お気に入りのJ-POP

　　９月に入ってから１０日余り経ちましたが、やっと少しずつ涼しくなってきました。でも、相変わらず寝苦しい夜が続いていますよね。そんな時、自分は眠れそうになるまで本を読んだり音楽を聴いていたりします。今のところ、このブログでは猫と音楽のことしか書いていませんが、いずれは自分が好きな本のことも書いてみようかと思っています。
　　さて、今回からは自分が好きな日本のポップスやミュージシャンについて書いてみようと思います。今回もまた有名・無名を問わず、自分が好きな様々なポップスやミュージシャンのことを何回かに分けて書いていくつもりです。また長文になるかもしれませんが、最後までお付き合い頂ければ幸いです。


　　今回御紹介するのは、３人組のバンド”Skoop On Somebody”です。このバンドは、前回までお話した”AOR”の要素もあるんですが、どちらかと言えばソウルミュージックやR&Bをバックボーンとしています。１９９５年に大阪で結成されたんですが、１９９７年にメジャーデビューした時は”SKOOP”という名前でした。それを、２０００年に”Skoop On Somebody”に改名しました。メンバーは、ヴォーカルのTAKE・ドラムのKO-HEY・キーボードのKO-ICHIROの３人で、バンドというかユニットの構成としては少し変わっていますが、この人達は曲作りからアレンジ、そしてコーラスまで全て自分達でやってしまえる程の実力を持っています。そして、影響を受けてきた音楽へのリスペクトをちゃんと表現出来る、数少ないミュージシャンだと思います。曲の提供やコーラスなどでの参加も多数あり、特に知られているのが”CHEMISTRY”へ提供した「My Gift to You」や、SING LIKE TALKINGの”佐藤竹善”さんがカバーした「Amanogawa」です。そして、今回御紹介させて頂くのは、２００３年にリリースされたベストアルバム「SINGLES　２００２～１９９７」です。
　　このアルバムは、１９９７年に発売されたデビューシングル”No Make de On The Bed”から２００２年の”ぼくが地球を救う～Sounds Of Spirit～”までの全１７曲を、時間をさかのぼる形で収録されています。ですから、デビュー曲が一番最後になる構成になっている訳です。
　　M1”ぼくが地球を救う～Sounds Of Spirit～”のショートバージョンに続く、M2の”Tears of JOY”は少しお洒落な音使いのソウルフルなバラード。続くM3の”a tomorrowsong”は少し悲しい歌詞ながら、穏やかなミディアムテンポのシンプルなナンバー。一転して、M4の”sha la la”は某メーカーのシャンプーのCMにも使われた、ゆったりとした夜明けを感じさせる好トラックです。そして、M6の”Still”は”Skoop On Somebody”の名が広く知られる様になったきっかけを作った、コーラスワークが素晴らしい曲です。M7の”eternal snow”は、コーラスワークを含めたアレンジが見事に冬の雰囲気を醸し出しています。そして、この曲をカバーした佐藤竹善さんが「歌詞が素晴らしい」とおっしゃっていた、M10の”Amanogawa”。とてもここには書き切れませんが、様々なナンバーが並ぶこのベストアルバムは、順番は逆ですが時間を追っていくごとにサウンドの変遷が分かる様になっています。特に改名してからのナンバーは、目指しているサウンドがより一層深くなったことが分かる程です。
　　このアルバムの他にも、それまでの既発曲をリアレンジ・リミックスして、スローナンバーを中心に収録された２００１年リリースの「Nice'n Slow Jam」も聴き応えのあるアルバムですので、是非一度聞いてみて下さい。
　　個人的にこの”Skoop On Somebody”が素晴らしいと思うところは、ソウルミュージックやR&B、そしてブラックミュージックなどのエッセンスをポップスという形にまとめ上げていると思うところです。それは、それらの音楽から受けた影響をちゃんと消化出来ていることはもちろんのこと、迷いながらも自分達のビジョンを忘れずに活動を続けてきたこともその理由の一つだと思います。決してお洒落なだけじゃない、彼らの音楽に一度触れてみて下さい。


　　次回からも、自分の好きな日本のミュージシャンやバンドのことについて書いてゆく予定です。今回はマニアックな内容にならない様に書いたつもりなんですが、どうだったでしょうか？（笑）和めたり、あるいは元気になれそうな音楽を一つでも多く御紹介することが出来ればいいなと思って書いています。そして、御紹介した音楽を聴いて頂いて、どんなことでもいいですから感じて頂けることがあれば、こんなに嬉しいことはありません。