たとえば、ICカードロックを解除する場合に、端末暗証番号を入力する場面がある。
はるか昔の端末は、ネットワーク暗証番号と同じく暗証番号の文字数制限が4桁までだったと記憶しているが、いつの頃からか8桁まで設定できるようになった。
たとえば、「00000000」と8文字の暗証番号を入力する。このあと、端末がどういう挙動をするかは、いくつかのタイプに分かれる。
SH-01Aの場合は、何も起こらない。「決定」ボタンを押した時点で暗証番号の正否を照会する。
もう一つは、8文字目を入力した時点で、暗証番号の照会に入るというパターンである。暗証番号が正しければ、すぐに次の操作が始まる。
携帯電話は片手で操作するシチュエーションが多い。数字キーから大きく指を動かす必要があるかないかは、小さなことだが、改札を通る時や支払いの前など、毎日のように繰り返す操作であり、使いやすさのイメージに直結する。以前の機種は後者の挙動であったので、この差を大きく感じている。
8桁未満の暗証番号だと、いずれにしても「決定」ボタンに指を伸ばす必要はあるので手間は変わらないが、こうしたカタログには載らない小さな工夫、「お!気が利いてるね」と利用者に思わせることが使いやすさの向上には必要だ。