うろんな本屋の日常

本と本屋とその周辺

今年度の終わりに

2006-03-31 06:03:54 | 
たいしたことではないのかもしてないけど、今日で今年度がおわる。

学校だったら一つ学年を重ねるわけだけど、社会人になってそれほど特別でもない。決算といえ一介の書店員にはそれほど関係はない。返品をたくさんしなさいとか。あんまり商品はしいれちゃいかんとか、まあそんくらい。

ただ、明日から新入社員が入ってくるわけだし、それに前後して大きな異動もあったりして、新鮮な風が吹く。

書店で怖いことは、いや書店だけではなくどんなことでも、マンネリ化しちゃうことだ。
書店は常に何らかの仕事があって(本は日曜以外毎日入ってくるし)、暇な時間というのはない。だけど、その結果としてルーティンワークにどっぷりつかってしまいあっという間に一日が終わることはよくあることである。さらに人間関係には変化があまりなくとなると。。新しいことができなくなるし、過去に縛られてしまう。ああ、あの時期は良かったなあ。とか、まあいろいろ。
とにかく、地味な仕事なので刺激が必要である。職場の人間関係とか、お客さんが転勤、入学で変わったりとか。。そうすることで、書店もすこづつ深化していくはず。

さて、2005年度というのは本当に厳しい年だった。本がこれほど売れないのかと痛感させられた年である。競合店が次々にできた年でもあった。
店全体としても売上はがくんと落ちてしまったし、自分の担当するジャンルも比例してわるい。この情況をすぐに挽回する起死回生の策はない。
話題書偏重の本屋が増える中で、棚をというのは難しい。しかし、「話題書」か「棚」かという二分法が売上を決めるとも思えない。「話題書」もしっかり「棚」もしっかり・・・今年はそれがダメだった。中途半端な話題書の仕掛け、中途半端な棚。。力不足を痛感するのである。

しかし、希望がないわけでもない。
つまり人である。
ここ数年で書店員が見直されてきたように、本屋ができることはもっともっとあると思う。

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