第16回全州韓紙文化祝祭 1 テスン韓紙マウル③

2012-05-13 17:53:51 | 日記
テスン韓紙マウル内の「スンジ館」に展示されている人形たちです。
韓紙のできる過程を表現したもので、すべて韓紙で作られています。
何とも愛くるしい人形たちです。

右からだんだんと進んでいきます。



こうぞの木を伐採し、皮をはがし、はいだ皮を刃物でこそぎ落とします。(右から)



皮を煮詰めます。



煮詰めたものをもちをつくように叩いていきます。



すきます。



韓紙のできあがり。



次回はマウルでできる韓紙体験について書きます。

全州韓紙文化祝祭 1  テスン韓紙マウル②

2012-05-13 17:13:17 | 日記
全州韓屋マウルから車で30分のテスン韓紙マウルにある韓紙作品を展示している「スンジ館승지관」を紹介します。





できて1年半ほどという「スンジ館」は中央に韓紙が作られる過程を表した何体かの韓紙の人形を置き、それを囲むように韓紙で作ったいろいろな作品が展示されています。

スタンドです。






扇です。そういえば韓屋マウルに「扇博物館」ができました。



この韓服は宮廷に仕えていた女官のものでしょうか。



次回は韓紙を作る過程を表した人形たちを紹介します。

第16回全州韓紙文化祝祭 その1 テスン韓紙マウル①

2012-05-13 12:18:24 | 日記
行きたい行きたいと思っていた全州韓紙文化祝祭(2012.5.3-5.6 韓屋マウル一帯)に行ってきました。
ただ、4日(金)に上の娘が日本へ行くので、金浦空港まで送ったあとで電車で全州入りしました。
ですから、3日の国際ファッションショーも、また4日のコスプレショーも時間が合わず見られずじまいでした。
でも、4日の午後コスプレの人たちの姿は見られたし、体験コーナー、似顔絵描きなど、普段見られないものもあり、来年じっくり見たい、と思いました。この祝祭に関しては充分ではありませんが、おってご報告します。

特に印象的だったのが、テスン韓紙マウルでした。
祝祭会場でもらったちらしを見ると、祝祭期間中の5月4日、5日、6日に韓屋マウルから車で30分の距離にあるテスン韓紙マウルで多彩な韓紙体験ができるとのことです。
今回はこのテスン韓紙マウルについて書きます。



何よりもシャトルバスが運行しているので、マウルからマウルまで楽に行け、しかも無料です!
5日南部市場の朝市をのぞいて太祖路を歩き、いったん宿に戻ってから10時、指定の太祖路태조로のはずれで黄色いマイクロバスに乗り込みます。
午後は家族連れで混むかなと思い、始発(10時から4時まで毎時定刻出発)に乗りましたが、乗客はわたしを含めて8人でした。
道も混まず、30分で目的地に到着。



韓紙作品展示館「スンジ館」を中心に、韓紙製造所、体験場などがあるこじんまりとしたマウルです。
「スンジ館」後方の風景です。右手の木は紙の原料になるこうぞの木です。
マウルの12,000坪の敷地にこうぞの木を栽培しているそうです。
韓紙で作る人形を習っていながら(今は休んでいますが...)こうぞの木を見るのは初めてです。




韓紙作品を見、こうぞの木から皮をはがしてその皮をこそぎ落とす体験をしたり、子どもたちがいろいろな体験をしているのを見たりして2時間過ごしたあと、再び韓屋マウルに戻るシャトルバスを待つあいだのどかな風景を楽しみました。

マウル入口の風景です。
周辺は登山コースのようで、地図がありました。






「スンジ館」側から見た道です。
アジュマが悠々とリヤカーを引いています。その姿をあわてて追いかけ、シャッターを切りました。



12時に乗ったバス(韓屋マウル行きは11時から6時まで毎時定刻出発)は乗客3人でした。
澄んだ空気の中、珍しい体験をし、のどかさを満喫した半日でした。
来年もあればぜひ参加したいです。
みなさんも韓紙に関心があれば参加してみてください。
外国語対応がないのが残念ですが、体験は見よう見真似でできます。
祝祭期間でなくとも体験(有料)できます。

住所 전북 완주군 소양면 신완리 123번지
電話 063-242-1001
   www.hanjivil.com

仁茶洞での一日

2012-05-12 15:11:38 | 日記
久しぶりにソウルで過ごす週末です。
4月1週から先週まで週末は泊りがけで全州通いをしていました。
今月はソウルで集まりや約束があり、また花を追いかけての全州行きも一段落つき、全州はしばらく我慢です。
と言いながら、またいつ南下するかわかりませんが...

しばらく会っていない友だちに電話をかけたら、仕事で忙しいとのことで会うのは次の機会に、となりました。
もともと北村に行こうと思っていたので、時間もあることだし、地下鉄5号線「西大門서대문」駅に出、シルバー世代向けの映画館(上映作品も「南太平洋」のような名画をしています)をのぞいて、通りをはさんで京畿大学近くのゆるやかなのぼり坂に沿って日本式の洋館(?)をスケッチし、光化門を目指して歩くと「警察博物館경찰박물관」があります。

博物館の建物を何気なく見ていたら何か書かれたものを掲げた警察官の巨大な絵が目に入りました。
絵の大きさを強調しようと下から撮ったため、コピーがよく見えません。
「パンシャトル運行中止!빵셔틀 운행중지!」と書いてあります。韓国でも校内暴力やいじめが深刻ですが、級友たちの食べるパンを習慣的に買って来る(「パンシャトル」と言います)ように指図されることが校内暴力やいじめの象徴のようになっています。
警察でも取り締まりを強化し、いじめなどを撲滅するという内容をシャトルバス運行中止とユーモラスに表現しています。


ソウル歴史博物館を通り過ぎ教保文庫まで来ると、花壇のかわいらしさに思わずパチリ!



仁茶洞のスカーフ店の軒先のスカーフたち。
左側にハングルの書かれたものがありました。以前は見かけなかったような気がします。



やはり仁茶洞の韓紙の店で。韓紙のうちわは3,000ウォンほどから売っています。



韓服の店のディスプレー。自然素材がいかにも涼しそう。



「安国」駅方面から見た仁茶洞キルです。左手のサムジキルの建物前の木々が「おいで、おいで」をするように、おじぎをするように立っています。

右の写真はさらに「安国」駅寄り、「仁茶洞キル인사동길」入口です。
紙で作った灯が見えます。5月28日は「お釈迦様の誕生日」で、韓国は祝日です。(ちなみに12月25日のクリスマスも祝日です)
近くに韓国仏教最大の宗派曹渓宗の総本山曹渓寺(と言ってもこじんまりとした寺です)があり、毎年周辺で仏教に関した張子の出し物などがあり、おもしろいです。



仁茶洞キルを抜け、「栗谷路율곡로 」沿いに歩き、「桂洞キル계동길」(左手に現代ビルがあります)に進みます。
米屋、本屋、金物屋、銭湯、教会、医院など、地元の生活に根ざした息使いが聞こえてきそうな、素朴な界隈です。
ところどころにカフェやレストラン、セレクトショップ、雑貨屋、ゲストハウスなどがありますが、適当に調和し、近くの三清洞のような煩雑さがないので、気に入っています。
美容室をのぞくと、地元のハルモニ(多分)が座っていたり、下校する小学生がピョンピョンはねていたり、アジュマたちが立ち話をしていたり、生活そのものです。

ある韓屋の庭に咲くアジサイの白い花に、足が止まりました。



桂洞キルをずんずん行くと、「中央高校중앙고등학교 」まで出ました。
言わずとしれた「冬のソナタ겨울 연가」の舞台となった男子校です。
韓国では5月15日は「先生の日스승의 날」で、「先生のお教えに感謝します선생님의 가르침에 감사 드립니다」と言う横断幕が校門にかかっていました。



このあと近くにある工房で韓紙で作る人形を作る知り合いと約6か月ぶりに会い、楽しい時間を過ごしました。
全州のすばらしさを力説するわたしに、「一度時間を作って行ってみる」と言います。朝早めに出たら日帰りも可能です。
彼女もひと月に一度でもいいから、自分の工房に来て2時間ほど人形を作ったり休んだりして北村をスケッチしたらいいと言ってくれます。彼女とはいっしょに習ってはいませんが、同じ先生の弟子同士です。
何でもそうですが、長く離れてしまうと感覚を忘れてしまうので、学校が夏休みのときに徐々にまたやろうかなと思います。

全州の韓屋マウルもいいですが、北村もいいです。
坂道や石の階段を思い切りのぼりきり、振り向いて見たときの屋根瓦の波の美しさは北村で感じられるものです。
全州にいるときは全州がいいし、北村にいるときはやっぱり北村、と思ってしまうカメレオンのようなわたしです。