なみめり未満、Kのこと、家事ヤロウ

この記事は8月29日月曜日に書き始めて、9月3日土曜日に全く書き上がってないものです。

「日曜日の夜」から始まる文章の時制がタイミングを逸してしまっているので言い訳をしておきます。

日曜日の夜、鎌倉殿を眠気と戦いながら見終えて、やっと布団に雪崩れ込んだら、家内と娘が揃って枕元に来た。

ピローミュージックを止めて、珍しく家内が自分のスマホを差し出してくる。

何事かとC-PAPを外すと、愛娘が、

「ママの歌が完成しました。」

リモート合唱をやっており、その歌が完成したそうな。それにしても中森明菜とか松田聖子の歌を歌っても聞かせに来ないのに、何で今回は？と聞くと、

「旦那がナミメリ未満だって話をしたら、旦那さんの感想をぜひもらって来てだって。」

ちなみに「ナミメリ」とは中島みゆきメーリングリスト。私の同僚のKが「ナミメリ会員X号」であった。Xは一桁の数字で3〜9のどれか。伏せたのは、本人が確定されるからでもあるが、単に忘れただけである。

あとずっと誤解して、うちの奥さんにも間違えて説明していたのですが、「ナミメリ」は「中島みゆきのめりこみ」の略称だと思っていた。

うちの奥さんが「『ナミメリ』ネットで検索しても出てこないの」というので、ちょっと真面目に検索して、真実を知りました。

ネット合唱団で、中島みゆきの「糸」を歌った後、結果動画をまとめてもらっている間に旦那のナミメリ未満自慢をして、一目置かれたらしい。

しかし、私は「未満」ですからね。未満の意味はこの後説明しますので、「糸」聴きながらお待ちください。

私が何故ナミメリ「未満」なのか。それはKとの出会いによる。

Kとは、1995年、東京転勤で初めての出向をした先の会社で出逢った。

同期だと勝手に思っているのだが、デカい会社なので、同期入社でも縁がなければ、顔も名前も知らない人がほとんどである。

私がKの名前を覚えた事件は二つあって、一つ目は台風の日に、寮の館内放送でKの名前が連呼されたこと。館内放送を聞いていると、Kがこの嵐の中、寮の窓を開けて、雨風がKの部屋に吹き込んでいるらしい。寮の窓は片開きで外に大きく開くタイプ。この暴風雨の中、窓を開けてしまうと、強風で閉まらなくなる。そんなの開ける前から分かっているのに、開けるなんて馬鹿な奴と思いながら、勝手にKの部屋に駆けつけて、寮監とKと三人がかりで、窓を閉めた。Kの部屋は吹き込んだ雨風で大変なことになっていた。

二回目に印象に残る事件は、お客さんとの接待飲み会の場で酔い潰れて、豪華ホテルの廊下で寝ていたこと。お客さんに介抱してもらい、急性アル中で救急車呼ばれたそうで、Kが会社で上司に呼び出されて、客先に謝りに行く一部始終を席で見ていた。

基本的にお人好しでおっちょこちょいな私が、こんな面白いやつをスルーできるはずがない。

私から何かと言えばちょっかいを出すようになった。

Kも私と一緒で、元々研究開発部門にいて、都落ちした同じ境遇であることを知った。1995は、私のいた会社で大きな人事方針の転換があり、聖域である研究開発部門であっても成果が出ていなければ、大きく人減らしをして、研究開発から、営業系の関係会社に出向させるようになった年である。最初の出向メンバーで同じ会社に出された私とKは当たり前のように親しく付き合った。

全く同じ境遇のT先輩という人もおり、この人は妻帯者なのに、同じく都落ちし、単身赴任で、我々と同じく日吉の独身寮で暮らしていた。

私が「都落ち」と呼んでいるのは、花形である大阪の研究開発部門から、東京の営業会社に出向させられ、エンジニアとしては好ましくないSE業務に従事させられている状態を指している。普通、都落ちは、華の東京から地方への望まぬ転勤を指すが、私達にとっては「東京に落ちた」のだった。

金曜日の夜遅く寮に帰ってきて、食堂で飯を食っていると、そのT先輩が酒を飲みながら、Kを呼びつけて説教している。

Kがまた何かやらかしたのかなと眺めながら飯を食べていると、私も呼び付けられた。

T先輩は都落ちしてやる気をなくしている我々にありがたくも発破をかけてくれていました。曰く、「バブルが弾けた今や、会社を支えるのは商品企画である」。曰く、「開発を経験し、物作りを知っている我々が顧客と接触できる場所にいるこの状態こそ、商品企画の大いなるチャンスである。」曰く、「しかるにお前らは、研究を外されたことで拗ねてやる気をなくし、日々の仕事に埋もれて本来の目的を見失っておる。実に怪しからん。」

二人して面倒くさい先輩の説教に捕まり、大人しく説教されていようかと思いきや、Kは、自らの立場に強烈なネガティブオーラを炸裂させながら、こんな状況でやる気が出せますか！と先輩に真っ向から反論。議論は白熱し、疲れ切っている私は寮の自室が目の前にあるのに、いつまでも自分のベッドにたどり着けないのでした。

その後、Kは本当に製品企画の大御所になり、フランスの会社と共同開発した製品が大当たりして、何だか随分出世している様子です。

まあ、そんなKが中島みゆきの大ファンで、ナミメリ会員のごく初期メンバーであることは、納得できます。困ったのが、私が、当時の中島みゆきのアルバムの曲を全て聴いて知っていたのを知り、強烈にナミメリに入会を勧められました。

しかし、当時の私がダントツで一番好きなアーティストは中島みゆきではなく、谷山浩子だったので、お断りしてしまいました。

これが私がナミメリ未満となった背景であります。

Kの強烈なエピソードと共に、家内にも語っており、冒頭の出来事につながったのであった。

次の曲。丘みどり「二人でお酒を」。

さて、そんな私の今週は、会社の資格審査の準備で忙殺されておりました。

しかも、こんな週に限って、行き帰りの時間に土砂降りの雨になることが多く、降り込められずぶ濡れで惨めに帰宅することが多かった。

幸いにして、私を待っているのは、優しく暖かい家庭。夕飯の共に見るテレビで、今週特に面白かったのは、家事ヤロウです。今週はセブンイレブン特集。我が家のファーストコンビニはセブンイレブンです。

ということで、Ms.O OJAで「水色の雨」。

日吉の寮は、綱島街道から北に伸びる大通りで、コンビニが2軒向かい合わせにある角を入った路地にあった。

実家通いの間は、コンビニと縁がない生活をしていたが、日吉はコンビニがいい場所にあるので、会社帰りに、買うものがなくてもちょっと寄る習慣がついてしまった。

福住での一人暮らしの頃、うちの奥さんと深川で暮らし始めた頃は、何故かコンビニの印象がない。寧ろ地域のスーパー赤札堂での買い物の記憶ばかりだ。

この時期、私は青山のバブリーな会社に出向していて、うちの奥さんと付き合い始めていたが、お昼を会社の近くのコンビニで買っており、今はなき、ampmの冷凍弁当のご飯がまずかったことと、その分炊き立てご飯のお弁当が食べられる近所のホカホカ弁当の意外な美味しさしか記憶にない。

一方、大阪野田に引っ越して来てからは、セブンイレブンが最寄りのコンビニで、非常によく使った。

引っ越して来た当初は、マンションの真ん前に、ミニストップがあり、家に冷蔵庫なくても生きていけるぜと喜んだのですが、このミニストップ、近所の不良中学生の溜まり場になっており、夏の夜など、真夜中まで奇声を発して騒ぐのでかなり迷惑であった。

それが一年も立たない間に閉店して、コンビニは遠くなったのだけど、静かな夜と安心が手に入ったのでまあよかった。

そして、少し離れたセブンイレブンが我が家のメインコンビニになり、便利で趣味に合ったので使い倒した。

スーパーは吉野ライフか、野田阪神イオン、しばらくして阪急オアシスができたが、何かがないという場合に、真っ先に頼るのが、野田駅近くのセブンイレブンであった。

西九条に越してからは、スーパーもコンビニも劇的に近くなり、不便がなさ過ぎてこだわりもなくなった。

ということで、夫婦で大好きセブンイレブンを忘れかけていた時に、家事ヤロウのセブンイレブン特集。

後ろで流れる曲も、セブンイレブンセレクトで楽しく、冷凍食品、お惣菜、スィーツのベスト10は、どれも納得のセレクションでした。

セブンイレブンの塩サバで作るサバ炊き込みご飯が紹介され、やってみたら激ウマでした。

あと、セブンイレブンのお好み焼きに玉子とクリームチーズをトッピングする技も良かった。

愛娘が食べたいと言ったので作りましたが、家族に大人気でした。

一曲どうぞ。高畑充希で「デイドリームビリーバー」。

今週もよく働いたので週末は寝て過ごします。

今日の夕飯にモランボンの冷麺と焼き豚、キムチを買いました。

鎌倉殿も面白い展開してんだけど、それはまたいずれそのうち。

またねー。