平家琵琶定期演奏会 平家物語探訪2-11(41) 秋山良造
平成26年(2014)1月26日(日) 午後2時始 於:東京四谷石響サロン101
曲句:巻九 小宰相
此の曲句は二編の物語になっている。
前半は、一の谷合戦後平家は陣容を立て直すべく生き残った者達は対岸の屋島へ移ろうとする。平通盛の戦死が北の方 小宰相に知らされる。信じられなかった夫の死も時が経つにしたがって、やはり本当であったかと思う。夫の後を追い、入水しようとするが乳母に止められる。が、然し深夜に、、、、、、、それは夫の死から初七日にあたる。
後半は、通盛が小宰相を見染め、一途に恋文を送り三年越しに実った二人の恋の物語である。
平家の公達の妻の多くがそうであったように、小宰相も平家都落ちの時、夫通盛と行動を共にした。
一の谷の平家陣容で通盛は山の手の大将軍として砦を守っていた。合戦の始まる前日に、陣屋にて通盛と小宰相が別れを惜しんでいた時、弟の教経に「今時何をしているか」と諫められたことは「老馬」に、合戦当日通盛の戦いのありさまは「落足」に書かれている。