昨日より天気はいいのでは?との判断は甘かった!
ただ、こんなに荒れる日もあるという学習は出来ました。樹氷原の冬山巡視ですもの。
来週のイベント「樹氷ツアー」の日だけは晴れてほしいと思います。
本日も鹿角市山岳会の皆さん6名と一緒です。
鹿角市山岳会の皆さんと蒸ノ湯休憩所で合流。
山岳会の皆さんの本日の目的は、途中の竹竿の補充取付と藤助森山頂間に取りつけた竹竿の点検だそうです。
天気はもちろん期待できそうにはありません。
この方は先頭でラッセルをしながら進んでいるのに後続が追いつけないほどのスピードの持ち主、山岳会岩城さん。
途中にデポした竹竿を補充用に掘り出しています。
腰に竹竿を結わえ、負荷をかけた状態でぐんぐん進んでいます。前の人に比べ、かなりの前傾姿勢です。
霧氷がキレイとは思っても、追加の竹竿を取り付けなければ腰の荷は軽くなりません。追加はどこに~?と後ろを振り返っています。まだまだ・・・
枯れ木も臨時の目印になっていただいて、テープの取り付け中。
前回取りつけたピンクの目印テープは積雪が増えた分だけ下に見えます。更にその上にテープを取り付けながら進んでいます。
前回取り付けた竹竿が傾いて見えていますが、この竹竿は長さが4m、雪面に2m程出ています。登りが急だとさすがにきつそうです。
ピークを登り切った所が、樹氷ルート上のアスピーテラインとの合流点です。
誰でもここで後続を待ち、一息入れるであろうという場所、旗には元気の出る言葉が書き込まれています。
この先はどうであれ、今私たちを取り囲むこの霧氷の景色は素晴らしい。
一瞬でも日が差したこの瞬間は有り難い。
きっとこの場所でなければカメラを向けないかも知れないと思いながらも、雪の造形というか、個々の樹氷手前の霧氷姿に見入ってしまいます。
ふんわり、やさしい景色。
再び前進。吹き溜まりと吹きさらしでうねりが連続するルートを頑張っています。
田代沼(8合目、指導標250番)手前付近はさすがに樹氷の景色に近くなっています。
視界もまだ何とか・・・
が、やがて視界は、やっぱり怪しくなってきました。
それでも田代沼付近の視界は竹竿3本先まで見えるくらいです。
樹氷の写真を撮るゆとりもあります。
こんな樹氷はカメラマンと思いを一つに出来るような一枚じゃないですか。
やがて、厳しく、やっぱり厳しく・・・
藤助森(標高:1604m)手前付近からは視界がほとんど効かず、竹竿を探しながらの状態で、その竹竿も風雪にたたかれ、大きく傾いた状態です。追加の取り付けをしながら進んでいます。
何とか藤助森は通過したものの、次の竹竿が見えません。補充用として運び上げた30本の竹竿も最後の1本となり、さすがの山岳会の皆さんも撤退を決めた瞬間です。
GPSは八幡平山頂まであと300m程の表示となっていました。
最後の1本を使い切り、撤退。撤退です。
藤助森を少し下ったあたりの大きなツリーホールで風をよけながら、休憩。
メガネが凍って視界が効かず、雪面の凹凸が見えないためツリーホールに落ちかけたり、改めて樹氷の山の厳しさを一杯教えて頂きました。
藤助森から先、八幡平山頂間の竹竿の多くは強風で傾き、見え難くなっています。追加の竹竿も取りつきましたが、完全ではありません。天気はどうであれ、GPSは必携、吹雪では入山すべきではありません。この山の樹氷は自分の足だけが頼り、登山者の聖地なのですから。
鹿角市山岳会の皆さんは本日が4回目の作業だそうで、いずれも晴れはなく、この間に山頂を経由して陵雲荘に行く事が出来たのは内1回のみだそうです。本日の入山者は3グループ10名ほどでしたが、いずれも途中で引き返しています。
今まで荒れたのですから、23日の私たちのイベント「樹氷原を歩こう」は晴れてくれるに違いありません。吹雪の中、八幡平の樹氷は”成長中”です。
あべ
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