渋谷最古の神社・氷川神社
今回は、渋谷氷川神社についてお届けいたします!
△東京都神社庁より
氷川神社は、渋谷駅からおよそ徒歩15分、國學院大學の向かいにある神社です。
緑少ない都会において、癒しのスポットですね。
境内はなんと4,000坪。
総本社は埼玉県さいたま市大宮区にある大宮氷川神社。
ご祭神はあの有名な素戔嗚尊(すさのお)、奇稲田姫命/櫛稲田姫命(くしなだひめ)、大己貴尊(おおなむぢ)※[別名]大国主命、天照大神(あまてらすおおかみ)。
それぞれ、
・素盞鳴尊:嵐/暴風雨の神、厄除けの神、縁結びの神、安産の守護神
・奇稲田姫命:稲田の女神 ※スサノオ神の妻/オオクニヌシの母=一組みの夫婦神:縁結び
・大己貴命:国造りの神、農業神、商業神、医療神
・天照大神:皇祖神のひとつ、太陽の神
といわれております。
気になるご利益ですが、恋愛系縁結び、全般系縁結び、出世開運、厄除、除災招福 他と実に多彩。万能ですね…。
いわゆるパワースポットでもあるようです。
確かに、渋谷区最古といわれているためか貫禄たっぷりの佇まいで、渋谷とは思えないほど静謐な空間です。
古くは氷川大明神といって、下渋谷村と下豊沢村の鎮守の森でした。今よりもさらに広かったようです。
景行天皇の御代の皇子・日本武尊東征の時、当地に素盞鳴尊を勧請したことに始まるとされています(「氷川大明神豊泉寺縁起」)。
さて、なんといってもこの氷川神社、江戸郊外三大相撲の一つ「金王相撲(こんのうずもう)」と呼ばれる相撲が行われておりました。
金王丸がこの神社を信仰してあれだけの強力無双(誰も及ばぬほど強い力)の豪傑になったことにちなんで、毎年9月29日の祭りの日に行われていたそうです。
どれだけ有名だったかといいますと、「不作の年にこれを取止めても、自然に見物が集まり、又大天狗小天狗(村の腕自慢の人々)がまちかまえていて、自然に相撲が始まり取止めようがない、全くこれは神意(神様の御心)としか想われない」ということが「江戸砂子」や「新風土記」等の明和7年(約220年前)の記事に書かれるほど。日常の中の一部になっていたんですね。
平成15年5月には、相撲場を整備し、土俵に武蔵丸関を迎えて、平成の金王相撲が行われました。
現在でも、わんぱく相撲全国大会の渋谷区大会が催されていたりと活用されています。
相撲場跡は参道の左隣の「区立氷川の杜公園」にあります。
※ちなみに金王丸って?
→『平治物語』(平治の乱について描かれた物語)に登場する源義朝の郎党のひとり。
義朝の愛妾・常葉(常盤)御前に義朝の死を伝えた。桓武平氏秩父氏族の渋谷氏出身と伝わるが未詳。土佐坊 昌俊とされる説もあるが定かではない。
お祭りは、例大祭が9月に行われます。
山車やお神輿も出る、とても活気溢れたお祭りですよ!
近くの渋谷図書館に行ったとき、喧騒に疲れたとき、緑豊かな氷川神社で癒されてみてはいかがでしょうか?
所在地 (〒150-0011)東京都渋谷区東2-5-6
電話番号 03-3407-7534
参考資料
『渋谷むかし口語り』野村敬子著/渋谷区教育委員会 S13 (中央所蔵他)
『渋谷の歴史』樋口清之・田村善次郎編著/渋谷氷川神社 S12 (西原所蔵他)
『新日本古典文学大系 43 保元物語 平治物語 承久記』 岩波書店 N34/ホ (中央所蔵他)
【東京都神社庁】 http://www.tokyo-jinjacho.or.jp/syoukai/index.html
【神社人】 http://jinjajin.jp/modules/newdb/detail.php?id=64