朝夕めっきり寒くなったソウルですが、日中は半そでで過ごしたくなるような強い日ざしがさしています。
日中の気温差が激しいため、軽くはおれるカーディガンやコートが必要です。
金曜日、抜けるような秋空に誘われるまま인사동 (仁寺洞)に出かけました。
うちから仁寺洞、安国洞、北村、三清洞に行くときは地下鉄5号線の「종로3가 (鐘路3街)」駅を利用しま
す。4番出口を出ると、近くにタプコル公園、鐘路、楽園楽器商店街、仁寺洞、初の韓国の公立小学校、日
本文化院などがあります。この周辺は他のエリアに比べ、年齢層がぐんと高くなります。おじいさんたち(
おばあさんの姿はあまり見かけません)のたまり場タプコル公園があり、将棋クラブや昔からある食堂など
、若者の集まるところとは赴きが違います。また、近くの住民たちもお年寄りが多いです。
さて、4番出口を出てすぐのところに靴磨きのおじいさんがいます。通るたびにいつもお客さんがいて、プ
ラスティックのいすに座って靴が磨かれるのを待っています。スーツを着た会社員、作業ジャンパーをはおっ
た人、ベレー帽をかぶった芸術家風の人、靴磨きのおじいさんの手際を立って見ている人、さまざまです。
物価高の昨今、料金1000ウォンと、良心的です。
冬に見たときは右手にもうひとり靴磨きのおじいさんがいて、みごとに棲み分けをしていましたが、金曜日に
はもうひとりはいませんでした。冬に顔をおおうほど大きなマスクをしていたので、マスクのおじいさんがど
ちらかわかりませんが、駅名の書かれている柱に立てかけている板の字体が似ているので、絵の中のふたりは
同一人物かと思われます。板の下に漢字で「對人春風千客万来( 대인충풍 천객만래 )」と書かれています。
本来漢字語も表記はハングルという若い人たちにはこんなコピーも意味がわからないでしょう。(多分)
でも、お年寄りたちは漢字が身についているので、スラスラと書けるのでしょうね。それに韓国では漢字を書
くのは学がある、みたいな考えもありますから、ちょっと自慢もあるでしょうね。
そういえば以前、向かい側に有名な産婦人科がありましたが、その看板が漢字で「韓国男(한국남 )」でした。
作家がペンネームを使うように別名だったのか、あるいは本名だったのか定かではありませんが、いずれにして
もインパクトが強かったです。