はーちゃんの気晴らし日記

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インコの手術の時の事

2005年04月15日 | インコ
去年の今頃、タカはおしりにできた腫瘍の手術を受けた。
その時の事を書きたいと思う。

去年の今頃の日曜日、娘がタカのおしりに何かできているのに気づいた。
よく見ると、直径5ミリくらいの大きさのできものだった。
電話帳で小鳥も診られる病院を探し、その中でも家から一番近そうな動物病院へ連れて行った。

初めて行くその病院は3階建てで、各階に大きなプラズマテレビを備え、内装もきれい、いかにも最新の設備が整っているように見えた。
待合室は多くの患者であふれていた。
犬猫はもちろん小鳥やハムスターなど小動物も専門にしているらしいその病院は3階が小動物専門の診察室で、院長が担当しているようだった。

予約制の病院で飛び込みの私は、ずいぶん待たされた後、3階に案内された。
タカは診察を受けると、すぐに手術が必要だと言われた。
「小動物の手術は麻酔のショックで死んでしまうこともあるけれど、私は今までの経験から90パーセント手術に成功する自信があります。」
という院長の言葉だった。
餌を食べなくなっているようなので、体力が弱っているため、早めの処置が必要だと言われた。
そして、手術と入院と合わせて、だいたい10万円くらいの費用がかかると言われた。
「インコの手術に10万円?!」
私は内心驚いた。
院長は、
「もう充分寿命は全うしているインコですから、このまま様子をみるという方法もありますよ。そういう選択肢もあると私は思います。」
と言った。
私は、
「高額なことだし、私一人の判断で即答するわけにも行かないので主人と相談してきます。」
と言って、主人に電話した。
主人も驚いたようだったけれど、
「今まで縁あって家にいたインコだし、手術をすれば治るというなら、やってもらおう」
と言った。

私も同じ考えだった。
手術をすれば治ると言うものをみすみす放ってはおけないと思った。
タカは、手術後元気になり1週間で退院する事ができた。
その間、毎日私たち家族は交代で様子を見に行った。

そして、退院の時の請求書を見て再び私は驚いた。
全部で13万円弱の請求書だった。
内訳を見ると手術に8万円。
病理検査に1万円。
後は入院のための注射、投薬、処置代。
驚いたのは入院中毎日再診料が計上されていることだった。
入院していて再診料がかかるなんて初めてだ。
だいたい10万円くらいと言われて、10万プラス1万くらいの誤差はあるかとそれくらいは用意していたけれど、それプラス2万は大きかった。

一応お金は払ったけれど、翌日の通院の時、院長に再診料の事を尋ねた。
すると、
「毎日、つきっきりでスタッフが看ているわけだから、再診料は当たり前。ウチの病院は他の病院に比べて良心的なはずですよ。」
と言われた。
つきっきりというけれど、私たち家族は一日に数回タカの様子を見に病室を訪れたけれど、一度もそこにスタッフがいたことはなかった。
私は、
「10万円と言われてそのつもりでいたのが3万円のプラスは大きい。」
と言った。そして、
「毎日同じ金額が計上されているわけだから、それなら始めから13万くらいかかると言ってもらえればそれなりの心積もりがあった。」
と言った。
すると院長は、
「こんな風にお金のことを言われたのは初めてです。13万も10万の範疇でしょう?そのくらいの誤差は当然ですよ。お金の事より、インコが良くなった事を感謝してほしいなー」
と言ってきた。
私は
「感謝はしているけれど、だからと言ってお金をいくら払ってもいいということとは話が別。入院費にこれだけかかることは、初めから予測できただろうし、それなら、そう言ってほしかった。」
と言うと、入院費に関しては予測でないと言われた。
でも、毎日毎日まったく同じ料金が計上されていて予測できないことはないだろうと私は思った。
そんなこんなで、院長と言い合いになってしまった。
最終的には、院長が
「いや、こんな風に言われたのは初めてだったので、ボクも驚いてしまっていろいろ言ってしまったけれど、こういう意見もあるのだと初めてわかったので、今後の参考にさせていだだきます。」
と言った。
私も、もうお金を払った後だし、言うだけのことは言ったからそれでいいと思った。

<この病院、足元見てるなー>と思った。
<そういうお金がこれらのすごい設備に化けているんだろうなー>と思った。
みんなかわいいペットのことだから、内心思っても何も言わずに黙ってお金を払っているんだろう。
現に待合室で他の小鳥を連れた人と話をしたとき、<入院していた>というと小声で
「どのくらいお金がかかりましたか?」
と聞かれた。
「13万弱」
と言うと
「ええっ?!そんなにかかったんですかぁ!」
と目を丸くされた。
口には出さないだろうけどみんな内心はそう思っているんだと改めて思った。

結局タカのできものは検査の結果ガンだということがわかって半年以内に再発する可能性があることがわかった。
そして、ちょうど半年目の去年の10月末、タカのお尻にまたできものができ始めた。
でも、同じ病院には二度と行きたくなかった。
それで、別の小鳥も診る病院へ連れて行った。
そこの院長は、
「手術を希望されるならやってみますが、自信はありません」
と言った。
体力的に麻酔だけで、死んでしまうかもしれないと言った。
それで、入院してもかまわないけれど、家で保温に気をつければ、家でも充分看護できるから、それをお勧めしますと言って保温の方法を教えてくれて、栄養剤を出してくれた。
今、タカは栄養剤と保温で何とか命をつないでいる。
もしかしたら、前の病院へ行けば、また手術をして一時的にはまたできもののうっとうしさから解放されたのかもしれないと思ったりする。

それから半年。
タカは日々大きくなる腫瘍のため動きが鈍い。
それでも餌をしっかり食べ、生きている。
ただ、こうして命をつないでいることに意味があるのかどうかとたまに疑問に思う事もある。
でも、以前、<動物は辛いから、死にたいとは考えない>というコメントを糧に、タカの様子を見守っている日々です。


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