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瘋癲北欧日記

第二の人生 つれづれなるままに

不動産2

2015年06月17日 | 人々の暮らし

6月16日 晴れ


晴れたのでユールゴーデンを散歩した。
今度の帰国後初のユールゴーデン。王子エンゲシュンの美術館をのぞいて、岬ま
でダラダラ歩きで1時間弱。
帰りのバスは4時半ころのラッシュ。前のボックス席の英国人が、のべつまくなしで
しゃべってうるさかった。隣の赤毛美女がかわいそうだった。



さて不動産。ここでは中古物件についてのみ。


どうやって物件を探すのか。
この国ではネットで検索するのが一般的である。
ネットの名前はhemnetヘムネットという。日本でも開けるのではないか。
hemヘムはホームのことである。


このページを出して、希望条件などをクリックする。
まずは住みたい街、コミューンを選ぶ。
さらに戸建かマンションか。マンションでもメゾネットか、平屋続きか、などから選択。
それから購入希望最高金額、毎月の希望最大管理費、希望最低部屋数を選択。
これにバルコニーとか風呂とか、追加の条件があれば記入する。

価格の選択肢をみると150万円から2億3000万円くらいまで、10数段階のランク
がある。無制限というのもある。
で、検索すると、金額順に希望該当住宅が順繰りに画面へ出てくる。


物件は4×20センチくらいのスペースに、コンパクトに紹介される。
左端に4×5くらいの大きさの写真が一枚。価格、管理費、地区、広さ、部屋数、住所
が続き、紹介文の冒頭2行くらいが表示される。
売り出し中の物件は、このスペースですべて閲覧できる。
たとえば2000万円で3部屋、管理費が7万円という条件で見ると、ストックホルムだ
けで50件くらいは出てくる。

詳細が知りたい場合は、その物件をクリックする。
するとページが代わり、諸条件に加えて、物件の説明があり、写真、地図、間取りが
みられる。
間取りはじつにいい加減である。紹介文に、平気で「住人からの聞き取りなので、正
確ではない」と書いてある。日本では考えられない。

ちょっと意外なのは、そのくせ不動産屋・担当者の顔写真と携帯電話番号、紹介文が
載っていることである。
だいたいは笑顔で、しかし男性はノータイの者が多い。
この担当者が物件の説明を行うというスタイルである。




玄関ホールから居間、食堂、寝室、バスルーム、バルコニーなど、それぞれについて
特徴が書かれている。内容は大差がない。
写真は10枚前後。だいたい現物よりは美しく写っているが、逆の場合もある。中には、
ビデオ撮影で室内の様子を見せる担当者もいる。

地図には、最寄り駅、付近の学校、スーパー、エンターテインメント、レストランなどが、
色分けされた小さな丸で示されて、該当部分をクリックすると名前と物件からの距離
の書かれたメモが出る。

さらに、管理費に含まれる料金、だいたいは水道、暖房、テレビが込み。たまにインター
ネット料金が含まれる。電気は、個別使用料がかかる。
駐車場料金は戸外で1500円前後。ガレージだと3000円前後。
管理会社の紹介。建物に付属する、個別割り当て物置き、共同洗濯室、サウナ、集会
場の紹介。
さらに修繕修理の履歴など。
マンションは1940年代からのものが多く、水道管、バルコニー、窓などの改装、外部
の補修などいつ行われたが書いてあるのがふつうである。


そして、物件の閲覧日時が書いてある。
だいたいは週末の昼前後、とウィークデーの午後。2回だけの閲覧が多い。
閲覧時間は30分が一般的である。
希望者は不動産担当者にメールで事前通知する。
すべてメールでのやり取り。
むろん、電話で問い合わせはできるが、日本のように面談して、という手続きは踏まない。


閲覧後はオークションになる。これがいやらしい。




日本の中古住宅事情は知らないが、ここでは購入希望者が入札する。
たとえば2000万円の物件に、購入希望者が複数いれば、各自が値段を競り上げる。
不動産屋が客に電話で連絡して、現在の高値を報告する。
「それで、どうしますか。値を上げますか」と、聞いて回るのだ。
この入札額のアップは、ネットで見ることができる。
入札者は、入札順に番号が振られ、入札価格とその日時が書かれ、これは入札しな
い人間もみることができる。
だいたい8万円くらいずつ上乗せされていくケース、一気に100万円単位で上乗せさ
れるケース、ふたりが競り合っている中で、最後に突然、最高値を表示する第三者が
出てきて、横からさらっていくケースもあった。

ストックホルムは恒常的に住宅不足で、ほとんどの物件は価格が上がる。
直近1カ月で調べたら、平均して400万円くらいアップしていた。
いちばん高値になったのは、1800万円くらいの70平米3部屋が、3000万円弱にア
ップしたケースである。


昨年、たまたまゴルフで一緒になった不動産屋が言っていた。
「この街には毎日、満員バスで人間がやってくる。しかし、家は一軒しかない。自分も不
動産会社で働いているが、希望住宅はまだ見つからない」
この10年で不動産価格の上昇率80パーセントとも聞いた。

日本と違って、この街では、中古物件は値が上がるのである。


という事情があって、最初の希望購入価格というのは、売値の2割増しくらいは覚悟し
ておかなければいけない。
あるいは逆に、例えば3000万円の物件を購入するつもりなら、売り値は2400万円
くらいのものを探す、ということになる。




試みに希望購入額無制限で引いてみた。
いちばんの高値は、市内リディング島にある戸建て、10部屋の250?が7億5000
万円だった。
この島には、彫刻家カール・ミレスの庭園美術館がある。もと日本の商社の代表が居
を構えていた土地柄で、いまでも富裕層が多く住む。
しかし、この物件、建築されたのは1892年である。

マンションに限ってみると、市内の海岸通り、7部屋の286?で6億7500万円だった。
これは1888年の建築である。


価格はともかく、年代物にはため息が出る。(続く)

そういえば、売買契約書の翻訳料を間違えていた。1時間300クローネは間違い。正
しくは600クローネ(9000円)だった。
簡単な不動産売買契約書の翻訳で1万8000円もの料金がかかるわけだった。


 


不動産購入事情 1

2015年06月15日 | 人々の暮らし

6月14日 曇り時々晴れ


窓から遠くに運河が見えた。
運河の手前には古い街並みが続いていた。運河の向こうには深い緑の森が
見えた。
街並みが途切れると、ここからも深い緑の森が広がって見えた。
12階建ての10階。小高い丘の上に立つ建物で、実際には倍近い高みからの
眺望になる。
この眺望で、住宅購入を決めた。

思えば日本でもそうだった。
バルコニーから見える景色が気に入ってマンションを買った。
機能や間取りより、9階からの眺めの良さが決め手になった。

バカと煙は高いところが好きだと言うぞーー。
数十年前、広岡さんが西武で監督をしていたとき、視察に訪れた川上哲治さん
が、高い笑い声で言った。
広岡さんが特別に造らせた櫓の上から、グラウンドを見渡しているときのことだ
った。
わたしはたまたま、その現場に居合わせた。
10階の窓から水路を見渡して、このセリフが頭に浮かんだ。




その住居はストックホルムの郊外都市Sにある。
中央駅から郊外電車で南へ40分弱。東京から横浜あたりではないか。
街の中央を運河が流れて大型船が運航する。
街を貫く4車線道路に、勝鬨橋のような跳ね上げ橋がある。
たまたま開門時に遭遇したが、待たされ時間のイライラはなく、マイアミいらいの経
験だと懐かしかった。
街を紹介するコミューンの表紙にも、この跳ね橋が上がって大型船が通り抜ける光
景の写真が使われていた。
自分もこれにつられたよな、と思った。


ところで、年金生活の日本人がスウェーデンで不動産購入するには、どんな手続き
が必要か、どのようなシステムになっているか。
記憶のあるうちに書き留めておこう。



まずは現金が必要だ。
この国では、外国の年金は定期収入とは認められない。
定期収入がなければ、銀行は住宅ローンを融資しない。
借金して買うことはできない。


日本からの送金は、以前、書きかけた。
簡単にいえば、カネの入手を証明する書類が必要で、それを翻訳し、なおかつ証明
する資格を持ったスウェーデン人の署名が必要だった。
これに該当するスウェーデン人は、この国に一人しかいない。
彼は1時間300クローネ(約4500円)の料金を要求する。


わたしの資金は日本の不動産売却で得たものである。
不動産の売買契約書には、名前と日付、住所番地などがメインで、契約を交わしたなど
という文章は、ほんのわずかしかない。
しかし、彼は見積りで2時間あればできるのではないかと言った。
しかも、住所や名前は、こちらがアルファベットに直してくれというのである。




何をふざけたことを、と思った。
これくらいの文章は素人だって10分もあれば翻訳できる。
こちらで翻訳するから、それをチェックして正しいと署名してくれるだけでよい、と言った。
それなら1時間でできるかもしれない、と彼は言い、送付後に45分でできた、と言った。
売買契約書の、スウェーデンでの正しい翻訳と、2か所ほど訂正があった。

日本大使館は、個人の売買契約などには、たとえそれが正しく翻訳されていても、証明
はしない。
公文書以外は責任を持たない、やらない、ということである。
イスラエルの友人は、これを聞いて怒った。
しかし、大使館の領事部は、その唯一のスウェーデン人の連絡先は教えた。
自分は、ほかのルートからも聞いていたが、そのルートも大使館関係者であった。


この翻訳証明書をもって銀行に行き、担当者と面談して入金できた。
だが現金があっても、それだけではだめかもしれない、と銀行の担当者は言った。(続く)

 


ほたるだんご

2015年05月31日 | 人々の暮らし

5月30日 雨


赤羽彦作村長さま


ごぶさたしています。
相変わらずのご健筆に、お元気のことと察します。
ところで、村長にお伺いしたいことが生じました。
「ほたるだんご」というのをご存知でしょうか。



滋賀は守山市、中山道守山宿、東門院門前に「鶴屋吉正」という屋号の餅屋が
あるというのです。
江戸時代から続く老舗で、餡を炊くのに「おくどさん」を使っている。もち米も石臼
で挽いて、手水も打ち返しも人の手を使う。伝統的な手作業で、できた品物には
先代から受け継がれてきた木製の焼印が押される。



守山市は、まったく知らなかったのですが、ほたるの生息地として有名で、そこか
ら生まれた名物もち菓子が「ほたるだんご」だというのです。
「川面一面にほたるが舞って、ほんまに幻想的で見事どすえ。毎年、5月から6月
にかけて、時期は関東より少し、こちらは早いんですけど、ええ、いまでもたくさん
のほたるが」


 


横道に逸れますが、関東でほたる狩りをしたことがあります。
それも浦和ですから村長の射程距離です。西口を出て、歩いて数分のところに、
名前を失念しましたが老舗の料亭宿があります。
料亭の敷地内に、小川とも呼べないようなせせらぎが流れて、そこにほたるが自
生していた。いまでも自生しているのかどうか、聞いたのに記憶から消えています
が、この店がほたるをカゴに入れて、昔ながらにほたる狩りを楽しませるのです。
ここには、ぜひ村民引き連れ、ご賞味なさることをお勧めします。
ちょうどいまからの時期ですから、早めの予約をなさると良いのではないでしょう
か。ここには、ご社友のO夫妻と出かけるつもりでしたが果たせませんでした。



前後しますが、ほたるの説明をしてくれた女性とは、ストックホルムで会いました。
小宮山美恵さん。陶芸家です。彼女は、二人の創作作家と一緒に、エーケル島
にあるエエーケルホフ城のギャラリーで展示会を開いていました。
もうひとつ、横道に逸れます。
彼女は「月の船」という滋賀地方在住の創作家集団のメンバーで、かれらの作品
展を見たスウェーデン人に、この国で展示会を開くよう依頼されたのでした。



スウェーデン人は、ベロニカという高齢の女性。彫刻家で、エーケル島のあるコミ
ューンに関与し、城のギャラリーの責任者でもあるようです。
「このギャラリーでは、世界各地から作品を集めてシーズンごとに展示しています。
日本を訪れたときに月の船の作品を見て、とても感銘を受け、ぜひスウェーデン
の人たちに紹介したいと思ったのです。うれしいことに素晴らしい作品が集まりま
した」
彼女は、とくにメンバーのひとり堀岡万景さんの書に魅力を感じたようで、「このス
タイルと、 アルファベットや詩の意味に打たれました」というのです。



これがなんで「ほたるだんご」と関係するのか。



じつは、先述の陶芸家小宮山さんの生家が「鶴屋吉正」なのでした。
小宮山さんの作品を見ていたときに、彼女の「作陶美秀」というギャラリーが、餅屋
さんの二階にあり、その餅屋が実家で「ほたるだんご」が名物である、と知ったので
す。
だんごと聞いて、すかさず村長のブログを思い出し、これはお伺いをせねばと思い
立った、という次第なのです。
自分には甘味のブログを書いている知人がいる、かれに、紹介したことがあるか
紹介してくれるか、聞いてみましょう、というところまで行ってしまったのです。
これで小宮山さんが、いやあ嬉しいわあ、とおっしゃったので、京都に共通の知人が
いて、村長はよく関東から京都へ行くので、お店を訪問することがあるかもしれない
と、つい尾ひれをつけてしまいました。
京都のGさんにも、機会がありましたら、失礼をしましたと、ご報告ください。



きょう、当地は雨。やや激しく大粒で、気温10度。買い物に出るのにセーターを重
ね着して、皮ジャンでした。まるで冬だねと、遭遇したスウェーデン人の若者に声を
かけたら、まったくくそったれだと、笑っていました。
日本は30度近くですか。昨日は23度くらいでしのぎやすかったと、家族から聞き
ました。これからが、きつい季節になろうかと思いますが、体にお気をつけ人気ブロ
グをお続けください。
奥様によろしくお伝え願います。


海外送金の難儀

2015年05月10日 | 人々の暮らし

5月9日 晴れ
博物館のノブ


どうしようか迷っていたが、書くことにした。
海外送金の面倒について、である。法人ならともかく、個人でやる場合は厄介
なのだ。
明かすようなことではないのだが、自分のようなケースがあるかも知れない。
のちの人のために、実体験を残しておくことにした。



ふつうの海外送金は、銀行のテレビブースでできる。

数百万円単位までは問題がなかった。(送金する国によっては、面倒な場合が
あるが)金額が百万円以内くらいなら、銀行以外にも送金専門エージェントなど
あって、手数料が安くなる方法もある。
しかし、高額送金は、送金専門のエージェントは受け付けず、銀行でもかんた
んには引き受けない。
自分が書き残そうと思うのは、このケースについてである。


具体的には、数千万円単位を個人がスウェーデンへ送金する場合。日本国内
の住居を売却し、スウェーデンで住宅購入するというケースである。


日本の取引先は三菱銀行。
スウェーデンの銀行はNordea(ノディーア)。ここは、元国策銀行で、堅実すぎる
という評価がある。そのぶんスウェーデンではトップクラスの信頼度を得ている。
送金者はマフィアではない。それを証明する身分証は持っていないが。



じつは海外送金の面倒については、身にしみていた。

これまでに3度、百万単位を送金したことがあった。
いずれも三菱のテレビ送金だったが、3度目にトラブルがあった。
2年前のことだが、送金はできたのに、ノディーアが入金の通知をよこさなかった。
2週間くらいたっても、入金通知がなく、実際にも入金されていなかった。
問い合わせたら、「どこからこんなカネを得たか証明しろ」というのだ。

このときはすったもんだして、最終的には入金ができた。
で、昨年は現金で数十万円を持ち込み、両替やに行った。しかし、これも執拗に
入手先を聞かれ、たしか銀行通帳まで見せた。あげく、一万円札を一枚ずつ透
かして見て、確認してようやくスウェーデンクローナに換金した。


マネーロンダリングに対して、神経質と思えるほど警戒するようになった。


こういう経験があるから、今回のような金額の場合は、もっと面倒だろう。
それくらいのことは想像がついたので、事前にノディーアの担当者と話をした。


「住宅売却の証明書がほしい。むろん英語で書かれたものが必要だ。また、送金
したときの銀行の証明書がほしい。銀行の書類があれば信用できる」


乗馬の道


これが、案外と厄介だった。

住宅売却の証明書とは、売買契約書のことである。
この英文がほしいと不動産担当者に依頼したのだが、前例がないという。不動
産会社ではできないので、べつの専門家に依頼することになる、と言われた。

間に入った三菱銀行のローン担当に聞いたが、これも前例がないという。
ローン担当は、ほかの部署に問い合わせてくれたが、やはり三菱銀行では、ロ
ーンの英文契約書は出さないというのだ。(続く)


 


不意の夏

2015年05月07日 | 人々の暮らし

5月6日 晴れ


気温が一気に上がって夏ーーという日になった。
居間のフレンチドアを開けてブランチをとった。

20度。前日の9度から大躍進の最高気温である。
さっそく上半身裸の日光浴者がいた。車を運転中、ふと見上げた岩場の上に
建つ家で、これが残念ながら男だった。


日本でも今年たしか4月初旬、10度の気温差があった。これは異常気象なの
だろうが、この国では驚くことではないかもしれない。

緯度の高いせいで、日を追うごとに日照時間が長くなり、気温は10度くらいで
も日差しは強く熱さを増している。
いまは、夜9時でも十分に明るく、庭で読書ができる。一気に夏というような、ド
ラスチックな変化が起きても不思議ではないのだろう。


近場のバーリングスホルム城まで行って、森の中を散策した。


朽ちた城壁

30分も歩けば、何とかいう湖に出るのだが、道がぬかるんでいたので途中で
引き返した。
途中、小高い岩山へ登る道らしきがあった。
枯れ枝を踏みながら20メートルほどの頂上に上ると、予想外の自然に出くわし
た。

周囲を森に囲まれて、高さはさほどでもないのに、大自然の真っただ中、と
いう錯覚を起こした。
車で7,8分、歩いて5,6分の場所なのに、これはと驚いた。




まだ、スウェーデンの自然、その懐の深さがわかっていないのだ。

この岩場の頂上に立って、強い日差しを浴びて、いよいよ瞬時の夏を感じた。



午後、シルバー会事務所で味噌二種類、黒砂糖、蓬餅を買い、ここまで来た
のならと、一つ離れた駅近くにあるSachikosKafeまで足を伸ばした。

昼をとうに過ぎた時間で、お茶とケーキを、と思っていたのだが、基本的に寿
司屋なので茶菓子などはメニューにないと言われ、結局チーズケーキ(たぶ
んデザート用)とお茶をごちそうになってしまった。

このケーキが、意外と言っては失礼だが絶品だった。
甘さ控えめで、チーズも軽め。上品な和風仕立てという味覚で、じつにうまか
った。
彦作村長がこの国に来るようなことがあれば、お勧めしなければいけない。

別仕立てのメニューで売ればよいのに、と感想を伝えたが、あまり、いや、ほ
とんど商売っ気の強くない返事が戻ってきた。Sachikoさんは気風のよい日本
女性である。

このお店は居心地がよくて困る。そうは思いませんか谷沢さん。