演奏予告 平家琵琶定期演奏会3-12(57)
3月11日(土)午後2時
曲句:巻六 入道逝去 ・ 祇園精舎(序章)
探訪:清盛逝く
治承四年、諸国源氏が叛平氏の旗を挙げたのは以仁王の令旨が契機となったが、主因は
これまでの清盛や平氏一門の横暴に憤懣やりきれなかったからである。伊豆の頼朝、信濃
の義仲に続いて、治承五年早々河内、鎮西、四国から続々と源氏への寝返り飛脚が到着
する。その状況下、新院高倉上皇は父後白河と義父清盛との関係懐柔を果たせないまま
悩み死にをする。清盛を支えていたもう一つの柱が失したのである。
半年前の富士川の敗戦を挽回しようとして平氏一門は新たに宗盛を総大将として追討に進
発しようとした。その折清盛が発病する。数日間高熱で苦しんだ末に悶死する。
北の方時子の見た無間地獄の夢は閻魔大王が地獄から清盛を迎えにきたというのである。
清盛は「死後の供養は無用ーー頼朝の首を我が墓の前に置けーー」と言い残して果てた。
平一族の運命を左右する一大事である。
今回はシリーズ「清盛の一生」の最後曲であり最終回である。
清盛死去