管理栄養士国試のための基礎栄養学と生化学

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解剖生理学・病理学 26-8

2012年03月01日 | 日記
「解剖生理学・病理学の実戦問題 第3回」 の問題ならびに解答と解説です.

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解剖生理学・病理学 実戦問題 第3回 問題 20問 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

1 炎症に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a 炎症の急性期には, 肉芽組織の増殖が認められる.
b 急性炎症では, 血管透過性が高まる.
c 特異性炎である結核の結節には, 特徴的な乾酪壊死を囲んで類上皮細胞, マクロファージ, リンパ球がみられる.
d 化膿性炎症では, 滲出液中に多数のリンパ球が認められる.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd

2 症候・病態に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) 両側下肢の運動麻痺を, 片麻痺という
(2) 身体一側の上下肢の運動麻痺を, 対麻痺という.
(3) パーキンソン病の症候として, 対麻痺がみられる.
(4) 過敏性腸症候群による便秘は, 機能型の便秘である.
(5) タール便は, 直腸癌でみられる.

3 ビタミンの欠乏とミネラルの欠乏・過剰に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) ビタミンB2が欠乏すると, 胎児の神経管欠損を来たす恐れがある.
(2) ビタミンC欠乏は, 脚気を来たす恐れがある.
(3) 葉酸が欠乏すると, 鉄欠乏性貧血を来たす恐れがある.
(4) セレンの過剰摂取により, 毛髪と爪の脆弱化と脱落が生じる.
(5) 高齢者では, 銅欠乏による味覚障害が生じる.

4 消化器系の構造と機能に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) 胃, 小腸, 大腸の壁は三層の筋層から成っており, 内容物の攪拌と輸送に役立っている.
(2) 消化腺からの消化液の分泌は, 主として中枢神経を介して産生された消化管ホルモンの作用によるものである.
(3) 消化管の粘膜下組織にアウエルバッハ神経叢があり, 筋層の外側にはマイスネル神経叢が存在している.
(4) 食道は, 咽頭につづいて胃の噴門に至る臓器である.
(5) 食道の上皮は, 単層円柱上皮である.

5 脂肪肝に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) 脂肪肝は, 肝細胞中にリン脂質が過剰に蓄積した状態をいう.
(2) 脂肪肝は, マラスムス型栄養失調で認められる.
(3) アルコールの多飲は, 脂肪肝の原因とならない.
(4) 脂肪の過剰摂取は, 脂肪肝の原因とならない.
(5) テトラサイクリン中毒は, 脂肪肝の原因となる.

6 消化器系の悪性腫瘍に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) 胃がんは, 大部分が腺がんである.
(2) 肝がんでは, 原発性でも転移性でも, 血中アルファフェトプロテイン (胎児性たんぱく, AFP) 値が上昇する.
(3) 原発性肝癌では, 肝細胞癌でも胆管細胞癌でもα-フェトプロテインが血中に高率にあらわれる.
(4) 家族性大腸腺腫症 (家族性大腸ポリポーシス) は, 大腸がんの頻度が低い.
(5) 大腸がんでは, 扁平上皮がんの頻度が高い.

7 心拍・脈拍に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a 迷走神経の興奮により, 脈拍数は減少する.
b 脈拍の伝播速度は, 血流速度と一致している.
c 心拍出量は, 成人で安静時に約 5 L/分である.
d 心拍数が 110 を超えると, 筋肉に必要なだけの酸素を供給できない無酸素運動の状態になる.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd

8 心不全に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) 左心不全では, 気管支喘息が生じる.
(2) 右心不全は, 全身の静脈血の貯留 (うっ血) を起こす.
(3) 右心不全では, 発作性夜間呼吸困難が特徴的所見である.
(4) 右心不全では, 腹水をきたす.
(5) 左心不全では肝臓が腫大し, うっ血性肝硬変が起こる.

9 腎臓における体液量と浸透圧の調節に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) 下垂体前葉ホルモンであるバソプレッシンは集合管に作用して, 水の再吸収を高めて尿量を減少させる.
(2) 血漿浸透圧が上昇すると, バソプレッシンの分泌が低下する.
(3) バソプレシン分泌が低下すると, 低張尿となる.
(4) 水の再吸収は, 主にヘンレ係蹄上行脚で行われる.
(5) 糸球体で濾過された水分は, 約 50% が尿細管で再吸収される.

10 カルシウム代謝の調節に関与するホルモンに関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a カルシトニンは甲状腺から分泌され, 血中カルシウム濃度を低下させて骨形成を促進する.
b 副甲状腺ホルモン (パラソルモン, PTH) は, 骨へのカルシウムの沈着を促して血中カルシウム濃度を低下させる.
c パラソルモンは, 尿細管に作用してカルシウムの再吸収を促進させる.
d 甲状腺ホルモンにより, 活性型ビタミンDの産生 (水酸化反応) が促進される.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd

11 クッシング病・症候群に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a 中心性肥満や満月様顔貌は, クッシング症候群の症候である.
b 赤紫色皮膚線条や多毛は, クッシング症候群の症候である.
c クッシング症候群でみられるグルココルチコイドの分泌過剰は, 下垂体の腺腫によるものが多い.
d クッシング病でみられるグルココルチコイドの分泌過剰は, 副腎皮質の腺腫によるものが多い.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd

12 神経系に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a 運動野は, 後頭葉に存在する.
b 味覚野は, ブロードマンの脳地図における大脳皮質の 43, 11, 3 野に存在する.
c ウェルニッケ中枢は, 通常右ききの人は左大脳半球にある.
d ブローカー中枢の障害で, 言葉の理解が不可能となる.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd

13 味覚に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a 1つの味蕾は多数の味細胞から構成されており, 1つの味細胞はいくつかの味質を感受している.
b 味蕾は舌の有郭乳頭および糸状乳頭のほかに咽頭や口蓋にも存在しているが, 葉状乳頭には存在しない.
c 味蕾からの信号は, 舌下神経により伝えられる.
d 味覚神経は視床下部に入らず, 食欲のコントロールに関与していない.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd

14 肺の構造に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a 左肺の葉気管支は, 3本である.
b 壁側胸膜は, 肺の表面を直接保護している.
c 肺胞には, サーファクタントを分泌する細胞がある.
d 未熟児の呼吸窮迫 (促迫) 症候群では, 肺サーファクタントの欠乏がみられる.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd

15 呼吸器疾患に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) 肺気腫では, 肺の過膨張はみられない.
(2) 喫煙は, 肺気腫の外因性危険因子である.
(3) 気管支喘息の肺機能は, 拘束性換気障害のパターンを示す.
(4) 気管支喘息は, 運動によって誘発されない.
(5) アトピー型の気管支喘息では, IgA抗体が関与する.

16 筋収縮のエネルギー供給に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) 筋が受動的に収縮される時には, 急速にATPが消費されて大きな力を産み出す.
(2) 赤筋は, 短時間に強力な収縮力を必要とする運動に適している.
(3) 遅筋線椎は, へモグロビンに含まれている鉄分, 豊富な毛細血管のために赤色を呈している.
(4) 有酸素運動では, 脂肪をエネルギーとすることができない.
(5) 無酸素運動では, グリコーゲンをエネルギーとすることができない.

17 骨粗鬆症に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a クッシング症候群は, 骨粗鬆症の成因となる.
b 糖尿病は, 骨粗鬆症の成因とはならない.
c 長期臥床は, 骨粗鬆症の成因となる.
d 小児では, ビタミンD欠乏により骨粗鬆症となる.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd

18 赤血球, 白血球, 血小板に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) 赤血球は, ミトコンドリアをもつ.
(2) 血小板は, 核をもつ.
(3) ABO式血液型で, A型の人の血清中には抗A凝集素が存在する.
(4) 膿は, 病原細菌などの異物を処理して死滅した白血球の残がいである.
(5) アルブミンは, 血管の損傷部位に付着してセロトニンを遊離する.

19 巨赤芽球性貧血に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a 巨赤芽球性貧血では, 血清ビタミンB6値が低下している.
b ビタミンB12欠乏による巨赤芽球性貧血 (悪性貧血) は, 胃全摘術後2~4か月で出現する.
c ビタミンB12の欠乏による悪性貧血は, 神経症状 (知覚障害) を伴う.
d 悪性貧血には, ビタミンB12の欠乏によるハンター舌炎がみられる.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd

20 ウイルスによる感染症に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) 日本脳炎は, 経口感染するウイルス感染症である.
(2) 流行性耳下腺炎の原因微生物は, クラミジアである.
(3) 流行性耳下腺炎は, 経口感染するウイルス感染症である.
(4) ポリオ (急性灰白髄炎) は, ワクチン接種による予防対策が行われているウイルス感染症である.
(5) ロタウイルスは, 空気感染を起こす病原微生物である.

解剖生理学・病理学 実戦問題 第3回 解答と解説 20問 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■

1=(4)
a 誤 炎症の慢性期には, 肉芽組織の増殖が認められる.
b 正 急性炎症では, 血管透過性が高まる.
c 正 特異性炎である結核の結節には, 特徴的な乾酪壊死を囲んで類上皮細胞, マクロファージ, リンパ球がみられる.
d 誤 化膿性炎症では, 滲出液中に多数の好中球が認められる.

2=(4)
(1) 誤 両側下肢の運動麻痺を, 対麻痺という
(2) 誤 身体一側の上下肢の運動麻痺を, 片麻痺という.
(3) 誤 脊髄損傷の症候として, 対麻痺がみられる.
(4) 正 過敏性腸症候群による便秘は, 機能型の便秘である.
(5) 誤 鮮血便は, 直腸癌でみられる.

3=(4)
(1) 誤 ビタミンB2が欠乏すると, 口角炎や口内炎, 舌炎を来たす恐れがある.
(2) 誤 ビタミンC欠乏は, 壊血病を来たす恐れがある.
(3) 誤 葉酸が欠乏すると, 巨赤芽球性貧血を来たす恐れがある.
(4) 正 セレンの過剰摂取により, 毛髪と爪の脆弱化と脱落が生じる.
(5) 誤 高齢者では, 亜鉛欠乏による味覚障害が生じる.

4=(4)
(1) 誤 胃の壁はは三層の, 小腸, 大腸の壁は二層の筋層から成っており, 内容物の攪拌と輸送に役立っている.
(2) 誤 消化腺からの消化液の分泌は, 自律神経や消化管ホルモンを介する複雑な機構によるものである.
(3) 誤 消化管の粘膜下組織にマイスネル神経叢があり, 筋層の外側にはアウエルバッハ神経叢が存在している.
(4) 正 食道は, 咽頭につづいて胃の噴門に至る臓器である.
(5) 誤 食道の上皮は, 重層扁平上皮である.

5=(5)
(1) 誤 脂肪肝は, 肝細胞中に中性脂肪 (トリアシルグリセロール) が過剰に蓄積した状態をいう.
(2) 誤 脂肪肝は, クワシオルコル型栄養失調で認められる.
(3) 誤 アルコールの多飲は, 脂肪肝の重要な原因である.
(4) 誤 脂肪の過剰摂取は, 脂肪肝の原因となる.
(5) 正 テトラサイクリン中毒は, 脂肪肝の原因となる.

6=(1)
(1) 正 胃がんは大部分が腺がんで, 食塩の摂取量との関連も注目されている.
(2) 誤 原発性の肝がんでは血中アルファフェトプロテイン (胎児性たんぱく, AFP) 値が上昇するが, 転移性の肝がんではAFP値が上昇し ない場合がある.
(3) 誤 原発性肝癌では, 肝細胞癌ではα-フェトプロテイン (AFP) が血中に高率にあらわれるが, 胆管細胞癌からはAFPは産生されない.
(4) 誤 家族性大腸腺腫症 (家族性大腸ポリポーシス) は, 大腸がんの頻度が高い.
(5) 誤 大腸がんでは, 腺がんの頻度が高い.

7=(2)
a 正 迷走神経の興奮により, 脈拍数は減少する.
b 誤 脈拍の伝播速度は, 血管の弾性率が大きいほど大きくなる..
c 正 心拍出量は, 成人で安静時に約 5 L/分である.
d 誤 心拍数が 150 を超えると, 筋肉に必要なだけの酸素を供給できない無酸素運動の状態になる.

8=(2)
(1) 誤 左心不全では, 心臓性喘息が生じる.
(2) 正 右心不全は, 全身の静脈血の貯留 (うっ血) を起こす.
(3) 誤 右心不全では, 肝腫大や下肢の浮腫が特徴的所見である.
(4) 誤 右心不全では, 内臓の循環障害による消化器障害をきたす.
(5) 誤 右心不全では肝臓が腫大し, うっ血性肝硬変が起こる.

9=(3)
(1) 誤 下垂体後葉ホルモンであるバソプレッシンは集合管に作用して, 水の再吸収を高めて尿量を減少させる.
(2) 誤 血漿浸透圧が上昇すると, バソプレッシンの分泌が高まる.
(3) 正 バソプレシン分泌が低下すると, 低張尿となる.
(4) 誤 水の再吸収は, 主に集合管で行われる.
(5) 誤 糸球体で濾過された水分は, 約 99% が尿細管で再吸収される.

10=(2)
a 正 カルシトニンは甲状腺から分泌され, 血中カルシウム濃度を低下させて骨形成を促進する.
b 誤 副甲状腺ホルモン (パラソルモン, PTH) は, 骨からのカルシウム放出を促して血中カルシウム濃度を上昇させる.
c 正 パラソルモンは, 尿細管に作用してカルシウムの再吸収を促進させる.
d 誤 副甲状腺ホルモンにより, 活性型ビタミンDの産生 (水酸化反応) が促進される.

11=(1)
a 正 中心性肥満や満月様顔貌は, クッシング症候群の症候である.
b 正 赤紫色皮膚線条や多毛は, クッシング症候群の症候である.
c 誤 クッシング症候群でみられるグルココルチコイドの分泌過剰は, 副腎皮質の腺腫によるものが多い.
d 誤 クッシング病でみられるグルココルチコイドの分泌過剰は, 下垂体の腺腫によるものが多い.

12=(4)
a 誤 運動野は, 前頭葉に存在する.
b 正 味覚野は, ブロードマンの脳地図における大脳皮質の 43, 11, 3 野に存在する.
c 正 ウェルニッケ中枢は, 通常右ききの人は左大脳半球にある.
d 誤 ブローカー中枢の障害で, 言葉で表現することが不自由になる (運動性失語症).

13=(3)
a 正 1つの味蕾は多数の味細胞から構成されており, 1つの味細胞はいくつかの味質を感受している.
b 誤 味蕾は舌の有郭乳頭および葉状乳頭のほかに咽頭や口蓋にも存在しているが, 糸状乳頭には存在しない.
c 誤 味蕾からの信号は, 顔面神経 (前 2/3), 舌咽神経 (後 1/3), 迷走神経 (舌の奥) により伝えられる.
d 正 味覚神経は視床下部に入らず, 食欲のコントロールに関与していない.

14=(5)
a 誤 左肺の葉気管支は, 2本である.
b 誤 臓側胸膜は, 肺の表面を直接保護している.
c 正 肺胞には, サーファクタントを分泌する細胞がある.
d 正 未熟児の呼吸窮迫 (促迫) 症候群では, 肺サーファクタントの欠乏がみられる.

15=(2)
(1) 誤 肺気腫では, 肺の過膨張がみられる.
(2) 正 喫煙は, 肺気腫の外因性危険因子である.
(3) 誤 気管支喘息の肺機能は, 閉塞性換気障害のパターンを示す.
(4) 誤 気管支喘息は, 運動や寒冷などによっても誘発される.
(5) 誤 アトピー型の気管支喘息では, IgE抗体が関与する.

16=(1)
(1) 正 筋が受動的に収縮される時には, 急速にATPが消費されて大きな力を産み出す.
(2) 誤 白筋は, 短時間に強力な収縮力を必要とする運動に適している.
(3) 誤 遅筋線椎は, ミオグロビンに含まれている鉄分, 豊富な毛細血管のために赤色を呈している.
(4) 誤 有酸素運動では, 脂肪をエネルギーとすることができる.
(5) 誤 無酸素運動では, グリコーゲンをエネルギーとすることができる.

17=(2)
a 正 グルココルチコイドがコラーゲン合成やオステオカルシン合成を抑制するため, クッシング症候群は骨粗鬆症の成因となる.
b 誤 糖尿病では骨芽細胞の働きやビタミンDの産生が低下するため, 糖尿病は骨粗鬆症の成因となる.
c 正 長期臥床では骨吸収が促進されるため, 長期臥床は骨粗鬆症の成因となる.
d 誤 小児では, ビタミンD欠乏によりくる病となる.

18=(4)
(1) 誤 赤血球は, ミトコンドリアをもたない.
(2) 誤 血小板は巨核球の破片 (細胞質) であり, 核をもたない.
(3) 誤 ABO式血液型で, A型の人の血清中には抗B凝集素が存在する.
(4) 正 膿は, 病原細菌などの異物を処理して死滅した白血球の残がいである.
(5) 誤 血小板は, 血管の損傷部位に付着してセロトニンを遊離する.

19=(5)
a 誤 巨赤芽球性貧血では, 血清ビタミンB12値が低下している.
b 誤 ビタミンB12欠乏による巨赤芽球性貧血 (悪性貧血) は, 胃全摘術後2~3年で出現する.
c 正 ビタミンB12の欠乏による悪性貧血は, 神経症状 (知覚障害) を伴う.
d 正 悪性貧血には, ビタミンB12の欠乏によるハンター舌炎がみられる.

20=(4)
(1) 誤 日本脳炎は, 感染した蚊に吸血されることで感染するウイルス感染症である.
(2) 誤 流行性耳下腺炎の原因微生物は, ウイルス (ムンプスウイルス) である.
(3) 誤 流行性耳下腺炎は, 空気感染や飛沫感染するウイルス感染症である.
(4) 正 ポリオ (急性灰白髄炎) は, ワクチン接種による予防対策が行われているウイルス感染症である.
(5) 誤 ロタウイルスは, 接触感染を起こす病原微生物である.

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次回は, 「解剖生理学・病理学の実戦問題 第4回」 の問題ならびに解答と解説です.

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