箱庭の掟

2007-10-29 05:50:10 | イマジン
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『仕組み』を模している箱庭に住んでいて、いや…住んでいない。それらを行き来しているだけ。模している世界と、模されている世界を、割と軽やかに。

 箱庭の壁…。素材は、多分、大したものではないと思う。「水を弾いて、空気を入れる」とか、そんな最先端の素材では決してないんだけど、マサイ族が作る柵よりは丈夫なもので、できている。これは、僕の直観で、別にマサイ族の作る柵が僕の直観を越えようとも、比喩を撤回するつもりはない。

 ただ、柵のような壁は、厳然と存在する。手続きの点で。


 箱の中には、それらしき特別なシステムがあるんだけど。
 そんな世界は、箱の中じゃなくても、世界中何処にだってある。

 箱の中を支配するのは、何か別のものを模したシステムで、これはやっぱり、偽物であるといっていいと思う。全てを変換したように、一括変換したような感じ。
 例えば、強制力を司る『力』なんてもんは、奇麗に別物を演じている。別におかしいことではなく『愛情』や『友情』なんかでさえ、同じように扱われてしまうんだから、仕方ない。憤ることはない。そこに少し特殊な手続きがあるだけだ。

 変換される前の『力』だって、そんなに大したものじゃないし。それは一体何なんだ!?なんて、考え始めたら、程度の良いウールのジャケットだったりするかもしれない。城壁の石垣に混ぜる大きな石だったりしてきたくらいだから。ピラミッドとか、何にしても馬鹿馬鹿しいし、知性の欠片もないと言っていい。


 人間関係だって、偽物に変換される。愛情とか友情とかが変換されてしまうのだから、それは当然だけれど。何かしらの関係を繋ぐものは、『虚勢』だったり『絶叫』だったり『自分の持っている玩具』だったり『純真』だったり『奇抜な行動』だったりするガチャガチャとした分かり易いもの。  でも、例えば『虚勢』だって…(笑)

 自分の欲求に適う何かを叶えようとする為に、一生懸命『虚勢』を出したり入れたりする。そんなことが、そこら中、到る所で行われていて、それらの小さな力がなんとか拮抗して生活の体を成している。多少バランスが悪くても、破綻するまでは生活の体を成す。小さめの破綻なら修復する機能を持っているし。何せ、僕も一生懸命だし。割と真剣だし。



 偽物で作られた?偽物にされた?コミュニティの話だったんだ。その中を通貨のように飛び交う『虚勢』やら何やらごちゃごちゃしてるもの。そして、何となく別物になった『愛情』や『友情』etc…、からなる『偽物のシステム』の話。「そんな、偽物の世界があったとして!」の話。それがタイトルにある箱庭。そんなことを、考えてみたんだ。まぁ、そんなこんなで…。


 偽物だけれど、ちょっと…、クールだと思う。
 
 本物よりは、全然…、クールだと思う。


 


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