指だけ4thの位置という取り方はしない。
単音階は、5回に2回くらい弾ける確率。
重音となると、もっと確率が低くなる。
重音では、シフティングが遅いので、経過音が入らない。