グランドセイコーのクォーツを買うにあたっては、
当然、ライバルであるザ・シチズンも比較をしました。
ザ・シチズンもいい時計ですね。
グランドセイコーとザ・シチズンを比べると、
私なりの評価は次のようになります。
1.精度
ザ・シチズンのA660キャリバーが年差±5秒に対して、
グランドセイコーの9F系キャリバーは年差±10秒、
カタログスペックだとザ・シチズンの勝ち。
ビ○クカメラの店員さんに言わせると、
「実際はもっと精度が高いのに、セイコーは慎重な会社だから、
カタログ上では絶対にクレームが出ない精度を記載している。」
「ザ・シチズンとグランドセイコーの精度は実質的にはほとんど変わらない」
なんてことを言っていました。
確かに、年差±5秒と年差±10秒で、実用上どれほどの差があるのかというと
微妙ですが…
温度差によるクォーツの周波数補正のために、
グランドセイコーが1日540回の検温であるのに対して、
ザ・シチズンは1日1,440回。
どう考えてもザ・シチズンの方が精度では勝るのではないかと思います。
2.ブランド力
これは比べるまでもありません。
世界に日本の技術力を知らしめ、クオーツ市場の開拓に貢献したグランドセイコーは、
やはり偉大ですね。
グランドセイコー偉い!
そう考えると、日本人としてグランドセイコーを応援したくなってしまいます。
だけど、ロレックスやオメガなんかと比べると、どちらも一般の人に対しては、
知名度はぜんぜん無いですね。。。
それでもまだ、グランドセイコーであれば何とかわかる人もいるでしょうが、
もはや二番煎じのザ・シチズンとなると、それと気付く人は皆無でしょう。。。
ただ、それが私の時計選びにとって決定的な違いになるかというと、
そこまでではありません。
3.デザイン
どちらも、今流行のクロノグラフなどに比べると、全然冴えないですね。
だけど、この究極の普通さこそがグランドセイコーであり、
ザ・シチズンなのだと思います。
セイコーは、セイコーデザインと呼ばれる伝統的な形状をしていますが、
これはなかなか格好いいと思います。
ザ・シチズンの普通さもなかなか落ち着いていて、これもいいと思います。
◆文字盤
ザ・シチズンの方が綺麗で落ち着いていると思います。
一番安いモデルでも1分おきのインデックスは植字されていて、
こちらの方が高級感があります。
ただしブランド名はザ・シチズンにもかかわらず、なぜ文字盤には
「chronomaster」という文字を入れているのか、意味不明ですが・・・
(グランドセイコーにアストロンの文字を入れたら、目茶目茶違和感ありです)
◆針
これは、グランドセイコーのぶっとい針の方が、全然恰好いいです。
ザ・シチズンも太い方だと思いますが、グランドセイコーの堂々たる
厚みというか重量感には敵いませんね。
◆ケースとブレスレット
ケースやブレスレッドの研磨具合はどちらも素晴らしく、
私的には、正直、ケースはザ・シチズンの方が好みかも。
だけど、ブレスレットはグランドセイコーの方が好みかも。
あとはどのモデルを選ぶかによって、完全に好みの問題ですね。
◆裏蓋
グランドセイコーの獅子の紋章、歴史があって格好いいですね。
ザ。シチズンのイーグルマーク、ちょっと作った感が強いかも。。。
4.電池寿命とパーペチュアル・カレンダー
グランドセイコーの電池寿命は3年であるのに対して、何とザ・シチズンは5年!
しかも、ザ・シチズンはパーペチュアル・カレンダー!!
月初の日付変更というのもなかなか面倒ですが、ザ・シチズンはこれが一切不要です。
それに、電池交換でしばらく腕時計が無くなるといのもなかなか面倒ですが、
電池寿命が5年もあるザ・シチズンはかなり魅力的です。
グランドセイコーのブランドコンセプトである「実用時計の最高峰」は、
ザ・シチズンこそ相応しいかも。。。
5.デュラテクト加工
4.あたりから、ザ・シチズンの方が圧倒的有利になり初めましたが、
更にザ・シチズンには、ケースやブレスレットに傷がつきにくい
デュラテクト加工が施されています。
10年使ったオメガのブレスレットが傷だらけになってしまったことを考えると、
この金属加工はとても魅力的です。
「傷が付いたら研磨に出せばよい」と、お金持ちの方は簡単に言いますが、
やはり私のような一般庶民は、初めから傷が付かないのであれば、
それに越したことはないです。
6.10年間無料保証
もはや、ザ・シチズンの優位性しか思いつきません…
ザ・シチズンはメーカーによる10年間無料保証。
しかも電池交換やケース/ブレスレットの洗浄まで10年間無料、
至れり尽くせりですね。
こうして比較して見てみると、やはり実用時計の最高峰は間違いなくザ・シチズン、
もはや私の腕時計購入には、迷うことなくザ・シチズンしか
選択肢がないように思えます。
実際、ザ・シチズンは、気持ち的に買う直前まで行きました。
しかし、私を押し留めたもの・・・
結局、ザ・シチズンは買えないと思わせたこと、それは、、、
グランドセイコーは裏面だけの無反射コーティング、
それに対してザ・シチズンは、表面も含めた両面無反射コーティング、
両面無反射コーティングは、新品時にはまるでガラスがはまっていない様で、
とても綺麗です。
(ザ・シチズンもカタログで、この両面無反射コーティングをウリにしています)
ただし、この両面無反射コーティング、
ガラス面はサファイアガラスでほとんど傷が付く可能性がないにも関わらず、
なまじ表面にコーティングが施されてしまっているために、
長年使っていると表面のコーティング面に傷が付くことは避けられないと思います。
(10年使って表面のガラス面(無反射コーティング面)に傷が入った私のオメガ(泣))
※表面の無反射コーティング面の傷ですが、
きちんとした時計屋さんだと「ガラス面を交換するしかない」とのことですが、
時計修理専門店だと、表面の無反射コーティングの剥離(剥がしちゃう)
を1万円未満で行ってくれる様です。
以前、グランドセイコーも両面無反射コーティングを行っていたそうですが、
今はこの傷付き易さを考えて、表面の無反射コーティングは止めたそうです。
シチズンは、新品時の見栄えの良さを重視してしまっていますが、
セイコーは、長い間使うことを本当に考えているんですね。
私の腕時計選びの選択肢の中で、ザ・シチズンは選択肢から消えました…
あえて見栄えのいい表面の無反射コーティングを止めたセイコー、偉い!!!
p.s.
グランドセイコーを2本買った後から考えると、
やはり1本はザ・シチズンにすべきだったと思う今日この頃です。
黒文字盤はグランドセイコーで、シルバーはザ・シチズンの組み合わせにすれば
良かったな…