現在勤務している会社は,いわゆる大グループ企業の末端です.
かなり名も知られている会社だと思うのですが,以降に当「系列」に加わる会社が無いが為にいつまでも末っ子...というか下っ端に甘んじてるらしい.
例えば,大グループ企業がTVの冠番組をもつと,番組の最後にグループ・関連各社の名前がテロップでズラズラと流れてきますが,通常,一番初めに流れてしまって観落とされる位置にある会社です.
先日もグループの有力企業の方(課長クラスだと思いますが)から電話がありましたが,社内は一瞬で「てんやわんや」しておりました...もちろん身内だからこそ厳しいというのはありますが,そういった「親心」かどうかはかなり微妙...
これまで会社勤めは長くても,これほど高杉良や城山三郎の小説に出てきそうな環境(ほとんど読んでませんが)は初めてなので興味しんしん.
↓ネットで探してみたら,よくまとまったページがあったのでリンクしておきます.
ところで思い起こせば,ワタシが遍歴した職場は比較的,自由度の高い=しがらみの少ない=後ろ盾のない会社が多かったのかもしれません.一つ目の会社は(当時の感覚としては)ヤクザなカブ屋さんでしたし,ふたつ目の会社はベンチャーの走りの(イケイケの)会社,みっつ目はほぼ個人経営の会社..というか事務所でした.
んで,よっつ目が「大学」です. もちろん「大学」自体はどこかの系列に含まれているわけではありません.
しかし今回,図らずも気づいちゃったんですけど,研究室内,研究室間の一種異様な「タテ関係」は,「こりゃ,系列だな」って.
大学においては,企業内における通常の上司-部下という関係性は存在しないですよね.研究室間,あるいは研究室内の各研究者は,個人がそれぞれ独立した会社のようなものだと思います.んで,基本はそれぞれが自助努力で予算を獲得して独立採算経営を行うことですが,大きなプロジェクトともなると,その一部を専門分化している系列に発注するということになります.
系列下部の者としては,仕事を受注するためには学閥や学会での位置・関係性はかなり重要な点で,また一度組み込まれて,自営でやっていけても「タテ」関係がキビシそうなのは素人目にも分かります.ついでに当てはめると,研究室の院生や学生は協力会社,下請け会社ってことになるのかなぁ.
つまり,日本の企業体質として名高い「系列」の構造を,個人単位で(個人がプレイヤーになって)実践できるのが大学なわけです.
「大学」というところは,意外と鍛えられるところなのかもしれませんね
P.S. つぶやきさんと仙台通信さんに,アカハラやパワハラの話題が出ています.論文不正に関するシンポジウムがあったようです.コメントにあるように,アカハラ・パワハラに論文不正が結びつくケースについては厳正な処分や介入,制度作りが必要だと思います.
その以外のケースならば,学生の皆さんの「生きる力」養成ってとこすね