映画鑑賞感想綴

映画館で観た映画の感想です。

『天地明察』

2012年09月30日 | Weblog
 ☆☆☆★★(満点5星)

 原作本が出た当時から気になっていた作品だったので、
 未読のまま、これを機に観て来ました。

 江戸時代に実在した“安井算哲”という徳川家の碁打ちとして
 仕えていた人物の半生を描いたストーリーですが、
 作品の中にも出て来た関孝和は知っていましたが、
 算哲さんは知りませんでした(汗)。
 しかし算哲って名前はいかにも、数学とか哲学とか
 好きそうで、頭の良さそうな感じですよね。

 この江戸時代において、これだけの天文的な技術を
 もちろんアナログな方法で解明した功績は偉大で
 素晴らしいモノを感じましたが…
 何かもの足りなさも感じてしまいました。
 監督が「おくりびと」後だっただけに期待して
 しまったのかもしれません。
 いつも勝手に期待してスイマセン(泣)。

 でも算哲さんの何があっても最後まで諦めない姿勢は、
 妻えんさんの助けもあったけど、素晴らしかったです!
 ボクも見習ってポジティブに行きます!!!

 出演者の方々も岡田准一さん、宮崎あおいさん、
 佐藤隆太さん、市川猿之助さん、市川染五郎さんなど
 みなさん素晴らしかったですが、特に水戸光圀役の
 中井貴一さんはさすがに迫力あって凄みがありました。
 それから、岸部一徳さん、笹野高史さんのコンビは
 笑いあり涙ありで絶妙な感じで良かったです(笑)。

 最後まで諦めない心は大事ですね。

『踊る大捜査線THE FINAL新たなる希望』

2012年09月26日 | Weblog
 ☆☆★★★(満点5星)

 TVシリーズから映画シリーズも観ていたので
 今回も半ば義務のように感じ、観て来ました。

 タイトルにもあるように今回で最後のようですが
 TVシリーズからの長い間、基本的は楽しませてもらいました。

 しかし今回は…、引っ張り過ぎというか、強引というか
 無理やり終わらせるために作った感じがしてしまいました。
 しかも、この終わり方では、もしかしたら、
 まだ続くのかもと思ってしまうようなものを感じました。

 このシリーズは、織田さんと、いかりやさんの掛け合いで
 始まったようなものでしたから、いかりやさんが亡くなった所で
 終わりにしておくべきのもだったのかもしれませんね。

 最後だからなのか豪華な出演陣は、さすがです(笑)

 あと前作には出ていなかった水野美紀さんが
 今作にちょっとでしたけど出ていたのは、安心しました。

 お疲れさまでした。

『鍵泥棒のメソッド』

2012年09月17日 | Weblog
 ☆☆☆☆★(満点5星)

 「運命じゃない人」「アフタースクール」
 と内田監督の作品を観て来たので、
 今回も否が応にも勝手に期待して観て来ました。

 「アフタースクール」の時と同様に思いましたが
 どうしても「運命じゃない人」の衝撃が大きかったので
 その期待をしてしまって、違う作品だということは
 分かっているんですが、ダメですね(笑)

 監督自身がここまで脚本を細部までキッチリ作ると
 自身の監督(演出)、脚本ですから、
 後は役者の力量に委ねられる部分があると思います。
 そこでキャスティングが、このところ映画でよく
 お見かけする香川照之さんと堺雅人さんと広末涼子さん
 みなさんそろそろベテランの域に入りつつある
 演技力の俳優さんですから、後はお任せすればOK
 という感じではなかったかと思います。
 他には、個性的な演技の荒川良々さん、森口瑤子さんら
 でしたから、こちらも安心して観ていられました。

 内容的には少々強引な設定に感じられる部分も
 ありましたが、これはコレでこういうエンディングに
 持って行くための布石なんでしょう(^_^;)

 それからタイトルの「鍵泥棒のメソッド」ですが
 鍵泥棒って誰のことですか?
 売れない役者の桜井のことですかね?
 今回は、タイトルに難ありな気がしました。

 でもまた懲りずに次回作にも期待することでしょう(笑)

 P.S.
 「運命じゃない人」をススメてくれた、
 まめしばさんに感謝です。
 ありがとうございました(*^_^*)

『あなたへ』

2012年09月14日 | Weblog
 ☆☆☆☆☆(満点5星)

 NHKの「プロフェッショナル」という番組で
 インタビューを見て、高倉健という人間の
 凄さ素晴らしさをマジマジと感じて
 これは観なくてはと思い、観て来ました。

 これまでに感じたことのない別次元の存在感に圧倒され
 80歳を過ぎてもカーゴパンツが似合うこのカッコ良さ
 日頃の鍛練のたまものだと思いますが…
 TVのインタビューでも言っていたことも含めて
 俳優さんとしても人としてもほんと素晴らしいです!
 一人の尊敬出来る人として見習いたいと思います。
 目標は高い方がいいですからね(笑)

 健さん以外の出演者の方も、超ベテランから若手まで
 豪華な出演者の方々で、みなさん自身の役割を
 しっかり表現していて見事な脇役ぶりだったと思います。
 きっと健さんの作品だから出演されたという方も
 少なくないのではないかと思いました。

 内容的にも分かりやすくて飽きの来ないストーリーで
 最初から最後までスキのない完璧な展開でした。
 いくつかの場面では、グッと(T_T)来てしまいました。

 映像的に多少ブレが気になる場面がありましたが
 カメラは木村大作大先生ではなかったんですね!
 木村先生だったら怒ってますよね(笑)

 次回作は、もう少し短いスパンで
 お願いしたいものです。

 素晴らしい映画をありがとうござました。


 あなたへ

『夢売るふたり』

2012年09月11日 | Weblog
 ☆☆☆☆★(満点5星)

 西川監督の「ゆれる」「ディアドクター」と
 これまで観て来たので今回も…に観て来ました。

 予告を何度か観たときから面白そうだと思っていましたが
 今回は初の?夫婦が主役で結婚詐欺で、
 それで松たか子さんと阿部サダヲさんが夫婦役!
 これは見逃せないとだいぶ前から思っていました。

 この夫婦役は阿部サダヲさんも素晴らしかったですが、
 特に松たか子さんの演技はさすがにサラブレッドの血?を
 ひいていらっしゃるだけあって、喜怒哀楽の表情など
 ほんと素晴らしいものを感じて、主演女優賞ものだと思います。
 他にも、最近ほんとよく映画でお見かけする香川照之さんや
 鈴木砂羽さん、田中麗奈さん、木村多江さん、笑福亭鶴瓶さん、
 あと時々映画でお見かけして個性的な演技をする安藤玉恵さん、
 みなさん少ない出演時間でもしっかり個性を発揮して存在感を
 ちゃんと残していて素晴らしかったです。

 夫婦であっても他人同士であるわけで、またその前の段階でも
 その他人同士の不確実な絆をつなぎ止めるために
 人はいろいろ事を考えたり行動したりするものだと
 改めて思わせていただきました。

 140分くらいの作品でしたが、飽きずに最後まで
 楽しめて、ボクにはホッとしたエンディングでした。

 P.S.
 エンドロールに伊勢谷友介さんの名前がありましたが、
 どこに出ていたか気づきませんでした(^_^;)。

『るろうに剣心』

2012年09月08日 | Weblog
 ☆☆☆☆★(満点5星)

 予告を観て面白そうに思ったので観て来ました。

 漫画原作のようですが、内容的な知識は全くなしでしたが
 シンプルで分かりやすいストーリーで
 以外と言っては失礼ですが、面白かったです!

 佐藤健くんと武井咲さんのアイドル映画かなと
 思われるかもしれませんが、違いますよ!
 佐藤健くんの修練を重ねた殺陣や
 ワイヤーアクションは凄いものがありますし、
 武井咲さんのどこぞのアイドルグループとは
 数段に違う演技力だけでも見どころですが
 それに加え脇を固める、香川照之さん、吉川晃司さん、
 江口洋介さん、蒼井優さん、須藤元気さんらが
 キッチリとした演技で個性を発揮していて
 演者さんはもちろんのこと、演出、スタッフ
 みなさんで一丸となって楽しく作られたのが
 伝わってくるような作品でした。

 NHK大河ドラマ「龍馬伝」を演出していたのが
 この大友監督だったんですね、これで繋がりました!
 そう言えば「龍馬伝」の“人斬り以蔵”は佐藤健くんでしたね。
 きっとそこからの流れなんでしょう(⌒-⌒; )

 それにしても佐藤健くんの顔は小っちゃいですね、
 隣の武井咲さんも小さいはずなのに残念ながら今回は
 それが目立たないようにも感じてしまいました(笑)。


 これぞジャパニーズエンターテイメントという作品です。


『I'M FLASH!』

2012年09月07日 | Weblog
 ☆☆★★★(満点5星)

 予告を観て少し気になっていたので観て来ました。

 シーナ&ロケッツの鮎川誠さんの同名の
 エンドロールに流れた曲にインスパイアされて
 作られた作品ようですが、何だかァ~という印象でした。

 何で、新興宗教なんだろう?
 何で、ボディガードだかヒットマンなんだろう?
 何で、海に潜る必要があるんだろうか?
 (これはそんな本が出て来るかなァ~)
 他にも意味の分からない中途半端な会話や行動、
 ラストも、えッ!これで終わりですか?
 ツッコミを入れたくなりました。

 この豊田監督作品の「空中庭園」「青い春」は
 良かった印象があったのに…
 これらには原作があったからですかね(^_^;)

 今作品はなんとかカッコイイ音楽で保った印象です。

 インスパイアされて作られた映画でも
 必ずしも融合しないという証明がされたように思います。

 少々ネタばれした感想になってしまって、ごめんなさい。

『それでも、愛してる』

2012年09月05日 | Weblog
 ☆☆☆☆★(満点5星)

 このタイトルに魅かれて観て来ました。

 あらッ!
 お久しぶりのジョディー・フォスターさんが
 監督&出演していて、
 こちらもお久しぶりな感じのメル・ギブソンさんが
 主演しているではありませんか(^-^)/

 内容的には、ちょっと突拍子もない設定もあったけど
 でもそれがこの作品のキーポイントになっていて、
 そのビーバーがパペットなのに場面よって
 表情が違って見えるのが(気のせいかもしれないけど)
 他の演者さんと同じくらい、イヤそれ以上だったかも
 の存在感、素晴らしく見事な演出だったと思います。

 うつ病の父親役の主演メル・ギブソンさんも
 さすがに素晴らしかったんですが、
 ジョディー・フォスターさんの家族として
 愛する人としてへの葛藤に揺れ動く妻役が
 あまり出番はない割には、ほんとに素晴らしく
 まさに、この邦題「それでも、愛してる」が
 相応しい作品だと思いました。


 原題の「THE BEAVER」が「それでも、愛してる」
 の邦題、配給会社さんお見事です!
 これがそのまま「ビーバー」だったら
 観ていないと思います^(⌒-⌒; )

 ちょっと期待していた「それでも、愛してる」とは
 意味合いが違っていたけれど、観て良かったです。 


 それでも、愛してる。

『かぞくのくに』

2012年09月04日 | Weblog
 ☆☆☆☆★(満点5星)

 雑誌でこの監督のインタビュー記事を読んで
 興味をもったので観て来ました。

 難しい国に対する難しい問題をテーマにしていて
 また、ほぼ監督自身の実体験がベースになっていて
 ドキュメンタリー風の仕上がりになっている作品です。

 1997年の話ですが、この時代にまだこんな理不尽な事が
 まかり通ってしまうという、あの国はやはり…、
 現在でも問題をたくさん抱えた国ですね。

 調べてみたら、この監督の前2作は同様のテーマを
 描いたドキュメンタリー作品のようで
 機会があったら観てみようと思います。

 仕方なく寡黙でいなければならない兄役に井浦新さん
 気の強い妹(監督自身?)役に安藤サクラさん
 実直なアボジ(父親)役に(いい声の)津嘉山正種さん
 献身的なオモニ(母親)役に宮崎美子さん
 他にも、村上淳さん、京野ことみさん、諏訪太朗さん
 等が出演していて、みなさん個性的で
 素晴らしいキャスティングだったと思います。

 歴史的な事実の資料としても貴重な作品に
 なるのではないかと思いました。


 理想を言わせてもらえば、
 国境がなくなり、世界が一つに政府が一つになり、
 誰もが何処へでも自由に行き来出来るようになり、
 誰もが平和に穏やかに暮らしていけるようになる、
 そんな日が来て欲しいと強い思い、それを願います。

『闇金ウシジマくん』

2012年09月02日 | Weblog
 ☆☆☆★★(満点5星)

 漫画の原作は読んでいませんが、
 深夜のTVドラマ版をときどき見ていて
 主演のウシジマ役も山田孝之くんそのまま
 ということもありちょと期待して観て来ました。

 何なんだ!!!
 「苦役列車」に続きまたAKBの大島優子さが…
 この人は女優さん志望なんですか?
 その他大勢の中でアイドルやっていればいいのに
 AKBっていうのは、そんなに力があるんですかね!
 大島さんが作品の足をかなり引張っているように
 思えてなりませんでした。
 そんな凄い女優さんでなくても普通の女優さんなら
 もっと違った出来になったのではないかと思いました。

 内容自体はTV版の雰囲気を崩さずに
 それなりの出来になっていただけに残念です。

 しか~し山田孝之くんや新井浩文さんの存在感や、
 チョイ役ではもったいないくらいの岡田義徳くん、
 片瀬那奈さん、内田春菊さん、市原隼人さん、
 みなさん個性的で少ない時間の中でも存在感を出して
 素晴らしかったのに・・・、なぜ大島さんなのか!

 大人の事情であることを信じましょう。