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旅は江戸庶民のあこがれ~ 無銭旅行に 抜け参り プチ中級編

2016-11-01 08:29:11 | 

◇庶民の一生の夢。。◇

江戸中期に始まった<旅ブーム>

丁稚さんも女中さんも、みんな旅をしてみたい!と願った。

なんでか?

貸本屋や版元の本屋で見る浮世絵。。

その見たこともない美しい海や風景・町並みに、魅了されたからだった。

中でも歌川広重の「東海道五十三次」は、

見知らぬ土地を写実的に描き、庶民の心を突き動かした。

広重は、もともと幕府直属の役人として東海道を熟知する者。

が、、その後、なぜか武士から浮世絵師に転身。

旅への熱望を掻き立てる大きなキッカケは、実は広重の浮世絵の仕業だった。

 

↓版元の本屋に群がる女たち

だが江戸時代の旅は、99%徒歩。。

私達のように5泊6日と決め、スケジュールを立てるのは不可能…

旅人の行く手には、豊かな自然と川があり、

足留めを食らうこともしばしば。

川での足留めは、1~2か月間に及ぶことも。。

宿場での足留めが続くと路銀(旅費)が底を尽きてしまう。

路銀が尽きたらどうするの?

そのまま引き返す。。コレはあり得ない

なんと、、その宿場で働く。

江戸落語の噺でも、 路銀のない浮世絵師や彫り物師が、

宿の襖に絵を描いたり、

小さな彫り物を作って路銀として置いていった。

それが宿の評判になり、大繁盛した。。なんて話も。

 

金がなければ、その土地で働けばいい。。

路銀が貯まれば、旅へとgo!

仕事を辞め、長旅に出るには死への覚悟が伴う。

この時代はペニシリンなんぞなかったわけで、、

盲腸や小さな怪我、風邪をこじらせても死に繋がる。

死というものが身近であったからこそ、

生きてるうちに知らない土地を見たり、知らない世界を楽しみたい。。

次々と出る浮世絵に、庶民の旅への夢はより強くなった。

だが

お金持ちだけが<お伊勢参り>に行ったわけではない、、

見習い奉公のような、まともな給金の出ない者まで旅に出るように。

そんな無茶ぶりが出来たのは、

お金持ちもそうでない者も<お伊勢参り>は一生の夢で、

行って帰って来れることが人生の誇りになったからだろう。

 

↓みんなでお金を積み立て

揃いの着物で 華やかにお伊勢参りのグループも

三味線を弾き、唄を歌いながら歩く優雅な旅も。

**駒込/東洋文庫ミュージアム

「本の中の江戸美術展」にて展示の浮世絵

↓一般的な旅姿

この姿をしてると<お伊勢参り>と一目で分かる。

笠をかぶり 杖を持ち ゴザを担いで

柄杓を差す

 

◇無銭旅行に 抜け参り そして職場復帰!?◇

いわゆる<無銭旅行>と<抜け参り>は、

路銀も持たずに、お伊勢参りの行列に加わること。

大胆にも仕事中の丁稚さんも女中さんも、この方法で行った。

もちろん主や親方には言わずに。。。

 

旅の列にくっついて行くと、

それを見た街道沿いの人が、笠やゴザをくれたりして旅姿に変身。

そして念願のお伊勢参りの数か月後に、元の職場に戻ってくる。

主や親方は<お伊勢参り>に行った者を怒ったりはせず、

元気で帰ってきたら

また以前のように働いてもらう。

 

だが女性の場合は、身籠って帰ってくることもあり、

それはそれで<授かりもの>だからとみんなで育てた。

 

天下泰平とは、

こんなに心が豊かなものなのかと驚かされるエピソードだ。

 

仕事と時間に追われる私達の生活。

すべてスケジュール通りに動かないと、成り立たない現実は厳しい。

寿命は40歳そこそこと短い江戸時代は、

生きてることが<めっけもん>

時間を自分のために使うことが、良しとされた優しい時代だった。

 

☆駒込/東洋文庫ミュージアムにて☆

浮世絵の一次史料

いわゆる<原本>のみ展示。

細部まで見れるようにPCを駆使した工夫もなかなか◎

二度と見れない貴重資料の宝庫。。

入館料一般900円

65歳以上800円

大学生700円

中高生600円

小学生290円

「本の中の江戸美術」を12月25日まで開催中デス

 

次回は旅の面白話し中級編ですぞ🎵

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コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (小豆ママ)
2016-11-02 09:00:12
江戸時代はお伊勢参りがブームだったのですね。
浮世絵が一役買っているとは知りませんでした。
楽しいお話でした。
ありがとうございます。。。
返信する
Unknown (一炊の夢)
2016-11-10 08:13:32
先頃 花のお江戸へプチの旅
事前のチェックで 浮世絵展開催確認
18禁も有る 圧巻の浮世絵展示

それもこれも ブログの影響でした
続編も益々楽しみです
返信する

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