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gooブログ「曇りのち晴れ」

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たべもの歳時記

2016-11-08 16:54:00 | 全集
俳句たべものダイアリー二0一六年十月

十月 一日(土)曇 鮎下る皮の衣に山の色(鮎)
十月 二日(日)晴 黒潮の風遠からず梨の生る(梨)
十月 三日(月)曇 皮の棘割れておしゃれなモンブラン(モンブラン)
十月 四日(火)晴 歯ごたえの瑞々しさを梨の利と(梨)
十月 五日(水)雨 秋刀魚焼き今日の陽くれて今日の幸(秋刀魚)
十月 六日(木)晴 さんま焼く炙ればレトロなけぶ昇る(さんま)
十月 七日(金)曇 銚子まで下り秋刀魚の旬となる(秋刀魚)
十月 八日(土)雨 大群の秋刀魚北から下りて来る(秋刀魚)
十月 九日(日)雨/曇 柚子ひとつ二つに切れば種ばかり(柚子)
十月 十日(月)曇/晴(体育の日) 秋茄子の紫紺刻めば柔らかく(秋茄子)
十月一一日(火)曇 木の実かとナッツ噛み締め待ち合わせ(ナッツ)
十月一二日(水)晴 秋味のマリネを気どる三枚目(秋味)
十月一三日(木)曇 焼き栗を買って帰ろか銀座線(焼き栗)
十月一四日(金)晴 柿二つまだまだ昼の守り神(柿)
十月一五日(土)晴 胡麻和えの牛蒡の小鉢宴始め(牛蒡)
十月一六日(日)雨 コチコチの南瓜を切れば空洞か(南瓜)
十月一七日(月)晴 鮭の秋銀の鱗の脂照る(鮭)
十月一八日(火)晴 朝の陽に林檎を剥けばほのぼのと(林檎)
十月一九日(水)晴 秋茄子のピザと相性よく旨し(秋茄子)
十月二0日(木)晴 たたずめば目線の上に柿の秋(柿)
十月二一日(金)晴 あれこれと夫の小言林檎剥く(林檎)
十月二二日(土)晴/曇 濁り酒碗に飲み干す旅の空(濁り酒)
十月二三日(日)晴 出来立ての南瓜のスープ町あかり(南瓜)
十月二四日(月)晴 青みかんコロコロ居場所定まらず(青みかん)
十月二五日(火)晴 柚子の香になごむ夕餉の母娘(柚子)
十月二六日(水)晴 焼きたてを割れば黄昏芋の空(芋)
十月二七日(木)晴 背丈より高く果梨の実の熟す(果梨)
十月二八日(金)曇 振り向けば柿生る故郷の我家(柿)
十月二九日(土)曇 揚げ衣つけて南瓜の甘く化け(南瓜)
十月三十日(日)曇 レモン汁絞れば長い夜が来る(レモン)



曇りのち晴れ

2016-11-08 16:20:00 | 全集
俳句ダイアリー二0一六年十月

十月 一日(土)曇 移り行く小鳥鳴く声草の色
十月 二日(日)晴/曇 空晴れてビルの合間に秋の雲
十月 三日(月)曇 朝遅くまぶたの重く秋出水
十月 四日(火)晴 朝の空東西南北秋の風
十月 五日(水)雨 鬼胡桃焼かれてもろく菓子の上
十月 六日(木)晴 爽やかな朝椋鳥の声がする
十月 七日(金)曇 雨までも心地良きほど秋暑し
十月 八日(土)雨 帰り道どこかで虫の鳴きはじめ
十月 九日(日)雨/曇 豪雨去り傘を杖とし秋の午後
十月 十日(月)曇/晴(体育の日) 風走り女の事情と秋の空
十月一一日(火)曇 朝風とかくれんぼして小鳥来る
十月一二日(水)晴 天高く声高く鳥の鳴く鳴く
十月一三日(木)曇 後の月母子の兎餅を搗く
十月一四日(金)晴 入れたての珈琲の朝爽やかに
十月一五日(土)晴 星月夜北極星はどこにある
十月一六日(日)晴 鶏頭の尖がり空へ背伸びする
十月一七日(月)雨 空っぽの巣箱をぬらす秋時雨
十月一八日(火)晴 火を止めて深まる秋の台所
十月一九日(水)晴 町角の足元に草の秋見つけ
十月二十日(木)晴 木立より風の騒めく秋茜
十月二一日(金)晴 垣の内とんぼ来たかと茶をすする
十月二二日(土)晴/曇 水際の木蔭さわがし鴨来る
十月二三日(日)晴 天高く声高らかに子等はしゃぐ
十月二四日(月)晴 星数え今昔の夜々虫の声
十月二五日(火)晴 暁の足間に溶けて草の露
十月二六日(水)晴 陽を受けて朝の珈琲ぽかぽかと
十月二七日(木)晴 秋気澄む忙しさを逃れてランチ
十月二八日(金)曇 朝風がそぞろに寒く過去未来
十月二九日(土)曇 幼子の家路を走る秋ともり
十月三十日(日)曇 親竹に加えて青く竹の春





たべもの歳時記

2015-05-06 09:47:00 | 全集
俳句たべものダイアリー二0一五年三月

三月 一日(日)曇/晴 白酒を見つけてうれし商店街(白酒)
三月 二日(月)晴 雛あられ七つの色のリボンかけ(雛あられ)
三月 三日(火)曇(雛祭)白酒を開けずこの日を待ち侘びる(白酒)
三月 四日(水)曇 幼ほど甘くしつらえお白酒(白酒)
三月 五日(木)晴 白魚に見て見ぬふりの旅の宿(白魚)
三月 六日(金)曇 曇り空ひじきの小鉢ひとつたし(ひじき)
三月 七日(土)雨 雛あられマフィンにしたて年の功(雛あられ)
三月 八日(日)晴 蛤の殻を引っ張る貝柱(蛤)
三月 九日(月)曇 厚切りの肉に葫ワイン開け(葫)
三月 十日(火)晴 春菜茹で小さな命の恵みかと(春菜)
三月一一日(水)晴 グリーンアスパラ出物に並ぶ商店街(グリーンアスパラ)
三月一二日(木)晴 白魚の群れの小鉢に朝始まる(白魚)
三月一三日(金)晴 法蓮草整え束ね地の目覚め(法蓮草)
三月一四日(土)晴 乾杯の最後分葱のうどん椀(分葱)
三月一五日(日)曇 浅利汁殻の大小さまざまに(浅利)
三月一六日(月)曇 蛤の身の大きさに注ぐワイン(蛤)
三月一七日(火)晴 殻ごとの磯の香りの焼き栄螺(栄螺)
三月一八日(水)曇 ぼた餅もおはぎも同じ小豆餡(おはぎ)
三月一九日(木)曇 白魚干し欠かさず朝の一品に(白子干し)
三月二0日(金)曇 桜菓子焼けてお花見待ちきれず(桜菓子)
三月二一日(土)曇 蓬餅あんを隠して柔らかし(蓬餅)
三月二二日(日)晴 桜茶の香りを明日のブレンドに(桜茶)
三月二三日(月)晴 春キャベツ茹でてほの甘温野菜(春キャベツ)
三月二四日(火)晴 茗荷竹固く重ねた土を出る(茗荷竹)
三月二五日(水)晴 春鰯揚げてカラりと陽の沈む(春鰯)
三月二六日(木)晴 ほうれん草旨味も苦くスパゲティー(ほうれん草)
三月二七日(金)晴 干鰈鰭を透かして骨かるく(干鰈)
三月二八日(土)晴 夫婦して夕餉の支度蜆汁(蜆汁)
三月二九日(日)晴 花団子西郷像を上に見て(花団子)
三月三十日(月)晴 たんたんと朝餉に啜る若布汁(若布汁)
三月三一日(火)晴 尾の先の焦げを揃えて目刺し焼く(目刺し)



たべもの歳時記

2015-05-06 09:41:00 | 全集
俳句たべものダイアリー二0一五年二月

二月 一日(木)晴/曇 食積みの縁起をかつぎ品揃え(食積み)
二月 二日(金)晴 盃の台に揃えて屠蘇の朝(屠蘇)
二月 三日(土)晴 紅白の餅菓子のせる漆皿(餅菓子)
二月 四日(日)晴 芋頭ひとつで煮しめの味きまる(芋頭)
二月 五日(月)晴 黒豆の一粒一粒祝箸(黒豆)
二月 六日(火)曇 数の子に味の染み入り六日来る(数の子)
二月 七日(水)曇 あって七癖無くて七癖七種粥(七種粥)
二月 八日(木)晴 水弾き小松菜の茎解きほぐす(小松菜)
二月 九日(金)晴 根の丸く陽をよけ白く菘なす(菘)
二月 十日(土)晴 結昆布甘さ控えて歳の攻(結昆布)
二月一一日(日)晴 忙しさも目出度さとなれ姫小松(姫小松)
二月一二日(月)晴(成人の日) 鏡餅割れば未来の扉開く(鏡餅)
二月一三日(火)晴 金柑を蜂蜜に漬け夜を数え(金柑)
二月一四日(水)晴 人参の朱を際立たせ水に浮く(人参)
二月一五日(木)曇 小豆粥とろりと伸びる粥柱(小豆粥)
二月一六日(金)晴 衣着て牡蠣に豊かな潮薫る(牡蠣)
二月一七日(土)晴 蕪汁の椀に両手を温める(蕪汁)
二月一八日(日)晴 玉こんにゃく煮れば煮込まれおでん鍋(おでん)
二月一九日(月)晴 おしたしに菜の花を茹で朝晴れる(菜の花)
二月二0日(火)晴 すずしろの輪切りを浮かす水いたし(すずしろ)
二月二一日(水)曇 切り餅の残り僅かを冷凍す(切り餅)
二月二二日(木)曇/雨 冬菜茹で朝の空気の動き出す(冬菜)
二月二三日(金)曇 妻の顔夫の背中根深汁(根深汁)
二月二四日(土)曇 冬林檎焼けて雀とティータイム(冬林檎)
二月二五日(日)曇/晴 湯豆腐を前に揃えば夫婦酒(湯豆腐)
二月二六日(月)曇 膨らんで少し焦げてる団子餅(団子餅)
二月二七日(火)晴 大根を擂れば湯の沸く朝厨(大根)
二月二八日(水)晴 石垣の島風運ぶ寒苺(寒苺)