怠惰なひな菊

漫画家・萩原玲二(はぎわられいじ)の怠惰なブログ(2006~2019)

飛礫石のバラッド(1)

2016-01-27 19:38:02 | 萩原玲二作品


1/27発売のコミック乱3月号(リイド社刊)に

『飛礫石のバラッド』(1C・30P)

が掲載されています。

ぜひ、ご一読を!(拝)


「つぶていし」であります!
「投石」であります。

つい最近まで端午の節句の石合戦というのは年中行事のひとつだったようですが、さすがに危なすぎる!

「つぶていしのバラッド」とは、「つぶていしのお話し」くらいの意味のつもりでして、前作の「回天の血[ブラッド]」の韻をふんでみたかったという!


主要キャラの片方は、「無敵幸之進勝行」という長州奇兵隊の少年兵がモデルで、ぐぐってもわかりますが、実在した人物であり、「投石」の逸話が残っている‥‥‥

『長州奇兵隊・勝者のなかの敗者たち』(一坂太郎/中公新書)の「無敵幸之進の伝説」(98~101P)などを参考にしまして、現在であれば甲子園のエースクラスが本気で石合戦をしたらどうなるか‥‥‥というイメージでしょうか。


やや類型的なもう片方は、三隅研次の座頭市シリーズ第1作『座頭市物語』〔1962〕の平手造酒のイメージで、すなわち天地茂であり、同監督の『眠狂四郎無頼剣』〔1966〕の天地茂でもあり‥‥‥虚無と矜持と‥‥‥いや、そこまで、天地茂を意識したというキャラではないですが、山中貞雄の『河内山宗俊』〔1936〕の中村翫右衛門ともいいますか‥‥‥「ここらがわしの潮時だ。……人間潮時に取り残されると恥が多いというからな」「よし分る……」


コミック乱 2016年3月号 [雑誌]


リイド社


長州奇兵隊―勝者のなかの敗者たち (中公新書)

一坂 太郎(著)

中央公論新社




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