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The Dawn Sky (東雲の空)

私のアウトドア遍歴

1973年、46年前の写真が出て来たので

昔を思い出し

私のアウトドアの遍歴を・・


両親とも今で言うインドア派

幼少期、住まいは郊外の普通の住宅街

と言っても60年前は10分も歩けば田畑、小川や里山が沢山あった


小学生低学年の頃は川でシジミやフナやザリガニ取り

夏休みは午前中セミ取り午後プールで水遊びに明け暮れていた

当然真っ黒に日焼け

ある時キャンプ場なる所で黄色い三角テントを見て

これだ!」と思い

親に「テント泊につれて行ってくれ」と頼むも・・両親とも経験無し

極々最近、判った事だが私が7歳の頃に亡くなった母方の祖父が

山好きでテント泊で冬山も登っていたらしい

その隔世遺伝なのか・・余りにせがむので

父が大学の山岳部からテントを借りる交渉をしてくれ

自分で取りに行って、庭でテント泊しろ」と

今でも嬉しかったのを覚えている

いざ取りに行くと・・そのテント一式の重いこと

なんせ今のテントとは別物

ゴワゴワの茶色いキャンバス生地で

ポールも杭も手首ほどもある太さの木製、梁綱も太く、

兎に角、小学5年生には数歩歩いては降ろしを繰り返し

やっと持ち帰り・・

夕方までに何とか一人で杭を打ちテントを立てた、

以前に用意していた

石を並べて作った竃での火おこしは

毎日お風呂を焚いていたので何の問題も無く

飯盒でご飯を炊き、

買ってもらった台形のコンビーフ缶詰を飯盒の柄の付いた蓋部分で温め食べた

夜は毛布にくるまって人生初ソロテント泊を貫徹した

この時の飯盒は・・当時買ってはいないが

誰から借りてきたのか覚えていない

現在有るこの2個の飯盒もFJ製と美津濃製で古く年齢も50歳位だと思う

しかし当時の飯盒は金属製の柄が有り蓋部は2段の段差が有ったのでこれではない


中学生になると体育系の部活が忙しく、年に1回ほどしかテント泊は出来なかったが

夏の学校行事で全員で1泊2日のテント泊があり、そのお手伝い役に率先して立候補し

先生達と前日現場に入りし数十張りのテントを建てキャンプファイヤーの準備や食材の調達などをし

本番では火をつけれない人達の竈門に火をおこし回ったり、

飯盒のご飯が焦げない様にドンピシャで火から下ろしたりと

楽しく水を得た魚って感じだったな~~


高校生になると基本帰宅部となり

アラスカ原住民やエスキモー(イヌイット)の本を読みあさり

鮭の燻製の作り方や毛皮の服の作り方、皮を張ったカヤックの作り方を何度も読み

彼らが当時生活していたアラスカに行ってみたいと思い出していたところ

アラスカのユーコン川をカヌーでテント泊しながら下る記事を見

これだ!行きたい!ユーコン下りたい!」と

(現在のカヌーやカヤック、ファルトボートを含め昔は全てカヌーと言っていのでここでは全てカヌーと)

しかし約50年前1970年代初期にカヌーなどを持って居る人など周りに居らず

唯一見つけた本、昭和44年発行(1969年)『携帯ボートの楽しみ方』

今!現在!この表紙を見て、湖畔で今で言うオートキャンプ

車の横に張ったタープ、マットにシュラフなど

今と差ほど変わりないと考えるのか?

50年経って今普通の光景と思うのか?

しかもこの車トヨタが最初に作った庶民の大衆車パブリカだ!空冷V型2気筒だたな~~

しかしこの本を読んで国内でもファルトボート(布製カヌー)の存在は確認出来たが自作する事はできなかった

本の中には川旅に出かける準備などの項目もあり~~頭の中では盛り上がっていった

しかし実際のカヌーを作る事ができず途方にくれていた矢先

母が購読していた1969年第1号「暮らしの手帖」なる本に・・

カヌーを作ろう」の記事を見つけ

今でもこの本有りました~~昔の段ボールの中にとってました

せっかくなので本文を~

材料編

製作編

組み立て編

最後の布張り編

当時高校生で1000円のお小遣いを貯めるのもやっとの時代

貯めては材料を買い約2年かかって完成

川で練習している時と思われる写真も残って居る~~

ただこの写っているカヌーは当時販売されていた

2人乗りファルトボートを真似て作った自作2艇目

それに乗せている子供は何処の誰なのか、

この川が何処なのか・・誰が撮したのかも思い出せず

下枠に「FUJICLOR 73」の刻印があるので

1973年以前であることは間違いない

子供を乗せている所にキャンプセット一式と食料を積んで

ユーコン下るぞ~~と意気込んでいたな~~この後手作りカヌーは2艇とも瀬で大破

73年は大学2年生、親元を離れ

ユーコン川下りのためカヌー部に入りカヌーの漕ぎ方の技術を学び

ワンゲル部で山歩きやテント泊の経験を積み

バイトをしてお金を貯め~~~ユーコンに行くぞ~~と気持ちだけは

しかしワンゲル部はあったもののカヌー部は無く

探すと、100kmほど離れた所にカヌー部が有る事を知り

しかしスタイルが川下りでは無く、平水面を早く漕ぐレーシングカヌーだと・・・

何の伝手も無く厚かましく行って見ると

自分の知っているカヌー(ファルトボート)とは全く別物・・・

FRP製でめっちゃ長くスマートで軽く座席が高く、不安定で乗ることすら出来ない船だった

しかし話をすると、ご厚意で1年ほど月1ペースで通い正しい漕ぎ方パドルの使い方や、

エスキモーターン(ひっくり返ってももとに戻る方法)などを教えていただいた

一度瀬戸内海の無人島に2人乗り2艇、1人乗り2艇で

キャンプ道具一式を積んで1泊で無人島キャンプに出かけ

初めての海!小さなカヌーは船が通ると波で翻弄され必死でバランスを取り

無事無人島にたどり着き、テントを張り最高のキャンプをした思いでが有る

またワンゲル部の山歩きも団体行動が大の苦手、嫌いな私にとって、

ソロテント泊縦走が大好きな友人と出会い仲良くなり

登山口まで一緒、後は別行動でまた下山口から一緒に帰ると言う

変則的な山遊びをし始め、

楽しくてユーコンの現実味が薄れていき・・・

また当時、飛行機でアラスカに行くには数十万円かかる旅費も全く貯まらず

心の底で忘れはしませんが・・歳月が流れ

今思うと当時『本気で行く気』が足りなかったですね・・・


しかもソロテント泊の山歩きはより標高の高い山、

より深い山の長期縦走へとエスカレートし泊数も増し

当然ザック重量も恐ろしく重くなり、

挙げ句の果て、後十字じん帯を傷め

今ならMRI撮って手術するのでしょうが・・当時はそのまま・・・で歩けなくなり

最も酷い時は数階建ての階段もままならない状況に


大学を卒業し就職先が事務仕事では無く外のお仕事の会社に

東北山間部の仕事先で出会ったマタギの家系に生まれ若い頃はマタギだった

年配の方と一緒に仕事をさせて頂いたことで

その方からマタギの自然や山に対する考え方や接し方を知った

今の私の根底にある自然や山に対する考え方はこの方から教わったもの

一緒にウサギ狩りに行き命を頂く儀式を目にしたり

スズメバチや猪や熊を追いかけたり、山菜採り、ヤマメ捕り、キノコ取りと

ソロテント泊縦走しか知らなかった山から、

山を崇拝し愛し、全ての生き物を大事にし、

そして生活の場である彼らの山に対する考え方を学び、

違う山歩きが出来る様になった

しかしいかんせん膝が………標高差数100mも登れず

今思うと、色々教わったのに『山に行けない・・』

あの歯がゆい日々があったこそ今!があると


その後35年位前

MTBマウンテンバイクなる自転車を目にし

膝にも優しいし、再度自然の中に身を置きたいと

有名なGIANT製のMTBを購入し林道や野山を駆けまわってみた

もともと登山口まで行く林道を走る楽しさを車でもバイクでも知っていたので

面白いし楽しいのだが・・・違う!・・これとは違う!で止めた

また30年以上前、

山のテント泊では無く、キャンプ場用のテントやホウロウの食器などを買って

タープを張り、キャンプもやって見たが・・・

違う・・・物足りないし・・思っている自然との接し方とは違う・・・

数回使い・・しまったままのを出してみた・・・今ならこれはこれでおしゃれかも


話をユーコンに戻しますが、

その後も全く忘れた訳では無く、

アラスカを冒険する話やアラスカで暮らす本などは常に読んでいました

今でも『ノーザンライツ』と言う本

私とほぼ同年生まれで1996年熊に襲われ急死した星野道夫さんが

実際極北に行き自然や動物、暮らす方々を記録した本をたまに読み返しています

実際にユーコンを下った方の体験記やアラスカを旅した方の本を読むにつれ、

どの方々も、熊に怯えルートを見失い誰にも助けを呼べない状況に耐え

それを打開克服する強い気持ちを持って居る方達で

気持ちの弱い、すぐに萎える癖のある私には無理だったと思う様になり・・・

今では行かなくて良かった、

行けなくて良かった、

行かせてもわなくて良かったと感じています


まあ~~そんなこんなで歳を重ね

又どうしても山に登りたいと16年位前、

本格的にリハビリを始め2年かかって標高差400mの韓国岳へやっと登れ

それから少しずつ、距離とザック重量を増やし・・

5年かかって当時30年ぶりに北アルプスの稜線に立ち

再び登れた喜びでは無く、

さあこれからだ~」とグッとくるものが~~

またソロから2人で登る楽しさ幸福感を覚え・・・

数年後2人でアルプスの稜線を数日かけてテント泊で歩き

アルプス行きが恒例行事となり

現在に至ってる~~ってとこでしょうか

今はソロでは楽しくないし、色んな意味で恐くてもう一人で歩けません

これからも無理をしない楽しい山歩きを2人で出来れば良いなと思っています


人生って面白いですね~~~、

色んな方と必要な時に必要な出会いをし、

それが積み重なって今がある!です

テント泊しながら川下りか無人島にカヤックで行ってテント泊しようや~~

泳げないから嫌!!」って事で、このユーコン練習計画は進みません

一枚の写真から山に行けない休日

思い出したことをグダグダと書きました~~終わり

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