八幡平の自然 ~アスピーテ日誌~

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2/3「冬山巡視八幡平Ⅰ」濃霧・・・

2019-02-04 20:53:42 | スキーツアー

本日2月3日、鹿角市山岳会の皆さんが樹氷ルートの目印となる竹竿の取り付けを行うとのことで、私たちも”冬山巡視”として皆さんと一緒に出掛けました。

スタートの秋田八幡平スキー場は青空も見えるコンディション。

先週も出かけた山岳会の皆さんは悪天候のため、山頂手前の「藤助森」で引返したそうで、今日は何としても八幡平山頂、陵雲荘まで竹竿を取り付けて来たいのだそうです。この竹竿は20年以上にわたり、ボランティアで取り付けられているもので、八幡平の冬山遭難防止にも役立っているものです。

本日の作業は「藤助森」手前から始まるそうで、山岳会の皆さんはまだ身軽で軽快なご様子。

竹竿は概ね30m間隔で取りついていますが、今年もピンクの旗が取り付けられていました。

”足を進めよう先には光”これを読んだ人はきっと励まされると思います。

冬の指導標147番が見えます。これは秋田県側登り口「トロコ」を1番とし、山頂を300番、岩手県側登り口の「松尾」を同様に1番として、秋田県・岩手県をつなぐ冬の標識として昭和26年に取り付けられたものです。

ナナカマドの霧氷姿。

ダケカンバも。

この辺りは霧氷がいつもきれいな所。

気がついたら辺りはすっかり濃霧、期待はしていませんが、風がないだけまだ良し!とします。

立木のあるところには枝先をお借りしてピンクの目印テープを・・・

デポしていた竹竿を掘り返して。

   

この250番は8合目「田代沼」ですが、うっかり見落とすくらいの視界の悪さです。  

腰に竹竿を結わえて運ぶ人と取り付ける人に作業を分担しています。

ここはいったいどこなのか。

 GPSは「藤助森」の山頂を示していますが、どうも景色が違うようで・・・  

少しルートがズレたようなので、樹氷群を迂回してちょっと偵察。

ようやく「藤助森」に到着して竹竿を取り付けました。ふ~と竹竿を見上げる気持ちがよくわかります。

ここでまたデポの竹竿を掘り出して、20本の竹竿で八幡平山頂間をつなぎます。

 視界はいよいよ悪くなり、GPSはあっち!と示してくれるものの・・・

いろいろありましたが、ようやく「八幡平山頂」到着です。

久しぶりの山頂は雪の量は少な目。その分、樹氷のオオシラビソが大きく見えます。

昨年の樹氷の頃は、山頂展望台の東側の手すりが雪面とフラットだったので、やっぱり雪はまだ少な目です。

山頂で最後の竹竿を掘り出し、20本の竹竿でゴールの陵雲荘までつなげます。

GPSは無言でルートを示してくれますが、ツリーホールに落ちたり、吹き溜まりで転んだり、陵雲荘のそばまで来ているのに陵雲荘を見つけれなかったりでしたが、それくらいに視界が悪かったのです。

小屋の入り口は雪に埋もれていましたが、それを掘り返して本日の任務は終了です。

山岳会の皆さんも作業2日目(両日ともに悪天候)にして一応終了する事が出来たそうですが、3月まで樹氷ルートの竹竿点検と補充で毎週見回りに来るのだそうです。

 あとは一気に滑り降り、174番の景色を撮る余裕すらあります。

視界が悪くても、陵雲荘からの竹竿が帰り道を教えてくれていました。

蒸ノ湯休憩所に着いた頃は、さすがの皆さんもヨレヨレ(失礼)。

それでも2回目にして陵雲荘まで行けたのは嬉しかったようで、9回行ってもたどり着けなかった年もある。と教えてもらいました。

樹氷ルートは山岳会の皆さんが自らのイベント「八幡平樹氷ツアー」のためのものですが、遭難防止の意味も含め、20年以上も続けられています。

竹竿は取り付けられましたが、これが折れたり、雪に埋もれたりは十分あることですので樹氷原に出かけられる方は装備と体調にお気をつけて。八幡平は自分の足が頼り、登山者の聖地なのですから。

鹿角市山岳会の皆さんご苦労様でした。

   あべ

 

 

 

 

 

 

 


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