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【展覧会】塩田千春展:魂がふるえる

2019-08-08 23:10:42 | アート・文化
入ってすぐの「不確かな旅」の赤い糸。
蜘蛛の巣か繭のよう。
 
圧倒される。
 
圧倒、という言葉よりももう少し優しい。
糸の質感のせい。
赤い空間はかすかな畏怖をもたらすけれど、温かい。
血液。生きていることそのもの。
 
泥、土。
細胞。
生命。
 
「静けさの中で」は黒い糸、焼けたピアノ、黒い椅子。
廃墟みたいな印象かしら、と思っていたけど、そうじゃなかった。
赤でなく黒になっても、そこには「生」の気配がある。
からみついているのは、記憶だろうか。
 
「集積―目的地を求めて」鞄の揺れがなんとも愛らしい。
揺れ方が愛らしいって、何だ?
入口から見ると、旅のゆくえを遥かに臨む印象だったけれど、
あゆみ進んで、くぐって、横から眺めたら、天の川みたいだ。
 
静かに闘っているのか。
ずっと探しているのか。
じっとみつめているのか。
 
すごい熱量なんだけど透明で、行き過ぎない調和と不安があって。
揺さぶられ具合が気持ちいい。
 
(8/11追記)
出口近くにあった映像作品、子供たちが「魂」についていろいろ話すの、
とても好き。
 
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塩田千春展:魂がふるえる
森美術館
2019年6月20日~10月27日
公式サイト:https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/shiotachiharu/index.html
 
シティビューにぶらっと入ったら、ピクサー展、
CGアニメーションのオペレーション技術をいろいろ見られていじれた。
 
(2019.8.8)

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