後輩が転職した
規模は知らないが同じ業種だと言う
なら別にここでもいいじゃんと思ったが
奴曰く
「美希がいねぇならこんなとこいても無駄だ!給料でねぇし!」
…正直プロデューサーとしては
アイドルに手をつけてたことが(未満かも知れんがベタ惚れは間違いなさそうだ)
問題になりそうなものなのだが
本人達が幸せならそれでもいいかもしれない
どこかで自分のパートナーを見つけてゴールインしていくのだから
身近にいたなら万々歳だろう
…まあ、それが目的でこの業界に入った人なんて
男にしろ、女にしろ居ないとは思うが
目の前を胸の大きなおっとりお姉さんアイドル候補生が
通ったが気のせいだろう
「ちーす!」
「遅いとか言うレベルじゃねぇ、今何時だ?」
「あたしの腹時計では午前10時ぐらいだが」
そういってTシャツをペロンとめくり腹を出すサイドテール
これが俺の担当しているアイドル候補生「如月千速」
アイドル選択時のパラメータ風に紹介すると
歌 詳細不明(上手い気がする)
ダンス 詳細不明(カッポレはプロ級)
ビジュアル 詳細不明(黙っていれば高い)
性格 破壊神
全くわからない
SDガンダムカードダスの武者か?これ?
「てめぇの腹は壊れてる、今は午後の3時だ」
文句を言いながら服を直してやる
お腹を出して冷やしたら大変だ
「暑いからなー、アイス食べすぎには気をつけろ」
「お前だ、お前」
「で、今日は何なんだ?」
「なんかお前と一緒に来いって社長に呼ばれたんだ」
そう
今日は物凄く久々に社長に呼び出されたのだ
普段は伝言ですと小鳥さんからのお話ですむことばかりだったのだが…
なんだかんだで最高権力者
俺は少し震えている
「ふむ…仲人でも引き受けてくれるのかな?」
「誰の?」
「あたしとお前の」
あっけらかんと不吉な事を言う千速の口を伸ばしながら
向かう先は社長室
「失礼しまーす!」
「ひょう!しゃひょー!ちゃーす!」
「…よく来てくれた」
社長はなんかいつもより影がある
元々真っ黒なんだが、色素が増したと言うか
コントラストが濃いというか
いつもとは違う
深く椅子に腰を降ろした社長からは威圧感さえ感じられる
とりあえず千速を降ろし
お口にチャックのジェスチャーで黙らせ、並んで言葉を待った
「実はな…君にはここを辞めてもらう事にした」
たっぷり待ち、重々しく紡ぎだされた言葉はそれだった
ちなみに千速は張り詰めた緊張感に飽きたのか
なうろーでぃんぐと書かれた紙を社長に貼り付けていた
「…はぁ…って辞める!?」
「えっ!プロデューサー、クビなの!?」
同じく驚く千速
驚きのあまりガムテープで貼った紙を
思わず思いっきり引っ張って剥がしてしまったようだ
社長に貼ったガムテープ付の紙を、すねの
「おおぅ!」
黒い人の軽い悲鳴
「ど、どーなってんだよ!こいつそんなに悪くないだろっ!」
動揺のあまり次々にガムテープを社長に貼っては剥がす千速
「おおぅ!やめっ!痛っ!」
「なぁ!私に悪いとこがあったなら直すからさ!こいつを辞めさせないでくれよぅ!」
涙目でガムテープを貼っては剥がす、慣れたのかすばやい動きだ
「ぎゃ!ぎひぃ!ら、らめぇ!」
あ、社長も涙目
そんなおとぼけコント劇場を見ながら俺は思っていた
ああ、やっぱりな、と
よく考えりゃ俺は千速を担当してからプロデューサーらしい仕事をしていない
いつも千速に振り回されてばっかりだ
オーディション出た記憶が無いし
何でこいつがランクCなのかわからないし
そこに息も絶え絶えな社長の声が響いた
「ち、千速君、君もだ!」
「「はぁ!?」」
まさかアイドルまでクビだなんて!
俺の失敗にこいつまで巻き込みたくない
いや、こいつがクビになるなんて間違ってる
俺じゃダメかもしれないけど
こいつはいつかきっと光り輝くアイドルになってくれる!
くれるはず!
くれるといいな、ちょっと覚悟はしておけ
考える間も無く体が動き、ガムテープを社長に貼る
ビッ!(ガムテープを貼る音)
「そんな!俺は仕方が無いかもしれませんがこいつは残してやってください!」
ビリッ!(ガムテープを剥がす音)
懇願する
「あひゃぁぁ!」
「何言ってんだ!プロデューサーを残してやってくれよぅ!」ビッ!
ビリッ!
「いにゃぁぁぁぁ!!」
「俺の失敗にお前まで巻き込む必要は無い!」ビッ!
ビリッ!
「うひょぉぉぉ!!」
「お前がいない事務所なんて…居ても仕方ないんだよぅ!」ビッ!
ビリッ!
「えうっっっ!」
「…千速」ビッ!
「ぐすっ…プロデューサー…辞めちゃやだよぅ…」ビッ!
ビリッ!×2
「おひょぉぉぉぉぉ!!!」
「えー社長がボロボロになってしまったので、私からお伝えしますね」
ニッコリ小鳥さん、後ろにボロボロ社長
俺たちは正座
「ほら千速、顔出せ」
「うん…」
ハンカチで涙を拭いてやる
動揺していたとはいえ、辞めさせないでと懇願してくれた事は嬉しかった
お互いに子供みたいだったけど
「…えー、こほん!いいかしら?二人とも?」
「あ、はい、すいません」
「なぁ、ぴよちゃん…本当にあたし達クビなの?」
まだ少しぐずりながら千速が尋ねる
小鳥さんは少し困ったような笑い顔
「社長がそんな事言ったの?…全く…」
いたずらっ子を見るような目で社長を見る小鳥さん
視線の先の社長は息も絶え絶えで死にそうなのだが
「という事は俺たちクビじゃないんですか?」
思わず叫んでしまった
「所属を変えてもらうんです」
「所属を…765プロからどこかに出向という事ですか?」
ふむ、移動という事ならまだ納得がいく
担当アイドルも一緒というのは前代未聞だが
編集者が移動する際、担当していた漫画家を連れて行く様なものかも知れない
…あれ?
もしかして押し付けられた?
じっと押し付けられたものを見ると
「見つめるない、ばかん」
とか頬を染めてやがる
冷や汗の俺にさらに続ける小鳥さん
「いえ、あなた達にはフリーになってもらうのです!」
ビシッと決めポーズっぽい小鳥さん
「「フリー?」」
声を揃える俺と千速
「ええ!そしてあなた達の次の仕事先は!」
小鳥さんがパチンと指を鳴らすと
現れたのはダーツとルーレット
響きだすドラムロール
パジェロコールの観客
放たれるダーツ
社長に刺さるダーツ
黒から赤になる社長
REDorBLACKとか上手い事言う観客
もう一回放たれるダーツ
突き刺さるルーレットに書かれた文字は
「「「961プロ!!!」」」
「という事で961プロに行ってらっしゃい!!」
「「はぁぁぁぁー!?」」
はい、「はやのじ」 第二部
ドッキリ!潜入!961プロ編!
カッコいいからZを付けてみた
某所掲示板に上げてない純正書下ろしですよー
リマスターじゃ無いぜ!
本当に色々ごめんなさい
現時点で情報が出ていない961プロ
某所では
社長がZAZELだったり、米大好きだったり
たかねさんが踏みキャラだったり
ひびきさんがアッパーバカだったり
情報が無いが故のカオス状態に陥ってるのですが
だからこそ出来る事もあるだろうと
元々変な設定でしかSS書いたこと無いし…ゴフンゲフン
変な千速だから混沌とした妄想961プロで動かしてみようと
情報が出てくるまでの短期間だとは思いますが
美希と一緒に千速も961に移籍したという設定です
千速Pも一緒に
依存症なのは千早と一緒
そうそう、お礼など
奇特な事にここをリンクとか貼ってくれてる方とかいらっしゃって
本当にありがとうございます!
ふとしたときに自分が気づくと楽しいので
こっそり貼ってくれると嬉しいです
リンクはフリーですので
どんどんやってくれたまえ!
イメレベは1ぐらいだけど…
純正SSサイトなのか自分でも疑問だしなぁ…
コメントも頂けると凄く嬉しいのですよ
書く原動力になりますし
甘いもの食べて幸せよですから
ちなみに横の「CATEGORY」をクリックしていただけると
SSの目次等、メニューが出てきます
ちょっとわかりにくいのでご注意を
…あ、もう50も書いてたのか…SS
規模は知らないが同じ業種だと言う
なら別にここでもいいじゃんと思ったが
奴曰く
「美希がいねぇならこんなとこいても無駄だ!給料でねぇし!」
…正直プロデューサーとしては
アイドルに手をつけてたことが(未満かも知れんがベタ惚れは間違いなさそうだ)
問題になりそうなものなのだが
本人達が幸せならそれでもいいかもしれない
どこかで自分のパートナーを見つけてゴールインしていくのだから
身近にいたなら万々歳だろう
…まあ、それが目的でこの業界に入った人なんて
男にしろ、女にしろ居ないとは思うが
目の前を胸の大きなおっとりお姉さんアイドル候補生が
通ったが気のせいだろう
「ちーす!」
「遅いとか言うレベルじゃねぇ、今何時だ?」
「あたしの腹時計では午前10時ぐらいだが」
そういってTシャツをペロンとめくり腹を出すサイドテール
これが俺の担当しているアイドル候補生「如月千速」
アイドル選択時のパラメータ風に紹介すると
歌 詳細不明(上手い気がする)
ダンス 詳細不明(カッポレはプロ級)
ビジュアル 詳細不明(黙っていれば高い)
性格 破壊神
全くわからない
SDガンダムカードダスの武者か?これ?
「てめぇの腹は壊れてる、今は午後の3時だ」
文句を言いながら服を直してやる
お腹を出して冷やしたら大変だ
「暑いからなー、アイス食べすぎには気をつけろ」
「お前だ、お前」
「で、今日は何なんだ?」
「なんかお前と一緒に来いって社長に呼ばれたんだ」
そう
今日は物凄く久々に社長に呼び出されたのだ
普段は伝言ですと小鳥さんからのお話ですむことばかりだったのだが…
なんだかんだで最高権力者
俺は少し震えている
「ふむ…仲人でも引き受けてくれるのかな?」
「誰の?」
「あたしとお前の」
あっけらかんと不吉な事を言う千速の口を伸ばしながら
向かう先は社長室
「失礼しまーす!」
「ひょう!しゃひょー!ちゃーす!」
「…よく来てくれた」
社長はなんかいつもより影がある
元々真っ黒なんだが、色素が増したと言うか
コントラストが濃いというか
いつもとは違う
深く椅子に腰を降ろした社長からは威圧感さえ感じられる
とりあえず千速を降ろし
お口にチャックのジェスチャーで黙らせ、並んで言葉を待った
「実はな…君にはここを辞めてもらう事にした」
たっぷり待ち、重々しく紡ぎだされた言葉はそれだった
ちなみに千速は張り詰めた緊張感に飽きたのか
なうろーでぃんぐと書かれた紙を社長に貼り付けていた
「…はぁ…って辞める!?」
「えっ!プロデューサー、クビなの!?」
同じく驚く千速
驚きのあまりガムテープで貼った紙を
思わず思いっきり引っ張って剥がしてしまったようだ
社長に貼ったガムテープ付の紙を、すねの
「おおぅ!」
黒い人の軽い悲鳴
「ど、どーなってんだよ!こいつそんなに悪くないだろっ!」
動揺のあまり次々にガムテープを社長に貼っては剥がす千速
「おおぅ!やめっ!痛っ!」
「なぁ!私に悪いとこがあったなら直すからさ!こいつを辞めさせないでくれよぅ!」
涙目でガムテープを貼っては剥がす、慣れたのかすばやい動きだ
「ぎゃ!ぎひぃ!ら、らめぇ!」
あ、社長も涙目
そんなおとぼけコント劇場を見ながら俺は思っていた
ああ、やっぱりな、と
よく考えりゃ俺は千速を担当してからプロデューサーらしい仕事をしていない
いつも千速に振り回されてばっかりだ
オーディション出た記憶が無いし
何でこいつがランクCなのかわからないし
そこに息も絶え絶えな社長の声が響いた
「ち、千速君、君もだ!」
「「はぁ!?」」
まさかアイドルまでクビだなんて!
俺の失敗にこいつまで巻き込みたくない
いや、こいつがクビになるなんて間違ってる
俺じゃダメかもしれないけど
こいつはいつかきっと光り輝くアイドルになってくれる!
くれるはず!
くれるといいな、ちょっと覚悟はしておけ
考える間も無く体が動き、ガムテープを社長に貼る
ビッ!(ガムテープを貼る音)
「そんな!俺は仕方が無いかもしれませんがこいつは残してやってください!」
ビリッ!(ガムテープを剥がす音)
懇願する
「あひゃぁぁ!」
「何言ってんだ!プロデューサーを残してやってくれよぅ!」ビッ!
ビリッ!
「いにゃぁぁぁぁ!!」
「俺の失敗にお前まで巻き込む必要は無い!」ビッ!
ビリッ!
「うひょぉぉぉ!!」
「お前がいない事務所なんて…居ても仕方ないんだよぅ!」ビッ!
ビリッ!
「えうっっっ!」
「…千速」ビッ!
「ぐすっ…プロデューサー…辞めちゃやだよぅ…」ビッ!
ビリッ!×2
「おひょぉぉぉぉぉ!!!」
「えー社長がボロボロになってしまったので、私からお伝えしますね」
ニッコリ小鳥さん、後ろにボロボロ社長
俺たちは正座
「ほら千速、顔出せ」
「うん…」
ハンカチで涙を拭いてやる
動揺していたとはいえ、辞めさせないでと懇願してくれた事は嬉しかった
お互いに子供みたいだったけど
「…えー、こほん!いいかしら?二人とも?」
「あ、はい、すいません」
「なぁ、ぴよちゃん…本当にあたし達クビなの?」
まだ少しぐずりながら千速が尋ねる
小鳥さんは少し困ったような笑い顔
「社長がそんな事言ったの?…全く…」
いたずらっ子を見るような目で社長を見る小鳥さん
視線の先の社長は息も絶え絶えで死にそうなのだが
「という事は俺たちクビじゃないんですか?」
思わず叫んでしまった
「所属を変えてもらうんです」
「所属を…765プロからどこかに出向という事ですか?」
ふむ、移動という事ならまだ納得がいく
担当アイドルも一緒というのは前代未聞だが
編集者が移動する際、担当していた漫画家を連れて行く様なものかも知れない
…あれ?
もしかして押し付けられた?
じっと押し付けられたものを見ると
「見つめるない、ばかん」
とか頬を染めてやがる
冷や汗の俺にさらに続ける小鳥さん
「いえ、あなた達にはフリーになってもらうのです!」
ビシッと決めポーズっぽい小鳥さん
「「フリー?」」
声を揃える俺と千速
「ええ!そしてあなた達の次の仕事先は!」
小鳥さんがパチンと指を鳴らすと
現れたのはダーツとルーレット
響きだすドラムロール
パジェロコールの観客
放たれるダーツ
社長に刺さるダーツ
黒から赤になる社長
REDorBLACKとか上手い事言う観客
もう一回放たれるダーツ
突き刺さるルーレットに書かれた文字は
「「「961プロ!!!」」」
「という事で961プロに行ってらっしゃい!!」
「「はぁぁぁぁー!?」」
はい、「はやのじ」 第二部
ドッキリ!潜入!961プロ編!
カッコいいからZを付けてみた
某所掲示板に上げてない純正書下ろしですよー
リマスターじゃ無いぜ!
本当に色々ごめんなさい
現時点で情報が出ていない961プロ
某所では
社長がZAZELだったり、米大好きだったり
たかねさんが踏みキャラだったり
ひびきさんがアッパーバカだったり
情報が無いが故のカオス状態に陥ってるのですが
だからこそ出来る事もあるだろうと
元々変な設定でしかSS書いたこと無いし…ゴフンゲフン
変な千速だから混沌とした妄想961プロで動かしてみようと
情報が出てくるまでの短期間だとは思いますが
美希と一緒に千速も961に移籍したという設定です
千速Pも一緒に
依存症なのは千早と一緒
そうそう、お礼など
奇特な事にここをリンクとか貼ってくれてる方とかいらっしゃって
本当にありがとうございます!
ふとしたときに自分が気づくと楽しいので
こっそり貼ってくれると嬉しいです
リンクはフリーですので
どんどんやってくれたまえ!
イメレベは1ぐらいだけど…
純正SSサイトなのか自分でも疑問だしなぁ…
コメントも頂けると凄く嬉しいのですよ
書く原動力になりますし
甘いもの食べて幸せよですから
ちなみに横の「CATEGORY」をクリックしていただけると
SSの目次等、メニューが出てきます
ちょっとわかりにくいのでご注意を
…あ、もう50も書いてたのか…SS