「ワイド・スクワット」「股関節を柔らかく」
「足首回し」で下半身の筋肉と血流量を保つ
《生涯現役》体操
「俺も歳だから、ずっとご無沙汰なのは仕方ない」―
こんな言い訳をして放っておけば、下半身の元気は失われる一方だ。
今からでも、薬に頼ることなく再びバキバキの状態を取り戻す方法はある。
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前編『《生涯現役・バキバキ体操》BC筋とPC筋を鍛えて
「いつまでも元気で健康な下半身」を維持するには』では、
生涯現役を目指し筋肉を鍛える方法やその効果について説明している。
足首を回してみよう
PC筋、BC筋の強化以外にも、バキバキな下半身を保つための重要な点がある。
「勃起のための筋肉を鍛えたとしても、血流が悪ければEDになりやすくなってしまいます。
ペニスに充分な血液が供給できないんです」(前出・佐井氏)
ペニス周りの血流を促進するためには、まず下半身の大きな筋肉を鍛え、
血液量を増加させる必要がある。前出の福元氏が話す。
「スクワットをすることで、太ももやお尻の筋肉を効果的に強化できます。
これらはセックスをする際に最も使うことになる筋肉でもあるため
、生涯現役であり続けるにはとても大切なんです。
ただし、高齢者や足腰が弱い人は、いきなり通常のスクワットをすると危険です。
イスから立ち上がり、また座るのを繰り返すだけでも、充分な運動になります。
回数にこだわらず、一日10分間など、時間を決めて取り組みましょう」
イスを使ったスクワットを物足りなく感じる場合は、ワイドスクワットに挑戦しよう。
通常は足を肩幅に開いて行うのに対し、このスクワットは足を1・5~2倍広げる。
こうすることで、ひざや腰への負担が軽減される上、
太ももの内側にある内転筋への刺激を強く与えることができる。
内転筋はPC筋につながっているため、ED対策には最適のスクワットと言えるだろう。
スクワットの次は、股関節を柔らかくすることを意識しよう。
「長時間座りっぱなしの人や、運動をあまりしていない人は、
股関節がガチガチに固まっている可能性が高いです。
この状態では、血液量が多くても、ペニスに流れ込みにくくなってしまいます。
痛気持ちいいくらいの無理のない強度で、股関節のストレッチを行いましょう。
性生活も継続が重要
特別なものは必要ありません。
学生時代に体育の授業でやったような前屈や太もも伸ばしでいいんです。
毎晩風呂上がりなど血行の良いときに行えば、効果は倍増です」(前出・上野氏)
ストレッチが負担に感じる場合は、股関節につながる骨や神経が集中している
足首に狙いを定めるといいだろう。上野氏が続ける。
「ED予備軍の人は、たいてい足首が硬くなっています。
和式トイレで用を足すのが辛いと感じる人は要注意です。
この状態を脱するために、スムーズ足首回しを行いましょう。
イスに座って片足を浮かした状態で、
一度もぶれることなくスムーズに動くように意識しながら、
左右10回ずつゆっくり回してください。
簡単に聞こえるかもしれませんが、私の指導経験では、
約7割の人が三角形を描くようにカクカクと動かしてしまったり、
上下にしか動かせなかったりします。最初はかかとを床につけながらでもいいので、
こちらも風呂上がりに半年間続けてみましょう。
足首を回したとき、体がポカポカしてくるようになれば、効果が表れた証拠です」
運動習慣と同じように、性生活も継続が重要だ。
「月に一度はセックスをしようとする習慣を持ち続けましょう。
奥さんや彼女などを相手に定期的に続けていれば、気力も筋力も、
そう簡単に衰えることはありません」(前出・福元氏)
パートナーとの親密な関係と、バキバキ体操で培った健康な下半身があれば、
いくつになってもED知らず、頻尿・尿漏れ知らずの生活を送ることができる。
上の図を参考にしつつ、自分に合った運動を実践してバッキバキな下半身を手に入れよう。
「週刊現代」2023年1月14・21日合併号より