横須賀うわまち病院心臓血管外科

お気軽にコメントいただければ、一般の方の質問にも心臓血管外科専門医が答えます。

冠動脈吻合競技会の練習回数

2021-06-15 07:09:56 | その他
 冠動脈吻合競技会が目下行われており、6月12日にCクラス(初期研修医、医学部学生レベル)の決勝が行われました。筆者は、このクラスの審査委員をしておりますが、どの選手も非常に上手な吻合で将来末恐ろしい存在になることは間違いないと思いました。医学部の学生が一名参加しておりましたが、教授、准教授から直々にみっちりトレーニングされていて、まったく手が震えることもなく的確な運針をしている様は感銘を受けました。練習回数は100回ほどだそうです。最初は手が震えている選手もおりましたが、そうして手の震えも、運針が進んでいくうちに克服して中盤以後は全く震えなくなったりして練習の成果と思われました。他の選手が100回くらいの練習回数が多いところに対して、優勝した選手は700回という、群を抜く練習回数でしたが、さすがふ吻合内面も非常に綺麗で、最初の手の震えもすぐに安定した運針にとりもどして終始安心してみていられる吻合でした。好みの問題かもしれませんが、Heel,Toeのバイトを申す少し小さくし、グラフトのバイトも小さくできればよりきれいな吻合形態となったと思います。
 今回のリアルタイムの評価を行う競技会ではアイススケート方式の採点を行っており、各項目の最高点と最低点を一名ずつ採点から除外することにより採点のばらつきを小さくしています。採点者のレベルも一定化してあがってきたのか、ほとんどばらつきのない公平な採点が行われたと思います。
 今週末はBクラス=外科専門医取得前のクラスの決勝が行われます。
 続いて、Aクラス=心臓血管外科専門医取得前クラス、最後にSクラス=教授、部長レベルも参加できる無差別級クラスの決勝が控えています。
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6月12日19時開幕:明日Cクラス本選!(JACAS第2回冠動脈吻合技術競技会)

2021-06-11 22:29:05 | その他
明日6月12日(土)に開幕戦の「Cクラス本選」が開催されます!
会員の皆様に、視聴のためのURLをご案内致します。
ぜひ熱き闘いの様子をライブ配信でご覧下さい。

【Cクラスライブ配信URL(EBM.Chanel)】
https://youtu.be/VbX_rozDmJs
当チャンネルは一般視聴も可能となっております。
ご所属施設の、Off-JTにご興味のある皆様へぜひご共有を頂けましたら幸いです。

【Cクラス本選出場者】
神戸市立医療センター中央市民病院   
大谷 舜  先生
川崎幸病院      
増田 快飛  先生
聖路加国際病院    
島田 ゆうじ 先生
近畿大学医学部    
田辺 直人  先生

【Cクラス担当予選2次審査員・本選】
聖路加国際病院
阿部 恒平 先生
近畿大学
岡本 一真 先生
国立病院機構 大阪医療センター
西 宏之 先生
横須賀市立うわまち病院心臓血管外科
安達 晃一  先生
聖マリアンナ医科大学心臓血管外科   
縄田 寛   先生
川崎医科大学心臓血管外科   
澤 隆彦  先生
和歌山県立医科大学外科学第一講座 
本田 賢太朗 先生

【今後の本選の予定と視聴チャンネル】
 Bクラス本選 6/19(土)19:00~ https://youtu.be/TUqHjuJ-FGU
 Aクラス本選 7/4 (日)19:00~ https://youtu.be/d6EGiJytDzo
 Sクラス本選 7/10(土) 19:00~ https://youtu.be/QU2Z55OmcLc
お気に入り登録をお勧め致します。

【第2回冠動脈吻合技術競技会 ホームページ】
https://sites.google.com/ebmc.jp/offjt-olympic02/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0
最新情報を随時更新しております。


【主催】日本冠動脈外科学会

【主催事務局】福島県立医科大学心臓血管外科学講座
 TEL 024-547-1281 FAX 024-548-3926
 事務局長 新城 宏治

 第2回冠動脈吻合技術競技会~OnlineOFFJTオリンピック~
【運営事務局】
 イービーエム株式会社
 〒143-0013 東京都大田区大森南4-6-15
 TEL: 03-5737-2884 FAX: 03-6893-1754
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イベルメクチンが世界の新型コロナウィルス患者を救う?

2021-06-11 07:08:59 | 心臓病の治療
 インドの爆発的な新型コロナウィルスの拡大は先月大きなニュースになって日本でも報道されていましたが、イベルメクチン(商品名 ストロメクトール)を配布したところ急速に発症者数、死者数が減少しているそうです。またペルーでもイベルメクチンの配布によって同様の現象が起きているようです。
 イベルメクチンは1974年に北里研究所の大村智博士が開発し、2015年にノーベル平和賞を受賞した寄生虫に対する薬ですが、安価であるために主に途上国において寄生虫の蔓延防止に寄与したことで知られています。
 アメリカのFDAもWHOもイベルメクチンをCOVID-19患者に使用することは推奨していないそうなのですが、それはなぜかというと、ワクチンを作っている会社が儲からなくなってしまうため圧力をかけているのが原因ともいわれています。すでに億単位の人が感染し命の危険にさらされているのに、製薬会社の利益が優先されて有効な薬を使えないようにしているとしたら、この世界は恐ろしい現実といえます。
 ワクチンを毎年打たなくても、飲み薬を飲むだけで抑えられるならこれに越したことはありません。
 日本が開発した薬なのですから、日本としては積極的に肯定したデータを出して世界に貢献していくべきではないでしょうか。
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縫合糸が緩んだ時にはCor-knotで締める、The 裏技

2021-06-09 05:13:44 | 心臓病の治療
 弁置換術において糸が緩んでしまうと弁周囲逆流の原因となります。手で結紮しても、Knot pusherで結紮しても角度的にどうしても糸が緩んでしまうことがありますが、その時はCor-knotで結紮部分ごと占めて結紮点の人工弁側で固定することで糸の緩みをとることが可能です。都内の大学病院に小開胸手術のお手伝いに伺った際にそこの教授から教わった裏技です。次の心臓血管外科学会ではこの裏技で演題応募してみようかと思います。まずは先週の手術ビデオ、うまく録画できているか確認することから始めます。
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第186回胸部外科学会関東甲信越地方会

2021-06-09 05:04:54 | 心臓病の治療
 さる6月5日 第186回日本胸部外科学会関東甲信越地方会が東京駅に隣接するJPタワーで行われました。今回は、発表者、座長、ディスカッサントは現地から発表し、一般聴衆はオンライン参加というハイブリッド開催でしたが、横須賀市立うわまち病院からは2つの演題発表を行いました。①心臓周術期のCOVID-19感染、②CD腸炎による敗血症を合併した肺塞栓症、いずれも経験することが少ない特異な病態の治療経験を発表しました。また筆者は座長を依頼され、オンライン参加のディスカッサントとともに議論に参加しましたが、久しぶりの学会場での討論はとても楽しかったです。やはり学会は画面越しではなく、生でFace to faceで行うほうが臨場感もあります。今回の地方会も演題数が多く、夜まで発表が続きましたが、やはり演題数が多いということは皆、学会を待ち望んでいるということだと思います。
 2021年はすでに心臓血管外科ウィンターセミナーは中止、京都で行われるはずの心臓血管外科学会総会はオンライン開催への変更、名古屋で行われるはずの血管外科学会総会もオンライン開催となり、今週末の胸部外科教育施設協議会もオンライン開催となりなかなか出かける機会が少なくなっています。来月の山口での冠動脈外科学会が楽しみです。
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地域医療振興協会創立35年誌

2021-06-01 09:53:50 | その他


 横須賀市立うわまち病院は横須賀市に管理委託された地域医療振興協会の施設です。公設民営の形態で施設数を増やしてきましたが、横須賀市立うわまち病院はそのなかでも都会に近く、都市型の地域医療を担うフラッグシップ病院としての役割を果たしてきました。グループ病院として最も早く研修病院となり、救命センター、集中治療室(ICU)と時期を同じくして高度医療に対応する心臓血管外科を2009年に協会施設としては初めて開設されました。
 地域医療振興協会は1986年に創設され、筆者は1988年に自治医科大学に入学しましたが、その時に卒業生で組織する同窓会が会社組織を作ったとの説明を受けました。ちょうど伊豆半島のあらり診療所と、茨城県の石岡第一病院などがその先駆けとして管理委託病院となり、地域の医療機関を公設民営化することで経営を立て直して存続継続するという、現在のSDGにつながるような経営形態をとっています。
 この度、創立35年記念誌がつくられ、その表紙に心臓血管外科手術風景の写真も載っていますが、残念なことにこの写真、第一号として心臓血管外科を開設した横須賀市立うわまち病院ではなく、その後数年遅れて解説された練馬光が丘病院の心臓血管外科手術風景です。練馬光が丘病院も横須賀市立うわまち病院と同じく自治医科大学附属さいたま医療センター心臓血管外科からの派遣チームで構成され写真に写っている前任部長も筆者の後輩で、その立ち上げにも筆者が指導に伺ったりしましたが、やはり第一号として開設した横須賀市立うわまち病院心臓血管外科の写真を掲載してほしかった!残念!
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横須賀のギグワーカー

2021-06-01 09:39:54 | その他
 最近ギグワーカーという言葉を耳にしますが、これは独立業務請負人=Independent contactorと正式にはいうらしいですが、その都度の仕事ごとに契約して仕事するタイプの人で、主に副業として行われているものが多いそうですが、Uber Eatsのみで生計を立てているような人も当てはまります。Gigとは、一晩限りのライブイベントのような単発のイベントを指すスラングだそうですが、単発のアルバイトといった感じをギグワーカーというようです。特に近年はインターネットの発達によって、単発の仕事を発注、請負が可能なオンラインプラットフォームが発達したことで、急速に広まっている事業形態です。特にアメリカでは、人口の24%が何らかのギグワーカーとしての仕事をして副収入を得ているそうです。日本でも休日はUber Eatsで復習を得たりすることも増えてきているようで、横須賀も例外ではなく、横須賀中央駅の周辺にたくさんの自転車、バイクを携えた若者がタムロしているのを見ます。何故横須賀中央駅周辺にタムロしているかというと、発注が入る飲食店がたくさんある横須賀中央駅周辺にいることで、そのお店に一番近い配達員に依頼が入るため、仕事のチャンスを少しでも増やすために待機しているようです。一見、治安が悪くなってきているのではないか、とも見える若者のタムロですが、仕事として待機しているのであれば犯罪の温床にはなりにくいと思います。でも概して横須賀での若者のタムロは犯罪の温床に見えてしまうので、Uber Eatsの配達員に治安監視の機能を持たせることでよりよいまちづくりが可能になるのではないかと最近思います。
 筆者に関しては、しばしば手術指導の依頼がほかの施設から入ったり、講演の依頼が入ったり、インタビューの仕事が入ったりすることが、いわゆるギグワークになるので、自称ギグワーカーと言ってよさそうです。ちなみにギグワークで得た収入は給与収入になる場合と、雑所得になる場合があり、できれば講演料や指導料などの雑所得に分類されるような源泉徴収票を交付してもらうと、経費がそのなかから申告できるので助かります。
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