管理栄養士国試のための基礎栄養学と生化学

管理栄養士国家試験のための基礎栄養学や生化学について, 勉強していきましょう.

臨床 28-37

2013年09月19日 | 日記
「9 疾患・病態別栄養ケア・マネジメント」 の 「O 手術, 周術期患者の管理」 の穴埋め問題と正文集です.

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9 疾患・病態別栄養ケア・マネジメント O 手術, 周術期患者の管理 穴埋め問題
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O 手術, 周術期患者の管理 a 術前, 術後

<術前>

○○○ 術前患者では, しばしば低 [1] 血症, [2], [3] などがあるので注意が必要である.
◎○○ 手術前の低栄養状態は, 術後の栄養状態を [4] させ, 感染症の発生率を [5] させる.
○○○ 予後栄養指数の増加は, 手術後危険度 [6] の指標となる.
○○○ 術前術後の栄養管理の良否は, 手術成績, [7], [8] に大きく影響する.

<術後>

○○○ 手術により侵襲ストレス負荷となり, [9] の放出などにより異化が亢進する.
○○○ 手術により体たんぱく質の [10] が亢進し, [11] 産生が亢進する.
◎○○ 手術により, グルココルチコイドの放出などにより糖新生は [12] する.
○○○ 手術により交感神経の興奮やグルココルチコイドの過剰分泌が起こり, エネルギー代謝は [13] する.

<術後の栄養管理>

○○○ 栄養必要量の算出には, [14] 係数 (ストレスファクター) を考慮する.
○○○ 手術直後は, 手術侵襲による侵襲係数が加味され, [15] 必要量が増加する.
○○○ 手術後は, ストレスがない状態でも侵襲係数を [16] とし, ストレスの状況により係数を増やす.
○○○ 手術後は, N-バランスが [17] になるようにたんぱく質を投与する.
○○○ 手術後のたんぱく質投与量は, 侵襲を考慮して [18] g/体重 kg/日以上に設定する.

O 手術, 周術期患者の管理 b 胃, 食道

<食道と胃の手術後の栄養管理>

○○○ 転移のない食道癌の手術では, [19] または [20] を造設する.
○○○ [21] 障害は, 食道癌術後の合併症である.
○○○ 胃・十二指腸の手術前には, 食欲 [22] や [23] 障害などにより低栄養状態になることがある.
○○○ 消化管の手術直後には, 経 [24] 栄養を行う.
○○○ 術後消化管出血時には, 経 [25] 栄養法が用いられる.
◎○○ 胃切除後, 約1週間をめやすとして経 [26] 栄養摂取を開始する.
○○○ 胃の亜全摘術後は, [27] 食から開始する.
○○○ 胃切除後症候群として [28] 症状があり, 少量の摂取でも満腹感, 膨満感, 悪心が現れる.
◎○○ 胃・十二指腸の手術後は, 消化管の安静を保つために [29] 食とする.
○○○ 胃切除後の食事療法は, 高 [30], 高 [31], 低 [32] の食事を少量頻回食とする.

<ダンピング症候群>

◎◎◎ [33] 後症候群として, ダンピング症候群がある.

<早期ダンピング症候群>

○○○ 早期ダンピング症候群は, 食後 [34] 以内に起こる.
◎○○ 早期ダンピング症候群の原因に, 高濃度の食物が急に小腸に流入することによる [35] 変化がある.
◎○○ 早期ダンピング症候群の原因に, 腸管の伸展によって引き起こされた [36] 神経反射がある.
○○○ 早期ダンピング症候群の原因に, 食物による消化管の下方への [37] がある.
○○○ 早期ダンピング症候群の原因に, 消化管分泌の亢進による [38] 量の減少がある.
◎○○ 早期ダンピング症候群の症状に, [39], [40], [41], [42], 全身の [43] 感, [44] 部膨満感などがある.
◎○○ 早期ダンピング症候群の予防では低 [45]・[46] 食とし, 食事に時間をかける.
○○○ 早期ダンピング症候群の対応に, 食後の [47] 側臥位がある.

<後期ダンピング症候群>

○○○ 後期ダンピング症候群は, 食後 [48] 頃に起こる.
◎◎◎ 後期ダンピング症候群では, 急激に [49] が上昇する結果 [50] が過剰に分泌され, 低 [51] 症状を示す.
○○○ 後期ダンピング症候群では, 果汁や清涼飲料水など吸収されやすい [52] の摂取を避ける.
◎○○ 後期ダンピング症候群対策として, 低血糖を予防するため [53] は不可欠である.
○○○ 高 [54] 食は, 後期ダンピング症候群を予防する.
○○○ [55] の摂取は, 後期ダンピング症候群を予防する.

<胃切除後症候群>

◎○○ 胃切除後症候群として, [56] 筋圧の消失による [57] 炎がある.
◎○○ 胃切除後症候群として, [58] の欠乏による [59] の吸収不全を原因とする巨赤芽球性貧血 (悪性貧血) がある.
◎○○ 巨赤芽球性貧血は, 術後 [60] 以上経過後に見られる合併症である.
○○○ 胃全摘術後の巨赤芽球性貧血は, ビタミンB12の [61] 内投与で治療する.
○○○ 胃全摘術後の巨赤芽球性貧血発症時には, ビタミンB12欠乏の症状である [62] 症状がみられる.
◎◎◎ 胃切除後症候群として, [63] による鉄の可溶化が起こらなくなり, 鉄吸収が阻害されることによる [64] がある.
◎◎◎ 胃切除後症候群として, [65] の吸収障害などによるカルシウムの吸収障害を原因とする [66] がある.

O 手術, 周術期患者の管理 c 小腸, 大腸

<短腸症候群>

○○○ クローン病は, [67] 症候群の原因疾患となる.
○○○ 成人の短腸症候群では, 残存小腸の長さが元の長さの [68] 以下となり, [69]・[70] 障害を呈する.
○○○ 短腸症候群では, 経 [71] 栄養法への移行も可能な場合がある.
◎○○ 短腸症候群の症状に, [72] 吸収障害による下痢がある.
○○○ 短腸症候群は, 在宅静脈栄養法の適応と [73].
◎◎◎ [74] 吸収部位である回腸の切除により, 巨赤芽球性貧血を起こすことがある.

<その他の消化管手術後の管理>

◎◎◎ 術後イレウスでは, [75] を呈する.
○○○ 消化管手術では, 経過が順調で [76] があったら [77] 食を開始する.
◎◎◎ 人工肛門造設後は, [78] を十分に摂取する.

O 手術, 周術期患者の管理 d 消化管以外の術前・術後

◎◎◎ 膵臓切除後には, グルカゴン分泌が [79] する.
◎◎◎ 肝臓がん術後は, [80] アミノ酸を長期にわたり投与する.
○○○ 消化器疾患の手術以外では, 術前の栄養状態は術後の回復に影響 [81].
○○○ 外科関連疾患にみられる低たんぱく質血症の原因の1つに, [82] 低下や [83] 機能障害によるたんぱく質の摂取不足がある.
○○○ 外科関連疾患にみられる低たんぱく質血症の原因の1つに, [84] の機能障害によるたんぱく質の合成量の低下がある.
○○○ 外科関連疾患にみられる低たんぱく質血症の原因の1つに, 手術中の [85], 浸出液等によるたんぱく質の喪失がある.
○○○ 外科関連疾患にみられる低たんぱく質血症の原因の1つに, たんぱく質代謝の [86] によるたんぱく質必要量の増大がある.
○○○ 外科関連疾患にみられる低たんぱく質血症の原因の1つに, [87] の亢進による体たんぱく質の分解の亢進がある.

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9 疾患・病態別栄養ケア・マネジメント O 手術, 周術期患者の管理 正文集
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O 手術, 周術期患者の管理 a 術前, 術後

<術前>

○○○ 術前患者では, しばしば低たんぱく血症, 貧血, 脱水などがあるので注意が必要である.
◎○○ 手術前の低栄養状態は, 術後の栄養状態を悪化させ, 感染症の発生率を上昇させる.
○○○ 予後栄養指数の増加は, 手術後危険度低下の指標となる.
○○○ 術前術後の栄養管理の良否は, 手術成績, 予後, 合併症に大きく影響する.

<術後>

○○○ 手術により侵襲ストレス負荷となり, グルココルチコイドの放出などにより異化が亢進する.
○○○ 手術により体たんぱく質の異化が亢進し, 尿素産生が亢進する.
◎○○ 手術により, グルココルチコイドの放出などにより糖新生は亢進する.
○○○ 手術により交感神経の興奮やグルココルチコイドの過剰分泌が起こり, エネルギー代謝は亢進する.

<術後の栄養管理>

○○○ 栄養必要量の算出には, 侵襲係数 (ストレスファクター) を考慮する.
○○○ 手術直後は, 手術侵襲によるストレス係数が加味され, エネルギー必要量が増加する.
○○○ 手術後は, ストレスがない状態でも侵襲 (ストレス) 係数を 1.0 とし, ストレスの状況により係数を増やす.
○○○ 手術後は, N-バランスが正になるようにたんぱく質を投与する.
○○○ 手術後のたんぱく質投与量は, 侵襲を考慮して 1.0 g/体重 kg/日以上に設定する.

O 手術, 周術期患者の管理 b 胃, 食道

<食道と胃の手術後の栄養管理>

○○○ 転移のない食道癌の手術では, 胃瘻または空腸瘻を造設する.
○○○ 嚥下障害は, 食道癌術後の合併症である.
○○○ 胃・十二指腸の手術前には, 食欲低下や通過障害などにより低栄養状態になることがある.
○○○ 消化管の手術直後には, 経静脈栄養を行う.
○○○ 術後消化管出血時には, 経静脈栄養法が用いられる.
◎○○ 胃切除後, 約1週間をめやすとして経口栄養摂取を開始する.
○○○ 胃の亜全摘術後は, 流動食から開始する.
○○○ 胃切除後症候群として小胃症状があり, 少量の摂取でも満腹感, 膨満感, 悪心が現れる.
◎○○ 胃・十二指腸の手術後は, 消化管の安静を保つために少量頻回食とする.
○○○ 胃切除後の食事療法は, 高たんぱく質, 高脂肪, 低糖質の食事を少量頻回食とする.

<ダンピング症候群>

◎◎◎ 胃切除後症候群として, ダンピング症候群がある.

<早期ダンピング症候群>

○○○ 早期ダンピング症候群は, 食後30分以内に起こる.
◎○○ 早期ダンピング症候群の原因に, 高濃度の食物が急に小腸に流入することによる浸透圧変化がある.
◎○○ 早期ダンピング症候群の原因に, 腸管の伸展によって引き起こされた自律神経反射がある.
○○○ 早期ダンピング症候群の原因に, 食物による消化管の下方への牽引がある.
○○○ 早期ダンピング症候群の原因に, 消化管分泌の亢進による循環血液量の減少がある.
◎○○ 早期ダンピング症候群の症状に, めまい, 悪心, 嘔吐, 下痢, 全身の温感, 心窩部膨満感などがある.
◎○○ 早期ダンピング症候群の予防では低糖質・少量頻回食とし, 食事に時間をかける.
○○○ 早期ダンピング症候群の対応に, 食後の左側臥位がある.

<後期ダンピング症候群>

○○○ 後期ダンピング症候群は, 食後2~3時間頃に起こる.
◎◎◎ 後期ダンピング症候群では, 急激に血糖値が上昇する結果インスリンが過剰に分泌され, 低血糖症状を示す.
○○○ 後期ダンピング症候群では, 果汁や清涼飲料水など吸収されやすい糖質の摂取を避ける.
◎○○ 後期ダンピング症候群対策として, 低血糖を予防するため間食は不可欠である.
○○○ 高脂肪食は, 後期ダンピング症候群を予防する.
○○○ 食物繊維の摂取は, 後期ダンピング症候群を予防する.

<胃切除後症候群>

◎○○ 胃切除後症候群として, 下部食道括約筋圧の消失による逆流性食道炎がある.
◎○○ 胃切除後症候群として, 内因子の欠乏によるビタミンB12の吸収不全を原因とする巨赤芽球性貧血 (悪性貧血) がある.
◎○○ 巨赤芽球性貧血は, 術後数年以上経過後に見られる合併症である.
○○○ 胃全摘術後の巨赤芽球性貧血は, ビタミンB12の静脈内投与で治療する.
○○○ 胃全摘術後の巨赤芽球性貧血発症時には, ビタミンB12欠乏の症状である神経症状がみられる.
◎◎◎ 胃切除後症候群として, 胃酸による鉄の可溶化が起こらなくなり, 鉄吸収が阻害されることによる鉄欠乏性貧血がある.
◎◎◎ 胃切除後症候群として, ビタミンDの吸収障害などによるカルシウムの吸収障害を原因とする骨粗鬆症がある.

O 手術, 周術期患者の管理 c 小腸, 大腸

<短腸症候群>

○○○ クローン病は, 短腸症候群の原因疾患となる.
○○○ 成人の短腸症候群では, 残存小腸の長さが元の長さの 1/2 以下となり, 消化・吸収障害を呈する.
○○○ 短腸症候群では, 経口摂取への移行も可能な場合がある.
◎○○ 短腸症候群の症状に, 水吸収障害による下痢がある.
○○○ 短腸症候群は, 在宅静脈栄養法の適応となる.
◎◎◎ ビタミンB12吸収部位である回腸の切除により, 巨赤芽球性貧血を起こすことがある.

<その他の消化管手術後の管理>

◎◎◎ 術後イレウスでは, 便秘を呈する.
○○○ 消化管手術では, 経過が順調で排ガスがあったら流動食を開始する.
◎◎◎ 人工肛門造設後は, 水分を十分に摂取する.

O 手術, 周術期患者の管理 d 消化管以外の術前・術後

◎◎◎ 膵臓切除後には, グルカゴン分泌が低下する.
◎◎◎ 肝臓がん術後は, 分枝アミノ酸を長期にわたり投与する.
○○○ 消化器疾患の手術以外では, 術前の栄養状態は術後の回復に大きく影響する.
○○○ 外科関連疾患にみられる低たんぱく質血症の原因の1つに, 食欲低下や摂食機能障害によるたんぱく質の摂取不足がある.
○○○ 外科関連疾患にみられる低たんぱく質血症の原因の1つに, 肝臓の機能障害によるたんぱく質の合成量の低下がある.
○○○ 外科関連疾患にみられる低たんぱく質血症の原因の1つに, 手術中の失血, 浸出液等によるたんぱく質の喪失がある.
○○○ 外科関連疾患にみられる低たんぱく質血症の原因の1つに, たんぱく質代謝の亢進によるたんぱく質必要量の増大がある.
○○○ 外科関連疾患にみられる低たんぱく質血症の原因の1つに, 糖新生の亢進による体たんぱく質の分解の亢進がある.

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次回は, 「9 疾患・病態別栄養ケア・マネジメント」 の 「O 手術, 周術期患者の管理」 の練習問題と解答・解説です.