他の空の下を、鈍く行く。

2008-08-24 18:11:01 | 最近、たまたま楽しいだけです。
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 ガタゴトと鈍い音が鳴り響く。大げさに感じられる音は、その音を共有する乗客にふるまわれ、各々の創造力を下品に掻きむしる。遠くの空は、このことと関係なく呆然と待っているだろう。急いでいるわけではないし、この列車の乗ったということで急げる可能性はないのだから、呆然と待つのが正解。どうせ、今日の空には間に合わない。届かない。

 幸いなことに、今は隣人がいる。愉快な隣人がいる。目的が異なる隣人。そう考えれば、この箱は目的の異なる隣人の群れだ。押し込められた、目的の異なる隣人の群れ。進む方向すら定まっていない僕よりは、幾分洗練されている感じもする。

 鈍い僕を、鈍い列車が運ぶ。そう考えると、車両の中で僕こそがVIPなんじゃないかな。きっと、大事に運んでくれるだろう、他の人と同じように。

 VIPなんて言ってもそんなもんだ。まったく、鉄ってやつは、気が利かない。



 夏が終わって、秋になるよ、と知る為の、0泊3日北海道の旅。




 

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