はーちゃんの気晴らし日記

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告別式を終えて

2009年06月03日 | わたくしごと
日にちが経つのは早いもので、あれからもう一週間が過ぎてしまいました。

5月30日、母の告別式を終えました。

ここ数年の間、入退院を繰り返し、そのたびに危篤の報告を受けながら持ち直していた母なので、今までのように持ち直してくれるのではないかという思いが強く、病院からの呼び出しがあってもイマイチ本当と思えないような気持ちが私たち一家の間にありました。

でも、今回ばかりはそうはいかなかったようです。

骨になった母ののど仏はきれいな形を留め、火葬場の人から、
「この年齢の人で、こんなにきれいに形を残しているのは珍しい。」
と言われました。
骨も、母の年齢の人は大抵は骨壷の3分の2くらいのところまでしか入らないらしいのですが、母の骨はしっかりしていて、骨壷に入りきれないくらいでした。
私と違って、大柄だったからかもしれません。
母はあの年代の人にしては大柄で、よく『大女』と言われていました。

年を取った母はどう見ても『美』というものには縁のないように思いましたが、亡くなってからの母は色白でしわ一つなく若返り、娘の私が見てもとても美しく、若い頃私が美しいと思った母がよみがえってきたようでした。

冷たくなってしまった母ですが、できることならそのまま残してほしい焼いてしまうのがもったいないと思うほどの美しさでした。
親戚の人も近所の人もみな口をそろえて母を美しいと言ってくれました。
女は、死んでしまってから美しくなるものなのかと思いました。

正直言って今は悲しいというより、母の死が実感できない自分がいます。
一緒に生活していたわけではないので、実家に行けば母に会えるという気持ちが頭のどこかに残っていて、この感覚は当分続くような気がします。
もしかしたら今後もずっとそんな風に思いながら生活していくのかもしれません。

亡くなった後、私の家族、弟の家族、そして父方の叔父が病院に来てくれ、大勢に見守られながら母は病院を出ました。
「最近は、寂しく孤独死する人も多い中、これほど多くの人に囲まれて病院を出ることが出来るのは幸せだと思いますよ」
と看護婦さんが言っていました。
実際、最近は誰にも見つけてもらえず、何日も経ってから発見されるケースも多いようです。

現在、女性の平均寿命は86歳だとか。
母は享年82歳。
平均寿命までも生きることができなかった母ですが、それなりに幸せな人生だったろうと思います。
これもひとえに弟夫婦のおかげと、心から感謝しています。


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