三月 一日(日)曇 淡雪のつかみどころのなく真昼
三月 二日(月)雨 天も地も人の刹那に草の春
三月 三日(火)晴 真っ直ぐに枝をはい出る桃の花
三月 四日(水)雨/雲 何時までも傘を探して菜種梅雨
三月 五日(木)晴 風向きの右往左往の花辛夷
三月 六日(金)晴 たんぽぽの丘を浜へと風の笛
三月 七日(土)晴/曇 定まらぬこころを浮かぶ雲に見る
三月 八日(日)雲 すずかけの花の見送る女坂
三月 九日(月)曇 生垣の門の奥より紫木蓮
三月 十日(火)雨 ひとつずつかたずける日々菜種梅雨
三月一一日(水)晴 振り返る九年の重さ花に見る
三月一二日(木)晴 春陽の朝に地球の埋み火か
三月一三日(金)雲 朝毎に花のつぼみの地に染まり
三月一四日(土)雨 朝の雨花の莟に語り掛け
三月一五日(日)晴 空は晴れ一度の花を惜しみなく
三月一六日(月)晴 朝空の青さに走る春の雲
三月一七日(火)晴 彼岸入り国境越えて空晴れる
三月一八日(水)晴 花が咲く天地うごめく古代から
三月一九日(木)晴 今日がある命にさくら咲く大地
三月二十日(金)晴(春分の日) 強東風のビルの角々縫うように
三月二一日(土)晴 剪定の後を大空松の花
三月二二日(日)晴 青空のどこかが壊れ花早し
三月二三日(月)曇/晴 一本の桜の門を人急ぐ
三月二四日(火)晴 花の雲山は開けて坂の空
三月二五日(水)晴 キッチンに鶯の声飛び込んで
三月二六日(木)晴 感染症まだまだ止まぬ花の風
三月二七日(金)晴 空青く風吹く町にさくら咲く
三月二八日(土)晴/雲 どんよりとビルの聳える花の冷え
三月二九日(日)雪 花に雪音無く散らす町の朝
三月三十日(月)晴 明け早く垣根に溶ける忘れ雪
三月三一日(火)晴 ひととせの命儚く桜散る
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