癒(IYASHI)

徒然なるままに令和時代のニュースなどの種を拾い癒し求めて綴ります      

▲人口島「中国の領海拡大を許すな」

2015年11月05日 16時52分58秒 | コラム

南シナ海にある中国の新たな人工島の12海里以内に米海軍の艦船を航行させたことは、この数年間では最も大胆な、米国による軍事介入となった。

【詳細画像または表】1996年にビル・クリントン大統領が、当時窮地に立っていた台湾を支援するため台湾海峡に艦隊を派遣して以来、米国はこれほど大胆に、中国の違法な領土的主張に挑戦したことはなかった。

 象徴的なジェスチャーとして、この動きを歓迎すべきだ。しかし、これで十分ではない。中国による国際法解釈に真に反撃するには、中国の領土的主張に対して何回も定期的に、他国と協調して挑む必要がある。

■ まったく筋が通らない中国の主張

 今回の介入に対する中国の反応は、領海への違法な侵入であり米国の偽善の表れだとして、激しい憤りを装うことだった。中国の主張は、米国は中国が南シナ海に人工島を建設すると懸念するが、ベトナムやフィリピンが同じことをしても気にはかけない、との内容だ。しかし、中国がよく理解しているように、どちらの主張も筋が通っていない。

 ベトナムもフィリピンも、中国が悪名高い「九段線」を持ち出してきているように、南シナ海全体への領有を主張しているわけではない。この九段線とは、巨大な舌状の領土的主張を行うものだ。第2次世界大戦後の当初は中華民国政府が主張し、共産党政府が引き継いだ。

 また両国は、従来暗礁であった地点の周辺海域上での主権を主張するなどして国連海洋法条約に違反しているわけでもない。この条約の厳密な定義を無視しない限り、今回の米国の介入を「違法」と言うことはできず、その場合でも、いかなる法によって介入が禁止されるのか明確ではない。

 実際のところ、このような主張は単なるまやかしにすぎない。南シナ海における領土紛争に対する中国の態度を完全に理解するために、1つの見方がある。何世紀もの間、中国はこの地域で圧倒的な最大最強の国家であって、周辺海域を支配し、大部分の隣国を下位の属国として扱っていた。

 中国が例外的に弱体化した2世紀にわたる空白の後、中国は急速に力を取り戻しつつあり、中国が考えるところの東アジアの古き良き秩序を回復したいと思っている。

 言い換えれば、中国は、米国と同じように、自らの領土周辺の陸海空を支配する権利があると感じるような超大国になりつつある。中国は、米国と同等の存在、世界における2大超大国の1つとなることを目指している。その結果、中国の指導者たちは、中国が軍事力を誇示し、戦略上重要とみなす地域を防衛できなければならないと信じている。

 このことは、他国が関係しない限り、理解し難いことではなく、必ずしも不合理なことでもない。米国は確かに、隣国を扱う際、ある種の権利意識を示している。しかし、カナダもメキシコも現在のところでは、中国の多くの周辺国のように、侵害や恫喝を受けているとの感覚は持っていない。

 また、米国は戦略的な動機で国際貿易や輸送の自由な流れを脅かしてはいないが、中国の場合、確かにそうしているのではないだろうか。米国と中国を同等の超大国と考えるにしても、米国がずっと広範な国際的な支持や受け止めを得ていることに留意するのは重要だ。将来は状況が変わるかもしれないが、当面は、これが現実である。

■ 「東シナ海」の逆手を取るべし

 疑いもなく、中国は突進を続け、主権主張を裏付けるために「既成事実」をさらに積み上げようとするだろう。少なくとも平和的手段によって、これに反対する唯一の方法は、中国の主張は認められないと一貫して示し続けることだ。中国の言う「事実」とは見解にすぎないのだと、はっきりさせねばならない。

 そのためには、中国が主張を試みている海域において、軍艦や商業船など、あらゆる種の船舶が航行する形で、理想的には多くの国が連携して、定期的に介入する必要がある。これは結局、中国自身が東シナ海で用いている戦術だ。中国は、東シナ海にある日本の尖閣諸島 (中国名: 釣魚島) 周囲の海域に船団を派遣している。

 日本の領海における中国の行動は違法である可能性があるが、自らの主張を通している (しかもほとんど毎日、明確な形で行っている)。米国とその同盟国は、南シナ海で同じことをしなければならない。そのようなことをすれば偶発的な衝突や対立の危険が生じる。しかし、何もしなければ、あるいは単発的な動きにとどまれば、中国に既成事実を与えるだけなのだ。(ビル・エモット)


同盟国が船団を組むと言うよう事は考えられない、米の兵器と勇気ある行動を応援する以外ないような今の状態であるだろう・・・
しかし、会議等を頻繁に行い孤立化反対に声を上げる他ないようだが・・・・
それでも静観を決め込む国が有る様なので厄介の様だ・・・・

 


コメントを投稿