若屋見は、昨日も同じ店に行った。
最近入ってみて、味よりも長居できる雰囲気がとても気に入っていた。
その店は中華料理屋で、若い女が注文を聞きに来る。店員には若い男もいて、後々追加の注文を聞きに来たり料理を運んだりするのだが、厨房にも入り、会計もする。店のドアを開けるとまず寄って来るのは女の店員だ。
店員の若い女も男も、日本人ではないことが見てわかる。
若屋見の席からは、積まれた皿が邪魔して見えにくいが、料理人は日本人に見えなくはない。
店員すべてが外国人なのだろうか。
女の方は、お手拭きだけ持って来て、水を出し忘れることがあるし、男の方は食べ終わった皿を片付ける時にお手拭きを下げ忘れ、机に残したままにしたりする。
しかし、2人とも素朴で自然な笑顔を作るので、初めて来た時から若屋見は安心してくつろぐことができた。ただの水だと思って飲んだら、レモン水だったことも、若屋見が店を気に入った理由だった。
昨日は、雨が完全には止まず降り続き、寒さは心まで浸透していた。
若屋見は、炒飯を食いながらますます寂しくなり、そんな自分を小説の登場人物に重ねていく。
普段は、好き好んで酒などやらないくせに、寒いからとかこつけて紹興酒を男に持って来させ、文庫本を片手に酒をやる。
小一時間ほど居座り、店の要素で一番気に入っている御手洗いへ行き、小部屋を楽しみ用をたす。
古い建物といった感じの小部屋だが、清潔にしてあり、懐かしさのようなものを感じさせてくれるから楽しみなのである。
店を出た若屋見は、ダンスのレッスンスタジオへと向かう。
一緒に行くはずであった友人は行けなくなり、そのことが寒さを一層厳しくさせているに違いなかった。
こんな日は、早く家に帰って暖かい部屋でグダグダしたら、どんなに幸せであろう。
優柔不断な若屋見は行くか行かないか決断する前に、とりあえず、忘年会の提案をメールするのであった。
最近入ってみて、味よりも長居できる雰囲気がとても気に入っていた。
その店は中華料理屋で、若い女が注文を聞きに来る。店員には若い男もいて、後々追加の注文を聞きに来たり料理を運んだりするのだが、厨房にも入り、会計もする。店のドアを開けるとまず寄って来るのは女の店員だ。
店員の若い女も男も、日本人ではないことが見てわかる。
若屋見の席からは、積まれた皿が邪魔して見えにくいが、料理人は日本人に見えなくはない。
店員すべてが外国人なのだろうか。
女の方は、お手拭きだけ持って来て、水を出し忘れることがあるし、男の方は食べ終わった皿を片付ける時にお手拭きを下げ忘れ、机に残したままにしたりする。
しかし、2人とも素朴で自然な笑顔を作るので、初めて来た時から若屋見は安心してくつろぐことができた。ただの水だと思って飲んだら、レモン水だったことも、若屋見が店を気に入った理由だった。
昨日は、雨が完全には止まず降り続き、寒さは心まで浸透していた。
若屋見は、炒飯を食いながらますます寂しくなり、そんな自分を小説の登場人物に重ねていく。
普段は、好き好んで酒などやらないくせに、寒いからとかこつけて紹興酒を男に持って来させ、文庫本を片手に酒をやる。
小一時間ほど居座り、店の要素で一番気に入っている御手洗いへ行き、小部屋を楽しみ用をたす。
古い建物といった感じの小部屋だが、清潔にしてあり、懐かしさのようなものを感じさせてくれるから楽しみなのである。
店を出た若屋見は、ダンスのレッスンスタジオへと向かう。
一緒に行くはずであった友人は行けなくなり、そのことが寒さを一層厳しくさせているに違いなかった。
こんな日は、早く家に帰って暖かい部屋でグダグダしたら、どんなに幸せであろう。
優柔不断な若屋見は行くか行かないか決断する前に、とりあえず、忘年会の提案をメールするのであった。