よんたまな日々

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私たちがウチを買うまで その10

2021年08月01日 | 日々徒然

前回、その9では、サッカー日本代表のワールドカップ出場歴とそれをどこで観戦したかを書きました。

2014ドイツ大会の後、父が亡くなり、次の2018ロシア大会では、既に我が家が建設中と書きました。

この間に、家を買う決心をさせる出来事が立て続けに起きたのですが、もう一度、箇条書きで見直していきたいと思います。

(1) 家賃補助の打ち切り
2019年でちょうど家賃補助を受けてから20年になり、家賃補助が給与支給されなくなるとの通知が来ました。これまで月5万円の補助があったのが無くなるので、家計にとてもインパクトします。
逆に言えば今まで家賃補助のおかげでラクチン賃貸生活をさせてもらえてました。

(2) 戸建ての方がマンションより安い
ここまで分譲物件はマンションばかり見てきたのですが、ポストに入ったチラシから、同じ広さであれば、戸建てのほうが安いことを知りました。これはおそらく東京オリンピックの影響で、まず首都圏の湾岸部のマンション価格が高騰し、その影響でマンション投資が加熱し、オリンピックに無関係な地域の新築マンションの価格を押し上げたように見えます。実際、戸建て価格をマンションが抜いたのは2016年頃でそれまでは圧倒的に戸建てのほうが高かった様子です。

(3)  消費税増税
2019年10月消費税が8%から10%に引き上げられました。土地家屋の取得はその前に。数年前からやるぞ、やるぞと言われながら、延期されていましたが、2018年には翌年10月実施が決まっており、取得を急ぎました。

(4) 低金利
最近ニュースにならなくなりましたが、この頃は企業の内部留保を初め、市場に資金が出回らないとのことでマイナス金利導入が話題になっていました。普通預金だけだと目減りするだけなので、年金も401kなどと言って、自己投資が求められました。お金は持っているより借りたほうが得な時代が続いていました。家のローンは銀行にとって珍しくリスクの低い投資先となっており、0.x%という信じられない利率でローンを組めました。ン千万の借金を10年して支払う利息がン十万というお得感です。
ちなみに興味がある方は各銀行のホームページで無料で簡単にシミュレーションできます。

(5) マンションの修理問題
当時のネットニュースで話題になっていたのですが、分譲マンションの共有部分の修理は、理事会での決議が必要なのですが、関係者の合意困難で中々実施できないという話。結果、老朽化による資産価値の低下を招くそうな。中には中国人富裕層が投資目的で購入しており、そもそも理事会に姿を見せないケースもあるとか。
修理、メンテナンスが個人だけで決められる戸建て持家が気楽です。

(6) ローンの年齢的限界
この頃、ついに50歳を越えまして、引退まで後10年となって来ました。10年ローンすら組めなくなってくるヤバい状況だとやっと気付きました。ローン組むような商品を買えるラストチャンスです。

(7) 親世代の引退。保証人問題
既に家内も私の両親も引退し、保証人になれず、賃貸の延長契約が難しくなっています。また自分たちの引退も近づいてきて、いつまで家賃を払えるのかという問題もあります。

(8) 転勤問題の答え
これまで賃貸にこだわって来たのも、いつどこに異動するかわからないという事情があったのですが、娘が生まれて、異動があれば単身赴任するのが現実的になりました。娘の保育園の確保が難しいのと、家内もそうそう都合よく異動できるわけでもなく。また、単身赴任しても定年退職までなら、耐えられる。

(9) 家族構成の固定
この歳になって娘が産まれたことで、逆に家族構成が確定しました。二人目はない。三人家族で住める家を探せば良い。

(10) 家が手狭になったこと
元々子供が産まれても大丈夫なように今のマンションの広さを決めたのですが、10年の暮らしで荷物も増え、娘のベビーベッドの為に一部屋使ったら、大人の生活スペースか相当厳しくなっておりました。

(11) 騒音問題
うちの娘は随分大人しいほうだと思いますがそれでも夜間の大泣きや大暴れ、あります。子育てはどうしても騒音を発生させるので、音が漏れるマンション暮らしはできれば避けたいところ。

(12) 実家との関係の整理
これはその9にも書いた内容なのですが、実家に戻って住む必要全くないことがハッキリし、実家に妙な義理立て考えずに自分の家が持てることが確定しました。
母の介護問題がこの後発生する可能性ありますが、なるべく自治体の諸制度うまく使って、住み込み介護避ける予定。

(13) 根無草を捨てる覚悟
これまでどこも仮住まい感覚で、気に入らなきゃ引越せばいいやで暮らして来ましたが、家を買うというのは私の資産力で言えば、そこに根を下ろすということ。
吉野のマンション暮らしで、商店街を中心に知り合い増えました。
大阪は居心地のいい場所です。我々のライフスタイルも下町商業エリアが向いていることが分かり、ここに根を下ろす決心が着きました。

という訳で、気がつくと、戸建て購入一択でした。

例の安いチラシの不動産屋に電話したところ、そこはもう売れたとのことで、別の案件を紹介してもらいました。建築条件付き土地です。
現地で営業の方に話を聞きました。現地で建物部分の概算も教えてもらったのですが、住居部分については色々拘りもあり、「あれはできる?これはできる?価格は?」と聞いたところ、追加料金一切なしで全部できるとの回答。その場で即答せず自宅に戻った後、家内と相談しました。やはり、「何でもできます」は「何もできません」と同じ。請求書の段階になって、料金跳ね上がるか、要求に対して誠意を持って答えて貰えない可能性高いと判断し、お断りの電話を入れました。

他に2〜3件、福島区内で紹介受け見学しましたが、駅からの距離、日当たり、広さと価格などで折り合わず、全てお断りすることに。
深川でのマンション探しと同様、戸建て買うのも時間かかるぞと思い始めました。
福島は土地勘あるのでいいですが、ちょっと探索範囲広げようと、大阪市内の他の区の分譲住宅を調べたら、他の区でも、価格・広さはバラバラで、駅やスーパーやコンビニや学校の条件で、値付け色々変わるんだと感心しました。

ところが、その最初のネット検索で、西九条の駅近の商業地に、これまで福島区で見た案件より土地広く、しかも価格も安い案件を見つけました。
家内にURLをメールして、「どう思う?破格の条件だと思うけど。」って送ったら、家内からいきなり「申し込んだ」というメール回答。
今回も建築条件付きの土地で、和光ホームズさんという会社が土地販売と注文住宅の建築を請負います。
お話を伺うと、営業、設計、建設、保守、それから契約管理が、それぞれ別部署になっており、分担が明確です。ガバナンスがしっかりしていて信頼できる会社と見受けられました。モデルハウスも見せてもらい、注文住宅建設の流れについて説明を受けます。
その後、申し込み書を出して手付金をはらったら、営業から設計士の人と引き継がれました。

設計は打ち合わせだけで約3ヶ月。二回目からは建築図面を見ながら議論します。
私の間取り遊びの経験が生きて、一回目の打ち合わせはすこぶる順調でした。

と言っても、スキップフロアとか、リビング階段とか、部屋を広く見せる工夫は、逆に空間の無駄遣いになるので、徹底して排除し、狭い家を狭いまま、心地よく住む方向に工夫しました。ワンルームに萌えたように、洞窟感が好きなので、割と家のあちこちに、みんなでみちっと集まれるスペースを工夫しました。すみっコぐらし的な、家の中キャンプ的な。

だから、間違っても渡辺篤郎は来ない家になりましたが、気に入ってます。

二回目以降、突然の思い付きで、ネットの間取り診断士に入ってもらって、セカンドオピニオンもらいました。色々と役に立つアドバイスもらえたのですが、結果として、四回で終わる打ち合わせが五回目まで伸び、対面打ち合わせだけでは纏まらず、メールでも大量にやり取りし、何とか、図面確定を間に合わせました。

結果、家は2019年夏に完成し、無事、入居の運びとなりました。

間取りへの拘りとか、建築中のエピソード、自宅のいいところ、悪いところなど、語る所はいっぱいありますが、また、それは今度にしましょう。

今日の曲、お聴き下さい。


なんだか、家を建てたら、誰か遊びに来るイメージあったのですが、我が家狭いのでお客さん呼べません。まあ、それでもいいか。



世間から隔絶された砂の塔に暮らすのは、少し憧れがありましたが、図らずもコロナで隔絶生活送る羽目になりました。狭いながらも楽しい我が家でも、ずっといると息苦しいですな。

ここに根を生やしても、やはり異邦人という気持ちは残っております。



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