要介護5の祖母の在宅介護記録。

要介護5の祖母を在宅介護している。在宅介護の記録。

祖母が気がついていないこと。

2023-10-07 19:05:00 | 日記
祖母の下肢切断手術から3日が経ちました。そして、先ほど祖母に会いに面会に行きました。昨日、整形外科の主治医から話を聞いたところ、経過良好とのことで、すごくホッとしました。


しかも、血栓が詰まっていた時の激痛からは祖母も解放されたようで、昨日の時点で痛み止めはカロナールのみでした。これには驚きました。さらに昨日は、リハビリのために車椅子にも乗せてもらったそうですが、さすがに傷口などの痛みが激しく、すぐにやめたそうです。


首からはCVが入っているため、無意識に管を抜いてしまわないよう両手にミトンをされています。祖母が「取って」というのですが、それはできない・・・。


ここまで書くと、色々と元気になっているように思われるかと思います。しかし、祖母は'あること"に気がついていないのです。それは、「右の太ももから下を切断したこと」です。


術後も毎日、祖母に会いに行っているので、私は「祖母が気がついていない」ことを感じていました。なぜなら、全くそのことを口にしないからです。今日も「色々なところが痛い」とは言っていましたが、脚を切断したという認識はなさそうです。


昨日、整形外科の主治医から「車椅子にも乗った」ことを聞いたので、「祖母がまだ切断したことを分かっていないみたいなのですが、そうでしょうか。車椅子に乗っても気がついていないようで。」と伺ったら、医師もそのようにおっしゃっていました。


私は祖母が気がついたときにショックを受けるのではないのか、毎日複雑な気持ちでいます。祖母は、ある部分は頭がしっかりとしているように思うのですが、これまでとは違う違和感(言葉を選ばずに言うなら、ぼけてしまったのかな)を感じます。今日はお粥を2〜3口、食べたと言っていましたが「本当かな?」と思ってしまうレベルです。


しかし、ひとつだけ「これで良かった」と思えることは、血栓が詰まり、モルヒネを多く入れても右足の激痛にあえぐ祖母の姿は今はないことです。術後の痛みはありますし、幻肢痛かもしれないと思うこともありますが、このまま経過が順調であることを携帯を握りしめながら毎日思っています。


9月30日(土)、父、母、私が、血管外科の医師からの説明を受けた時に、祖母の状態から2つしか選択肢がありませんでした。祖母の血栓の飛び方やいつ飛んだか分からないこと、範囲などから既にカテーテルやバイパス手術の選択肢はありませんでした。

選択肢①:切断。全身麻酔は全身状態の悪さからできないのでブロック注射を第一選択肢に、それができない場合は、脊髄くも膜下麻酔も候補。

選択肢②:痛みを伴いながら脚の壊死を待つしかない。そして壊死した脚は感染症にかかるリスクがあり、ウジ虫がわき、敗血症で亡くなることが多い。またモルヒネで痛みが効かない場合、もっと強い薬剤(名前は伏せます)で眠らせた状態にするしかない。


すでに祖母はモルヒネが入っていて、頭もぼーっとしていて伝わりきらなかったと思います。家族としては、今回は「痛みをとってあげたい」という思いが大きく、2つしかないので消去法での選択で、苦渋の決断でした。89歳という高齢ですし、傷口もゆっくりゆっくり回復していくと思います。ゆっくりゆっくりでもいいから、私が押す車椅子でせめて外の空気を一緒に吸えたらいいなと今は思っています。



写真:椿山荘の庭園。幻想的で撮りました。7月に振袖で写真を撮ったのですが、中々写真を取りに行けずにいました。でも、手術前に「祖母に見せたい!」と思って、ほんの少し前に時間をつくって急いで取りに行きました。


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