さて、ちょっと時間が空いてしまいましたが、うさぎ島への夏旅行part2です。
廃墟好きだと書きましたが、実は超怖がりでもあるので、意味不明なところには極力行きたくありません。さらに昆虫とかも超苦手なのでサバイバルも無理です。
今回は真昼間の穏やかな天候の日だったし、それほど意味不明でもないので、何とか任務?を終えることが出来ました。でもブログに載せようという意図が無かったら、確実にウサギさんとだけほっこりと遊んで帰ってきてますな(笑)
ネット上で廃墟好きの方のページを見つけました。こういうすごい写真を見ると、もう少し廃墟と真剣に向き合うべきだったかと後悔(笑)。うさぎ島のページもあった。
うさぎ島。
ほんとうの名前は「大久野島」。「おおくのしま」と読みます。先の戦争で日本は極秘に毒ガスの製造を行っていて、その生産拠点となったのが、一周約3キロのこの小さな島です。
毒ガスなどの化学兵器の製造は、当時から国際条約で禁止が定められていたため、戦時中も戦後もしばらくは、地図からこの存在は消されていた。
そう言えば、先日NHKスペシャルでは、日本が阿片を栽培しており、それを中国に蔓延させたという話題を取り上げていましたな。
「鬼」と言われる所以、納得せずにはおれません。
サイクリングコースは、衝突を避けるため右回りが決められています。走り始めてすぐに目に飛び込んできたのが、この「毒ガス貯蔵庫跡」です。 立ち入り禁止の看板ですが
入っちゃいました
5分と居ませんでした...。色あせた千羽鶴が置かれていて、何だかぞっとするものを感じたので...。
管理は環境省がしているようです。毒ガス工場は撤去されているので、毒ガス製造に関する説明が読めるのは唯一ここだけ。一部を抜き書きします。
「主な製品はイペリットとルイサイトで、いずれもびらん性ガスと呼ばれ、皮膚をただれさせる性質を持ち、年間生産量は1200トンに及んだと言われています」
省に訂正されてました
おそらくですが、日本全国の廃墟全般が環境省の管轄であるのではないと思います。
遺棄され地中に埋められたままの老朽化した化学兵器を無害化処理するという観点から、環境省がこの島全体を担当しているのだと思われます。
国内での取り組みももちろん大事ですが、毒ガスなどの化学兵器は、日中戦争の最中に使われ、主に中国東北地方に遺棄されたままになっています。戦後63年、一部の研究者やジャーナリスト、NPOらが地道な調査を続けていますが、日本としては何らの対処もしておりません。
「化学兵器禁止条約(化学兵器の開発、生産、貯蔵、および使用の禁止並びに廃棄に関する条約)」を日本は1995年9月に批准。この条約は、遺棄した化学兵器は遺棄した国が廃棄するという義務を課しています。
ただ、フランス以外の国連常任理事国、中東諸国がいまだ批准しておらず、東アジア・東南アジアの国々もまだ。中国もまだらしいです。国家や企業の事情がいろいろとあるのか。
一方で、突然に被害を受けてしまった個人はどうすればいいのか。国内の毒ガス被害者に対する国による救済措置は1950年に始まりましたが、中国での被害者はまったく救済されていません。
以前、ある映画のご紹介をしました。毒ガス被害を実態を伝えるドキュメンタリー、『にがい涙の大地から』です。
あちゃ~。ドキュメンタリーの手法について、ここでも勝手な感想を書いてますなぁ。先日、『靖国』を取り上げたエントリーでもぐちゃぐちゃ書きましたが、ドキュメンタリーという「作り物」は物語という「作り物」よりも難しいだろうなと思ってます。『A』『A2』を観た感想も含めて、また後日(こればっか)。
というようなことを、頭の中でうだうだと考えながらも。
心地よい爽やかな海風を受けて、キブンはリゾート満喫でした。海沿いのサイクリングが超気持ちいかった!
宿舎のチラシによると、ゆっくりと約1時間ほどで回れるらしいのですが、海の景色を堤防からボーっと眺めていた時間が長かったようです
さらに、次に紹介する「ひょっこり展望台」でもゆっくり休憩してしまい、途中ウサギさんがいた形跡を発見して姿を探したり、蟹や蜘蛛の写真撮りにあたふたと手間取ったため、レンタルサイクルの2時間をめいっぱい使い切りました。
山の中腹からの絶景
展望台に登ってみる
行く手を阻む蜘蛛さん!
蟹さんもおられましたぞ
ひょっこりひょうたん島だ!
反対側も絶景!
そんなこんなで時間を費やしたため、コースの終盤に姿を現した「発電所跡」では、マジで時間がなくなってしまいました。
こちらも立ち入り禁止です
入るなよ!
入るなってば!
落書きはやめましょう!
時間がなかったので躊躇なく進入しましたが、2~3分ほどで出てきました。中心部からほとんど動けてません。情けない。
さらに帰りダッシュ中、海まで続く石畳(名称不明)があり、チェーンで進入禁止になっていましたが、迷わず進入。もう少し時間があれば、海に素足を浸して、しばらくボーッとしたかった...
気持ち良さそうです!
付き合ってくれた自転車さん
宿舎に慌てて戻ってから島の地図を眺めていると、大久野島神社と灯台に行けてませんでした。あと、中部砲台跡にも行けてない。毒ガス資料館も入ってない。
いずれ再上陸して制覇したいと思います。
ウサギたちよ、待っとれ!?
結構、だれでも廃墟って気になるもんなんでしょうね。
なんでだろう。怖いものみたさ?
あれから、30数年。一昨年だったか、大人になったその時の仲間達と再訪。さすがになくなっていました。
最近の子どもは、危ないとか言われて、そういう場所に行くのも禁止されるみたいですね。